韓國の人工衛(wèi)星用ロケット「ヌリ號」が昨年10月、1回目の打ち上げに失敗した原因は、初歩的な設(shè)計ミスとこれを発見できなかった検証システムのためだったことが分かった。ヌリ號は今後5回の追加打ち上げが控えており、主要紙は「単純な部品一つも設(shè)計から検証まで基本に忠実に」と注文を付けた。

中央日報によると、科學(xué)技術(shù)情報通信部と韓國航空宇宙研究院（航宇研）は昨年12月末、１回目の打ち上げ失敗は、第3段酸化剤タンク內(nèi)部の固定裝置が外れてヘリウムタンクが取れ落ちて內(nèi)部の構(gòu)造物と衝突し、亀裂が生じたことが原因であることを明らかにした。

ヘリウムタンクは酸化剤が燃焼するとき、タンク內(nèi)部の圧力を維持する役割を果たす。だが、第3段タンクの亀裂によってヘリウムと酸化剤が漏洩してエンジンに入る酸化剤の量が減り、このせいで第3段エンジンが予定よりはやく止まってヌリ號が目標(biāo)の速度と軌道に達(dá)することができなかった。

飛行過程を見せるテレメトリデータを分析してみると、打ち上げ後36秒から特異な振動が計測され、67秒で酸化剤タンクの気體圧力が落ち始めた。第1段エンジン燃焼時間が124秒だったので、第1段打ち上げ過程からすでに問題が発生していたということになる。當(dāng)時の過程を振り返ると、ヌリ號が第1、2段燃焼段階で爆発しなかったことがむしろ不思議なくらいだった。

航宇研によると、第1．2段ヘリウムタンクには何の問題もなかったが、第3段だけに問題が生じたのは酸化剤タンクの構(gòu)造の違いのせいとされる。第1、2段の酸化剤タンクは細(xì)長いシリンダーの形をしているが、推進(jìn)力が小さな第3段は円筒形をしている。このためにヘリウムタンクを付著する方式で第1、2段と第3段に違いが生まれた。

この過程で飛行中に発生する浮力をまともに計算することができず、第3段ヘリウムタンクが取れ落ちたというのが航宇研の説明だ。結(jié)局、タンク固定裝置設(shè)計過程で初歩的な設(shè)計ミスがあり、発射體開発本部內(nèi)の誰もこのような誤りに気づかなかったという。

中央日報は社説で「ヌリ號1回目の打ち上げの失敗原因が小さな部品の基礎(chǔ)設(shè)計ミスだった。このようなミスを検出する內(nèi)?外部検証システムがまともに作動しなかったというのは深刻な問題だ」と指摘。1986年1月、打ち上げ直後に爆発して乗組員7人全員が死亡した米國のスペースシャトル「チャレンジャー號」の事故も接合用パッキンの一種であるOリングに問題があり、この問題を提起した実務(wù)者の意見を無視した意志決定権者の判斷がもたらした慘事だったとして、慎重に準(zhǔn)備を進(jìn)めるよう促した。（編集/日向）