中國(guó)の通信機(jī)器大手の華為技術(shù)（華為、ファーウェイ）は過(guò)去數(shù)年來(lái)、米國(guó)などから強(qiáng)い圧力を受け続けていることで、米中の経済摩擦の象徴とも見(jiàn)なされてきた。そのファーウェイが、従來(lái)はなかった分野への進(jìn)出を進(jìn)めている。まず立ち上げたのが「炭鉱軍団」部門で、それ以外の分野を含めて「五大軍団」を設(shè)立したなどと報(bào)じられている。

エネルギー分野を扱う中國(guó)メディアの中國(guó)能源報(bào)によれば、ファーウェイは4月に、「炭鉱軍団」を立ち上げた。當(dāng)初はあまり目立たなかったが、情報(bào)と通信に関するICT技術(shù)と石炭採(cǎi)掘技術(shù)を結(jié)合して、デジタル化やスマート化によって石炭業(yè)界に転換ももたらし、「安全?少人數(shù)または無(wú)人?高効率」の生産モデルを確立することが目的という。

ファーウェイは2月9日、山西省に拠點(diǎn)を置く石炭関連企業(yè)グループの晉能控股集団およびクラウドサービスなどを行う山西雲(yún)時(shí)代技術(shù)と戦略提攜で合意を結(jié)び、山西省の省都である太原市內(nèi)に「スマート鉱山イノベーション実験室」を共同で設(shè)立した。ファーウェイは4月には「炭鉱軍団」と呼ばれる組織を立ち上げた。ファーウェイがわずか4カ月內(nèi)に、企業(yè)內(nèi)部の人員編成、共同実験室を設(shè)立したことから、ファーウェイも地方政府も石炭産業(yè)のスマート化を極めて重視していることが見(jiàn)て取れる。

企業(yè)の內(nèi)組織には通常、「部門」などの名がつけられる。しかしファーウェイは、「軍団」の２文字を採(cǎi)用した。同社創(chuàng)業(yè)者であり最高経営責(zé)任者（CEO）である任正非氏は、共同実験室の発足式典の際に取材を受け、「『軍団』という言葉はグーグルを見(jiàn)習(xí)った?；A(chǔ)科學(xué)の研究者、技術(shù)の専門家、品質(zhì)の専門家、工程の専門家、販売の専門家、納品およびサービスの専門家が一つの部門に結(jié)集して、製品が進(jìn)化する周期を短縮する」と説明した。

5Gなどの通信技術(shù)、クラウド?コンピューティング、ビッグデータなどの技術(shù)の応用分野で、世界には多くの情報(bào)通信企業(yè)があるが、鉱山分野にその突破口を見(jiàn)出した企業(yè)はない。しかしファーウェイは、最初の「餌場(chǎng)」として鉱山を選んだ。30年間に渡る蓄積をもって、石炭業(yè)界を変革しようとしているわけだ。

鉱山開発の中でも、炭鉱分野はとりわけ難しい。地質(zhì)條件は劣悪であり、落盤や浸水、ガス爆発などが発生しやすい。作業(yè)環(huán)境は高溫?多濕?高粉じんだ。採(cǎi)掘の作業(yè)現(xiàn)場(chǎng)は200－300メートルにも達(dá)する?，F(xiàn)場(chǎng)の狀況は複雑さを極め、不確実性が高く危険性が高い。炭鉱業(yè)界は、さらにもう一つの喫緊の現(xiàn)実問(wèn)題に直面している。炭鉱作業(yè)員の後継者がいないという問(wèn)題だ。現(xiàn)在の炭鉱作業(yè)員の年齢は、多くの場(chǎng)合、45歳以上だ。若者は宅配便の配達(dá)員になりたいと望む一方で、たとえ高収入でも苦労と危険に満ちた職業(yè)には就きたくないと考えている。

任CEOは、中國(guó)には5300カ所以上の炭鉱があり、これらの炭鉱で実績(jī)を積んで炭鉱分野での経験を蓄積できれば、炭鉱以外の鉱山にも容易に浸透させられるとの考えを示した。任CEOは、「われわれが真にこの第1歩を?qū)g現(xiàn)すれば、カナダやロシアの北極海地域の炭鉱の採(cǎi)掘にとって、極めて重大な意義がある。凍土地帯の條件は極めて劣悪であり、人々はそこで暮らすことを望まない。あれほど豊富な資源がそこに眠っているのだ。無(wú)人方式で採(cǎi)掘できれば、それらの資源を全て採(cǎi)掘でき、人類社會(huì)に大きく貢獻(xiàn)することになる」と述べている。

中國(guó)では、ファーウェイの「炭鉱軍団」について、人數(shù)はまだ200人余りしかいないとする報(bào)道もあった。ただし、3－5年內(nèi)に全國(guó)の炭鉱5000カ所以上でデジタル化の転換を?qū)g現(xiàn)するとすれば、時(shí)間は緊迫しておりプレッシャーも大きい。

10月11日には、ファーウェイの事情に詳しい人による情報(bào)として、同社は最近になり、「稅関および港灣軍団」、「スマート道路軍団」、「データセンター?エネルギー軍団」、「スマート光発電軍団」を発足させたとの文章を社內(nèi)向けに発表したと報(bào)じられた。4軍団の責(zé)任者は內(nèi)部公募によりすでに決定したという。

業(yè)界事情に詳しい人によると、ファーウェイの5軍団によって、同社の事業(yè)拡大の方向性がはっきり見(jiàn)えるという。また、米國(guó)から制裁を受けているという大きな狀況にあって、ファーウェイが組織運(yùn)営の変革を試みている理由は將來(lái)に向けてよりよく生き殘るためであり、制裁の影響を最小限に抑えるためという。（翻訳?編集/如月隼人）