韓國で最近、交通事故予防の目的から全國各地に次々と「偽パトカー」が設(shè)置されているという。9月21日、韓國メディア?ハンギョレが報(bào)じた。

記事によると、今年の7～8月、韓國道路公社の江原地域本部は江原警察庁と協(xié)議の上、江原地域の高速道路6カ所に「偽パトカー」を設(shè)置した。これはパトカーの寫真が貼られただけの平面的なパネルとは違い、本物のパトカーと見分けがつかないよう3次元（3D）で精巧に作られているのが特徴。プラスチック製の立體模型には本物と同じ配色で色が塗られており、回転警告燈はもちろん、青色で書かれた「POLICE」の文字や黒い車輪までそっくりに再現(xiàn)されている。しかし、運(yùn)転者から見える位置を考慮して車両の後ろ半分だけしかつくられていないといい、製作費(fèi)用は1臺1000萬ウォン（約92萬円）だという。

江原道だけでなく、慶尚南道や京畿道でも、ここ數(shù)年間に同様の「偽パトカー」が導(dǎo)入されている。慶尚南道の金海中部警察署は、19年に金海市と共同で600萬ウォン（約55萬円）を費(fèi)やし公園や路地など3カ所に「偽パトカー」を設(shè)置。金海中部警察署は、「通常『偽パトカー』は道路に設(shè)置されることが多いが、われわれは犯罪発生率の高い路地や公園などに設(shè)置した」と語る。

韓國道路公社の資料によれば、全國の高速道路に設(shè)置された「偽パトカー」の數(shù)は昨年末の時(shí)點(diǎn)で107臺に達(dá)するといい、國道や県道などに置かれた物も含めると正確な數(shù)は把握しきれないとのこと。韓國道路公社の関係者は、「設(shè)置後の個(gè)別調(diào)査は行っていないが、運(yùn)転者の過失による事故件數(shù)と死者數(shù)は減少傾向にある」と説明している。

しかし、警察の期待に反し、「偽パトカー」の導(dǎo)入を「近視眼的発想」とする批判の聲も上がっているという。浦項(xiàng)市で中學(xué)校の校長を務(wù)めるパク?チャンウォンさんは、「模型で作られたパトカーや警察官の等身大パネルなどはすべて偽物。國が堂々と國民をだますのは問題だ。韓國社會でうそや犯罪の増加を助長するおそれがあり、多大な社會的費(fèi)用の負(fù)擔(dān)を招く可能性がある」と指摘。大林大學(xué)未來自動車學(xué)部のキム?ピルス教授も、「『偽パトカー』を見た運(yùn)転者が驚いて事故を起こすリスクも高まる。また『偽パトカー』や『偽警察官』の前でだけ急に速度を落とす場合があり、後続車との距離が確保されていないと複數(shù)車両による追突事故が発生する危険性もある」と話している。

韓國のネットユーザーからは、「普段から法定速度で安全運(yùn)転している人なら何の問題もないはずだけど」「だますも何も…気を付ければいいだけでしょ」「『偽物だ、頭を使ったな』と笑うだけだと思う」「ここまでするほど現(xiàn)狀がひどいということ」「もっとたくさん作ってください」「監(jiān)視カメラと偽パトカーを増やして、警察官の人員を削減しよう」など、導(dǎo)入に賛同する聲が多く寄せられている。

一方で、「後ろ半分の偽パトカーで1臺1000萬ウォンはありえない」「1000萬ウォンのうち900萬ウォンはリベートでは？」など、製作費(fèi)用を疑問視するコメントも見られた。（翻訳?編集/丸山）