2021年10月29日、中國メディアの環(huán)球網(wǎng)は、「世界における米國の地位が崩壊しつつある」とする評論が米メディアに掲載されたと報じた。

記事は、米紙ニューヨーク?タイムズ電子版が26日に掲載した、同紙コラムニストのブレット?ステファンズ氏による評論を紹介。同氏が冒頭、先日シリアに駐留する米軍拠點が無人機(jī)による襲撃を受けたことについて、「複雑で含意のある、多方の協(xié)力による襲撃だ」と米國防総省のジョン?カービー報道官が語ったことを伝えるとともに、無人機(jī)襲撃がイランの無人機(jī)5機(jī)によって行われ、イランの代理人が発射し、イランの支援と認(rèn)可のもとで行われたとしたことを伝えた。

その一方で、バイデン政権はなおもイランが核合意のテーブルに戻り、署名を行うことを痛切に望んでいると指摘。「核合意復(fù)活により、數(shù)十億ドルの凍結(jié)資金が解除されてイランが多彩な攻撃の選択肢を持てるようになるにもかかわらずだ」と論じたことを紹介している。

また、25日にはマイクロソフトのネットワークセキュリティー専門家が「ロシアの諜報機(jī)関が再び數(shù)千の米國政府、企業(yè)、シンクタンクのコンピューターネットワークに侵入した」と発表したことに言及し、數(shù)か月前にバイデン大統(tǒng)領(lǐng)が自らロシアのプーチン大統(tǒng)領(lǐng)に「このような攻撃を再び起こさないように」と念を押していたことを指摘したと伝えた。

その上で、ステファンズ氏が「この時代に直面している各種の外交問題について、米國の大統(tǒng)領(lǐng)は明晰（めいせき）なアイデアを持っていないということだ。米國の世界における、困難に直面した友人にとっての頼れる盟友としての地位、そして敵にとっての重要なライバルとしての地位が崩壊しつつあるのだ」と論じたとしている。

さらに、バイデン氏が大統(tǒng)領(lǐng)就任時に「世界の動向を把握している」と述べたことにも觸れ、「ところが、政府が起こりうる問題について考えた形跡は見られない。ましてや問題に対する準(zhǔn)備などは言うまでもない」と批判、アフガニスタン問題ではバイデン氏が7月の段階で「大使館の屋上から撤収するようなシーンを見ることはない」と語っていたにもかかわらず、その1か月には多くのアフガニスタン人が現(xiàn)地を離れることになり、國境問題でも3月に「移民の増加は季節(jié)性」と語ったものの、この1年の移民數(shù)が記録的な水準(zhǔn)に達(dá)しているといった「事例」を挙げたことを紹介した。

記事は、ステファンズ氏が最後に「もしバイデン氏が失敗すれば、世界の秩序に変化が生じ、われわれはますます貧しく、弱くなることを意味する。そして、狹量な民族主義者による誘惑や偽りの言葉による影響を一層受けやすくなるのだ」と結(jié)んだことを伝えた。（翻訳?編集/川尻）