使わなくなったものを売買するのは今では特別なことではない。中古車、中古住宅といった大きな物はさておき、億単位のユーザーを擁する中古品ECプラットフォームは、すでに人々の生活にしっかり組み込まれている。少し前に終了した「ダブル11」（11月11日のネット通販イベント）で、某中古品ECプラットフォームが非常に興味深いデータを発表した。同プラットフォームでは、イベント開始28時(shí)間でスマートフォンを通じた3C製品（コンピューター、通信機(jī)器、家電）の取引決済件數(shù)が17萬1000件に達(dá)し、回収業(yè)務(wù)の引き取り受注件數(shù)が5萬7000件に上り、プラットフォームと消費(fèi)者と合わせて少なくとも430萬キログラムの二酸化炭素（CO2）の排出量削減を?qū)g現(xiàn)した。人々が新しいものを買い、屆いた箱を開けることを通じて、中古品市場(chǎng)が數(shù)000億元規(guī)模の消費(fèi)の新たな「ブルーオーシャン」へと発展している。

■使わない中古品を売買しているのは誰？中古品の売買で気をつけるのは？

中古品プラットフォームを利用して7年になる消費(fèi)者の陳さんは、「私が知っている多くの男性が中古品プラットフォームで電子製品を物色し、女性は衣類などを物色しているようだ。大學(xué)生の時(shí)は生活費(fèi)にそれほど余裕がなかったので、コストパフォーマンスが最も高い方法で欲しいものを買うにはどうすればよいかを考えなければならなかった。仕事をするようになって手元に少し余裕があるようになると、時(shí)間をかけて比較して選び抜く必要はなくなった」と振り返った。

SNSの豆瓣のアプリには、「中古（品）」が名前に入ったグループが非常に多くあり、そのうち「中古不要品」と「中古取引」のグループには約54萬人の登録者がいて、多くのメンバーが自分の使わなくなったものの情報(bào)を発信し、縁のある人に譲りたいと考えている。情報(bào)?ソリューションを提供する易観が分析して発表した業(yè)界インサイト報(bào)告では、中古品市場(chǎng)のユーザーの年齢層を見ると、35歳以下が中心で、「80後（1980年代生まれ）」と「90後（1990年代生まれ）」は商品を消費(fèi)する時(shí)にコストパフォーマンスを重視しながら、過剰な消費(fèi)も楽しみたいと考えており、消費(fèi)高度化を擔(dān)う中心層だ。また、Z世代（1995年から2009年生まれ）も中古品ECの潛在的ユーザー層だという。

2014年に電子製品の「熱心なファン」の陳さんは中古ECプラットフォームで初めて買い物をした。それから7年間にわたり、同プラットフォームで中古のマウス、ルーター、ビデオカード、レンズなどを次々購(gòu)入した。陳さんは、「こうした商品は新品でも中古でもあまり変わらないし、中古の方がコスパがよりよい。仮想マシンでゲームをしたい時(shí)などは、特に高度なことは必要ない。新品はとても高額だが、狀態(tài)のいい中古品か保証期間內(nèi)の中古品を探せば、半分の値段で買える可能性がある」と話した。

取材で気づいたのは、消費(fèi)者がしばしば「安い」、「コスパがよい」と口にしたことで、中古ECプラットフォームの価格的優(yōu)位性がまだそれほど収入のない若者の盛んな購(gòu)買意欲を呼び込んでいることだ。しかし「本物か偽物か見分けにくい」ことが避けられない泣き所にもなっている。網(wǎng)経社EC研究センターネットワーク小売部の部長(zhǎng)を務(wù)めるシニアアナリストの莫岱青さんは取材に対し、「ユーザーの中古ECの受け入れレベルはそれほど高くない。売買雙方の信頼関係がまだできていない」と述べた。

■徐々に消費(fèi)の主流トレンドに、中古経済はなぜヒートアップしたか？

中古EC市場(chǎng)の取引規(guī)模とユーザー規(guī)模が年々拡大し、従來型ECの勢(shì)いある発展が中古取引市場(chǎng)のブルーオーシャンもある程度切り開き、大手や資本が次々にこの分野へ參入している。21年1-6月には、中國(guó)中古EC産業(yè)への投融資案件は9件に上り、融資金額は57億6000萬元（約1033億円）を超えた。ここから、使わなくなったものが中古ECプラットフォームでリサイクルして流通することが、將來の消費(fèi)トレンドの主流の一つになる可能性があり、このトレンドを牽引する要素は多方面にわたることが予想される。易観の分析によると、一方で、ここ數(shù)年間に國(guó)が発表した複數(shù)の関連措置が、中古品業(yè)界の健全で規(guī)範(fàn)化された発展を推進(jìn)した。他方で、消費(fèi)が形成した商品ストック市場(chǎng)が中古品EC発展の基礎(chǔ)になった。このほか若いネットユーザーの占める割合が年々上昇し、現(xiàn)代の若者は商品消費(fèi)や中古品取引に対する考え方が上の世代と異なることも、中古ECの発展に新たなユーザーのフローを注入したという。

莫さんは「低炭素?環(huán)境保護(hù)、リサイクルなどの概念が人々の間に浸透するにつれ、多くの消費(fèi)者の実際のニーズと中古品取引プラットフォームが提唱する『価値の再創(chuàng)造』の理念とが期せずして一致した」と述べた。（提供/人民網(wǎng)日本語版?編集/KS）