8月中旬以降、中國全土で注目を集めた話題と言えば、「共同富裕（共に豊かになる）」に盡きる。8月17日に開かれた中央財経委員會第10回會議で、質(zhì)の高い成長の中で「共同富裕」を促進することが強調(diào)された。

中國における「共同富?！工卫砟瞍献罱摔胜盲皮榇颏脸訾丹欷郡猡韦扦悉胜ぁ！腹餐辉！工稀⒅袊伯b黨が創(chuàng)立當初から目指す目標であった。黨內(nèi)の公文書で正式に提起されたのは、1955年、毛沢東による農(nóng)業(yè)合作化問題をテーマにした報告だった。1978年以降、改革開放の総設計師とされる鄧小平は、「先に豊かになる人はまだ豊かになる途中にある人を支援する」ことが、共同富裕の方法論だと率先して提起。最近になって、習近平國家主席は「共同富裕の道のりで誰一人取り殘さない」と重ねて強調(diào)している。

ではなぜ、この時點で再び「共同富裕」が強調(diào)されたのか。中國が現(xiàn)在、最初の百年目標を達成し、小康社會の全面的達成が実現(xiàn)したので、共同富裕の実現(xiàn)を加速させる土臺と條件が整っているからだ。

改革開放當初、平均主義の「大鍋飯（待遇が一律であること）」を打破するため、自分の努力により豊かになることを奨勵し、「一部の人が先に豊かになる」と提出した。一方、現(xiàn)在、先に裕福になった人の中には、「共同富?！工趣稀附俑粶g貧（富を奪い貧困者を救う）」あるいは平均主義の再燃ではないかと懸念する聲がある。これについて、中央財経委員會弁公室で日常業(yè)務を擔當する韓文秀副主任は記者の取材に対し、「共同富裕は、勤勉とイノベーションにより豊かになること、法律順守を前提にした経営?操業(yè)により豊かになるトップランナーを奨勵し、先に豊かになった一部の人がまだ豊かになっていない人をけん引?支援することを奨勵するものである。決して、富裕層から財産を奪って貧困者を救うようなことはしない」と説明しました。

市場経済を基にした共同富裕

過去に実施した計畫経済は統(tǒng)一した生産と分配をする指令経済で、形的には働く分に応じた分配だが、実際は平均主義である。その結果、生産性の低下と経済成長の鈍化をもたらした。それに対して、現(xiàn)在強調(diào)される「共同富?！工趣鲜袌鼋U済下の共同富裕で、市場における競爭により個人と企業(yè)の自主性、能動性、創(chuàng)造性を生かし、優(yōu)勝劣敗とよく働く者を奨勵し、怠ける者を処罰することにより効率向上を目指す。同時に、全國民の基本生活を確保し絶えず改善を図り、収入格差を縮小させ、養(yǎng)老、教育、醫(yī)療、住所を確保していく。

中央財経委員會第10回會議では、「三次分配」というキーワードが提起された。北京大學民間経済研究院院長でもある経済學者の勵以寧教授は、「一次分配」とは、市場が効率の原則に基づいた分配で、「二次分配」とは、政府により公平と効率を兼ねながら、公平の原則にやや傾いて、稅収と社會保障の支出を通じた再分配を言うのに対し、「三次分配」とはモラルの力により、個人の寄付による分配だとの見方を示している。

そういうわけで、「三次分配」とは先に豊かになった人がまだ豊かになる前の人をけん引する上の具體的な形だと分かる。このコンセプトの再確認により中國國民の所得分配は新しい段階に入ったことを意味すると言えよう。（提供/CRI）