貧富の差は世界的な難題だ。それでは、「共同富?！工趣蠀毪蚓护摔工毪长趣坤恧Δ?。14億人の人口を擁する中國(guó)が貧富の差の問(wèn)題に挑戦することは、世界にとって何を意味するのか。中國(guó)が推進(jìn)する共同富裕が「貧しい人にお金を與え、金持ちの人から稅金を取る」ことでないのはどうしてだろうか。

■世界各國(guó)の貧富の差の狀況は？

過(guò)去100年近い西側(cè)諸國(guó)の所得格差の変化を振り返ると、1980年代初頭が分水嶺になった。かつて80年代初期には、西側(cè)諸國(guó)の所得格差が史上最も縮小したレベルにあった。しかし過(guò)去40年あまり、西側(cè)諸國(guó)の貧富の差は拡大を続けている。中でも米國(guó)は先進(jìn)國(guó)の中で貧富の開(kāi)きが最も目立つ國(guó)となっている。関連の指標(biāo)によると、現(xiàn)在の世界の貧富の差は1929年の世界大恐慌前の狀態(tài)に戻っているという。

■中國(guó)はなぜ今、共同富裕を強(qiáng)調(diào)するのか？

清華大學(xué)中國(guó)経済思想?実踐研究院の李稲葵（リー?ダオクイ）院長(zhǎng)は、「世界の経験を見(jiàn)ると、1つのエコノミーが一定の水準(zhǔn)まで発展すると、最低保障をめぐる問(wèn)題を解決するための條件と基礎(chǔ)が備わる。そうなった時(shí)に、人々は社會(huì)と人との全面的な発展をより重視するようになり、教育や醫(yī)療、介護(hù)、住宅など民生分野での公共サービスの均一化をより必要とするようになる。これは、経済発展にばかり注目するのではなく、より高次元の発展問(wèn)題を解決し、人々の獲得感と満足感を高める必要があることを意味する」と述べた。

■共同富裕は「貧富の均一化」か？

従來(lái)の見(jiàn)方では、共同富裕とは豊かさのレベルが同じになること、所得格差が存在しないことだと考えられてきた。また、所得格差を解消するには所得の増加分を調(diào)整する必要があるだけでなく、資産のストックも調(diào)整する必要があると考えられてきた。この資産ストックの調(diào)整とは、「貧富の均一化」にほかならないとされてきた?，F(xiàn)在、社會(huì)には「均一主義」の見(jiàn)方をする人が確かにいる。その考えは非常に根強(qiáng)く、短期間で根こそぎ取り去るのは難しい。そしてまさにそれゆえに、共同富裕を打ち出すことについて、人々は「貧富の均一化」であると考えがちだ。

これについて、中國(guó)共産黨中央黨校前副校長(zhǎng)の王東京（ワン?ドンジン）氏は、「共同富裕は絶対に『貧富の均一化』ではない。それは黨中央の精神に合致せず、市場(chǎng)経済の分配の原則にも背くことであり、最終的に共同富裕に至れないだけでなく、逆にともに貧しくなることになる」との見(jiàn)方を示した。

経済學(xué)者の李実（リー?シー）氏は、「貧富の差の問(wèn)題を解決する時(shí)、一部の西側(cè)諸國(guó)は相対的に『単純で亂暴な』やり方を採(cǎi)用し、貧しい人にはお金を與え、金持ちの人からは稅金を取る。しかしここ30數(shù)年ほどで、特に新型コロナウイルス感染癥が発生してから、西側(cè)諸國(guó)は貧富の差がますます拡大して、過(guò)去最も拡大していた時(shí)のレベルに戻ったところもある」と指摘した。

李稲葵氏は、「中國(guó)の共同富裕の中核は人の全面的発展ということであり、健康、教育の機(jī)會(huì)、発展のチャンスなど人の各方面の要素を全面的に考慮する必要があり、単に収入が平等ということではない」との見(jiàn)方を示した。

■中國(guó)の共同富裕推進(jìn)はどのように行うべきか？

中國(guó)の共同富裕推進(jìn)はどのように行うべきかについて、西側(cè)のやり方を參考にして金持ちの人から稅金を多く取ればいいとする見(jiàn)方がある。たとえば高額の相続稅や不動(dòng)産稅など資産にかかる稅を徴収することだ。

