2021年11月15日、観察者網(wǎng)は「日本の工作機械がなければ中國はハイエンド製品が作れないのか」とする記事を掲載した。以下はその概要。

工作機械は工業(yè)の母艦と言える存在であり、ネジから航空機エンジンのフィンまであらゆる工業(yè)製品が工作機械による加工を必要としている。中國でも工作機械の発展に力を注いできたものの、今なおハイエンドな工作機械には參入できていない。

近ごろ、中國の工作機械の注文が來年3月まで入っていて、3交替制で製造しても追いつかないといったようなニュースが伝えられた。國內(nèi)の工作機械メーカーは喜びを隠せず、急増した市場ニーズに対応すべく、工場の拡張を決めたという所さえある。これまで「大規(guī)模で弱い」というのが中國の工作機械の代名詞であり、その呪縛を打破するのにわれわれは70年歳月を費やした。

1949年の建國當(dāng)初、われわれの製品はすべてソ連の図面から作った模倣品で、そこから経験を積み、人材の育成を始めた。例えばハルピン工業(yè)大學(xué)はソ連式の教育體制のもとで高い技術(shù)力を持つ多くの人材を輩出した。中國で最も不足しているというデジタル制御工作機械も、実は西側(cè)とほぼ同じペースで歩んできたのだ。1952年に米マサチューセッツ工科大學(xué)が初のデジタル制御フライス盤を開発したわずか6年後に、清華大學(xué)と北京第一機床廠も中國初のデジタル制御フライス盤を開発した。しかも、ハルピン工業(yè)大學(xué)が開発したデジタル制御フライス盤は當(dāng)時の世界最新レベルに肩を並べていた。

70年代末には大規(guī)模集積回路やマイクロプロセッサー技術(shù)がデジタル工作機械に導(dǎo)入され、日本や歐米の工作機械工業(yè)の飛躍的な発展の基盤が築かれた。しかし、當(dāng)時はまだ中國と歐米の間に技術(shù)的に大きな差はなく、80年には北京機床研究所が日本のファナックを通じてデジタル制御システム技術(shù)を呼び入れ、吸収した。

改革開放初期は、それまで外部との交流が少なかったためにまず國外の先進的な技術(shù)を積極的に取り入れる方針を取り、巨額の費用を投じた技術(shù)開発を後回しにし、外國との合弁事業(yè)によるビジネスを展開していった。ただ、「市場」、「技術(shù)」の間で揺れながらも中國では完全にどちらか一方を取ったということはなく、開発も続けられてきた。國內(nèi)の工作機械業(yè)界も、2013年には一般の工作機械からデジタル制御工作機械へとアップグレードを?qū)g現(xiàn)している。

近年では業(yè)界再編が進み、パワーを結(jié)集させてハイエンド工作機械分野でのブレイクスルーを期している。再編による統(tǒng)廃合で誕生した國有の中國通用技術(shù)集団は今年4月の國際工作機械展覧會で8種類の新製品を含む、26種類の代表的なハイエンド工作機械を発表した。また、創(chuàng)世紀(jì)、海天精工といった民間メーカーの多くも、細(xì)分化された分野でリーディングカンパニーとしての地位確保に向けて邁進している。

數(shù)年前、日本メディアが「日本の工作機械がなければ中國はハイエンド製品が作れない。日本が大型工作機械を封鎖すれば、中國は空母も作れなくなる」と報じたが、このような見立ては現(xiàn)在、すでに過去の話となった。外資との合弁、外資の買収、技術(shù)の吸収、技術(shù)の囲い込みに対する制裁を経て、中國の工作機械産業(yè)はより成熟し、ローエンドからミドルレンジで苦戦する?yún)饪`を打破し始めている。工作機械の壽命は一般に10年と言われる。工作機械業(yè)界が最後にピークを迎えたのは2011年頃で、これから新たな10年のサイクルが始まる。新型コロナで世界の製造業(yè)が苦しんでいることも、中國の工作機械市場の繁栄を後押ししている?！讣夹g(shù)」と「市場」の両方に支えられて、中國の工作機械産業(yè)はハイエンドの領(lǐng)域に手が屆くところまでやってきたのだ。（翻訳?編集/川尻）