日本で新型コロナウイルスの感染者數(shù)が大幅に減少していることについて、中國メディアの澎湃新聞は4日、「データ改ざんか、それとも別の要因があるのか」と題する記事を掲載した。

記事はまず、「東京五輪?パラリンピックが終了した後、日本の全國の感染者數(shù)が抑えられていると報じられた」とし、厚生労働省の発表を基に、「10月7日から1日當(dāng)たりの新規(guī)感染者數(shù)は1000人を下回り、10月31日には全國で215人の感染にとどまった。東京では11月1日の新規(guī)感染者數(shù)はわずか9人だった」と紹介した。

一方で、「日本の感染者が減り続けていることについて『データ改ざん』ではないかとの疑問の聲も上がっている」と説明。韓國の時事コメンテーターである金於俊（キム?オジュン）氏が「詐欺だ」と非難したこと、中國のSNS上でも「検査をしないだけ」との聲が上がったことを挙げ、「日本が発表したデータは果たして正確なのか。PCR検査の數(shù)は本當(dāng)に減少しているのか。感染者數(shù)減少につながるほかの可能性はあるのか」と疑問を提起した。

■データは正しいのか

記事は、「日本の新規(guī)感染者數(shù)はHER-SYSシステムのデータを基に算出されている」と紹介?！?020年5月末に運用を開始したもので、どの醫(yī)療機関や個人もこのシステムにログインすることですぐに情報を報告できる」と利便性に言及する一方で、「統(tǒng)計で得られたデータの正確性はしばしば疑問視されている」とも指摘した。

そして、「今年2月には新規(guī)感染者數(shù)の集計について、外注先の社員らに依頼して午前0時過ぎに47都道府県のホームページにアクセスし、手作業(yè)で計算していたことを公に認(rèn)めた」と説明。また、東京都が10月29日に、4～10月分の感染者數(shù)のデータについて計4512人の報告漏れと447人の重複集計があったと発表したことも伝えた。

■検査數(shù)は減少していないか

記事は、オックスフォード大學(xué)の「データで見る私たちの世界（Our World in Data）」の統(tǒng)計を基に、「日本の1日當(dāng)たりの検査數(shù)は9月初めから減少し始め、それに伴い1日當(dāng)たりの新たな感染者數(shù)も減少し始めた」と指摘。東京都を例に「9月以降、発熱相談センターの相談件數(shù)は明らかに減少しており、新型コロナウイルス感染癥相談窓口の受付件數(shù)も9月1日の926件から10月31日には77件と、91．7％減少した」と紹介した。

また、東京都の検査數(shù)について、「8月30日から9月6日には10萬件余りだったが、10月25日から10月31日には4萬件ほどと検査件數(shù)が6割も減少している」とも指摘。「日本全體では検査件數(shù)が減少している一方で陽性率は8月と比較して6％以下から7％前後とむしろ大幅に上昇している」とし、「新規(guī)感染者數(shù)と検査件數(shù)は必ずしも厳密に比例するわけではないが、日本の感染者數(shù)減と検査數(shù)減の間には何らかの関連があることは確かなように思われる」と主張した。

■ワクチンが要因ではない？

記事は、米紙ニューヨーク?タイムズが「日本の専門家でさえ感染者數(shù)が減少した理由が分かっていない」と報じる一方、ワクチン接種率の高さとマスク著用率の高さがウイルス封じ込めに重要な役割を果たした可能性があるとの見方を示したことを紹介。

その上で、「データで見る私たちの世界」の統(tǒng)計から「日本では11月1日現(xiàn)在、1回目のワクチン接種を終えた人は約78％、2回の接種を終えた人は73％で、100人當(dāng)たりのワクチン接種回數(shù)は平均150回だった」と説明。一方で、「韓國では1回目の接種を終えた人が80％、2回目の接種を終えた人は75％で、100人當(dāng)たりのワクチン接種回數(shù)は平均152回だった」とし、「しかし韓國では7月から増加傾向が続いている。日本では今年4月以降、ワクチン接種率が増加したが、新規(guī)感染者數(shù)はそれに同調(diào)して減少してはいなかった。日本でも7月から感染者が増え続け、1日の新規(guī)感染者數(shù)は2萬3000人に達(dá)した」とした。

そして、「日本で感染者數(shù)が減少してきたのは8月下旬で、1日の新規(guī)感染者數(shù)が1000人を下回ったのは10月に入ってから。したがって、日本の感染者數(shù)の急減がワクチン接種によるものというのはおそらく正しくない」と論じた。

■その他の要因

記事はその他の要因として、日本の専門家から「人の移動の減少」が挙げられており、韓國やシンガポールの9月以降の感染拡大も祝日による人の移動の増加が原因である可能性が指摘されていると紹介した。

また、國立遺伝學(xué)研究所と新潟大學(xué)の研究チームが、「デルタ株でゲノムの変異を修復(fù)する酵素が変化し、修復(fù)が追い付かずに死滅した可能性がある」との研究結(jié)果を発表したことにも言及。ただ、同研究は一部地域の変異株についてのものであり、「日本全國のウイルス株に及ぶかについては議論の余地がある」と指摘した。

記事は最後に、「日本で発表された1日當(dāng)たりの新規(guī)感染者數(shù)は、必ずしも完全に正確なものではない。過去數(shù)カ月に比べ、日本の1日當(dāng)たりの検査數(shù)は明らかに減少している一方、陽性率は8月より明らかに高まっている」と改めて主張。日本の感染者大幅減について「具體的な要因を特定することは困難」としながらも、「人の移動の減少、検査件數(shù)の減少、ウイルスの変化はこの現(xiàn)象に対して説明可能な情報を提供した」としている。（翻訳?編集/北田）