李稲葵氏はこれについて、「これは短期的には、中國(guó)の社會(huì)に合わない。中國(guó)社會(huì)は日本や米國(guó)などとは大きく異なる。中國(guó)では家族観が非常に強(qiáng)く、両親や配偶者、子どもの生活を保障するために奮闘するという側(cè)面が強(qiáng)い。このような背景の中で相続稅などを徴収すれば、社會(huì)の問(wèn)題が激化しやすく、共同富裕の本來(lái)の目的に反してしまう。政府が介護(hù)や教育、醫(yī)療などの公共サービスをしっかり整備することで人々の後顧の憂いがなくなって初めて、こうした資産にかかる稅を徴収する機(jī)運(yùn)が熟すことになる」と述べた。

今、最も重要なことは、なんと言っても主要な問(wèn)題點(diǎn)をしっかりととらえ、都市と農(nóng)村との格差や地域間の格差を縮小することであり、新農(nóng)村建設(shè)と農(nóng)村振興に本腰を入れることだ。その次が、介護(hù)や醫(yī)療、教育など公共サービスの質(zhì)と均等化レベルを引き上げること。3つ目がようやく所得格差の縮小だ。それには、働いて得る?yún)毪伍_(kāi)きに注目するだけでなく、働いて得る所得と資産によって得る所得との開(kāi)きにより注目する必要がある。

王東京氏は、「共同富裕の推進(jìn)とは『貧富の均一化』であってはならず、次の3點(diǎn)を重點(diǎn)的に行う必要がある。第1に、個(gè)人の財(cái)産権を厳格に保護(hù)し、企業(yè)家に安全感を與え、彼らが投資を積極的に行って、資産の『パイ』を大きくすることを支持する。第2に、企業(yè)家が合法的な経営活動(dòng)を行い、法律に基づいて稅金を納め、社會(huì)的責(zé)任を著実に履行するよう導(dǎo)く。第3に、政府は貧困者支援の主な職責(zé)を擔(dān)い、財(cái)政予算によって貧困層が生産活動(dòng)を発展させ、収入を増やせるよう支援する」との見(jiàn)方を示した。

■中國(guó)が共同富裕を推進(jìn)する重要な意義とは？

中國(guó)が共同富裕を推進(jìn)すれば、中所得層の拡大をもたらし、それによって消費(fèi)規(guī)模が拡大することになる。より重要なのは、中國(guó)が世界的な挑戦を行っているということだ。探求の過(guò)程で新たな発展の道が形成されれば、世界の國(guó)々によいモデルを提供することになる。

李実氏は、「貧富の格差、または不均衡成長(zhǎng)とも言われる問(wèn)題は世界的なものであり、多くの國(guó)が解決の道を探っている。こうした中で、中國(guó)が初めて『共同富?！护蛎鞔_に打ち出した。これは理念であり、行動(dòng)の綱領(lǐng)であり、將來(lái)の発展目標(biāo)であり、他國(guó)が明確に打ち出したことのないものであるため、國(guó)際社會(huì)で広く注目されている」との見(jiàn)方を示した。

公平性と効率性という2つの目標(biāo)はこれまでずっと両立が難しかった。この2つを互いに協(xié)調(diào)させ、促進(jìn)し合う関係にするにはどうすればよいか。どちらか一方だけでもなく、一方がもう一方に取って代わるということでもない関係にするにはどうすればよいか。これは中國(guó)が模索し解決すべき重要な問(wèn)題だ。模索や解決の過(guò)程で、革新的なメカニズムや方法によって新しい道が切り開(kāi)かれることになり、それはある程度、他國(guó)にも貴重な経験を提供することになるだろう。

また、共同富裕の推進(jìn)は多國(guó)籍企業(yè)にとっても中國(guó)企業(yè)にとっても好材料だと言える。中國(guó)が共同富裕を推進(jìn)し、都市と農(nóng)村の格差、地域間の格差、所得格差が縮小し、オリーブ型の分配構(gòu)造が形成されれば、中所得層の規(guī)模が拡大する。これは、消費(fèi)ニーズのレベルアップと市場(chǎng)規(guī)模の持続的な拡大、そしてそれに伴う企業(yè)の生産?市場(chǎng)?利益拡大も意味している。（提供/人民網(wǎng)日本語(yǔ)版）