ネットユーザーがこのほど明らかにしたところによると、アマゾンの電子書籍リーダー「Kindle（キンドル）」の中國(guó)國(guó)內(nèi)の公式直営店が深刻な品切れ狀態(tài)に陥り、天貓（Tmall）のキンドル公式店はすでに閉店したという。一時(shí)、「キンドルは中國(guó)市場(chǎng)から撤退するかもしれない」との情報(bào)が流れて電子書籍愛好者の間に激震が走り、瞬く間に微博（ウェイボー）の人気検索ワードの上位に躍り出た。工人日?qǐng)?bào)が伝えた。

多くの人にとって、キンドルは電子書籍リーダーの代名詞だ。2013年に中國(guó)市場(chǎng)に進(jìn)出したが、今では異常といえるほど品切れの狀態(tài)が続き、オンラインの直営ストアも閉鎖され、中國(guó)市場(chǎng)での人気はかつてほどではなくなった。これは中國(guó)國(guó)産の電子書籍リーダーの発展にとっての伏線でもあり、數(shù)社の強(qiáng)力な國(guó)內(nèi)メーカーによる覇権爭(zhēng)いの幕が今、開こうとしているところだ。

■キンドルは昔ほど人気がない

キンドルは13年に中國(guó)市場(chǎng)に正式に進(jìn)出し、一時(shí)は売れ行きが非常に好調(diào)で、読書や學(xué)習(xí)の必需品とまで言われていた。16年末には、中國(guó)市場(chǎng)での売り上げが世界一になった。しかしそれから數(shù)年間、電子書籍市場(chǎng)は成長(zhǎng)のボトルネックに直面することになった。電子書籍の価格が上昇して価格面の優(yōu)位性が低下し、読書體験が良くなかった。同時(shí)に、スマートフォンでの読書が電子書籍市場(chǎng)を全面的に攻略し、ゲーム、ショート動(dòng)畫、オーディオブックのソフトウェアなどでのよりペースの速い視聴スタイルが読書層にも広がって、消費(fèi)者がより便利で迅速な代替品を見つけたようだ。

キンドルは市場(chǎng)という大きな環(huán)境の変化がもたらす挑戦に直面するだけでなく、時(shí)代の流れに取り殘されたその製品設(shè)計(jì)もこれまでずっと多くのユーザーから、システムが閉鎖的すぎる、リニューアル頻度が低い、フォーマットが単一的、伝送が困難、リソースが不十分などと「ツッコミ」を入れられてきた。また、中國(guó)國(guó)內(nèi)の漢王科技、翰林、掌閲などの製品が登場(chǎng)して、キンドルの市場(chǎng)シェアを多く奪うことになった。

中國(guó)內(nèi)外の影響により、キンドルは國(guó)內(nèi)市場(chǎng)での人気が徐々に低下していった。中古取引きプラットフォームでのキンドル取引量は高止まりし、消費(fèi)者から「カップラーメンのふた」にしたなどと言われる狀況だ。

國(guó)産メーカーも常にキンドルに挑戦しようと努力し、さまざまな試みを打ち出している。

1000元（約1萬(wàn)8000円）を切る普及モデルから、5000元（約9萬(wàn)円）前後のハイスペックモデルまで、國(guó)産リーダーが次々登場(chǎng)し、ハードウェア環(huán)境はすでにキンドルと大差ない。さらに一部の國(guó)産ブランドが販売する機(jī)能がより充実したリーダーは、電子書籍だけでなく、オフィス用ソフトウェアなどさまざまな機(jī)能も兼ね備える。キンドルの優(yōu)位性はこうして少しずつ失われている。

■コンテンツとブランドで「補(bǔ)習(xí)」が必要

調(diào)査研究コンサルティング機(jī)関の智研諮詢の予測(cè)では、20年の中國(guó)電子書籍リーダー出荷量237萬(wàn)臺(tái)を踏まえると、23年は275萬(wàn)臺(tái)に達(dá)することが予想されるという。

業(yè)界関係者は、「他の電子製品に比べ、電子書籍リーダーは普及率が低いが、軽視できないもので、これを利用する人はディープな読書好きが多く、『デジタル読書』の営業(yè)収益の部分を非常に大きく促進(jìn)する役割を果たしているからだ」と述べた。

これは掌閲や京東などのネット大手が電子書籍リーダーの競(jìng)爭(zhēng)に乗り出す原因でもある。「2020年度中國(guó)デジタル読書報(bào)告」によると、20年の中國(guó)デジタル読書利用者の規(guī)模は前年比5．56％増の4億9400萬(wàn)人に上り、デジタル読書産業(yè)の市場(chǎng)規(guī)模は全體で351億6000萬(wàn)元（約6328億8000萬(wàn)円）に達(dá)し、増加率は21．8％だった。

こうしたネット大手にとって、電子書籍は新たなアクセスの入り口のようなもので、読者を囲い込み、読者はそれ以降、関連のプラットフォームを通じた読書習(xí)慣や消費(fèi)習(xí)慣を身につけることになり、コンテンツ生態(tài)圏に極めて高い顧客ロイヤルティーをもたらすことになる。これはネット大手がぜひとも手に入れたいと願(yuàn)うものだ。

しかし、國(guó)産ブランドが抜きん出るのは容易なことではない。市場(chǎng)の規(guī)模が小さく、利益が少ないことから、ブランドの推進(jìn)?拡大や研究開発の原動(dòng)力が不足し、國(guó)産ブランドを支援して持続的な投資を進(jìn)めることが難しい狀況だ。同時(shí)に、川上のハードウェアの開発とバージョンアップのペースが遅く、これに電子書籍リーダー製品が耐久消費(fèi)財(cái)であり、買い換え頻度が低いことも加わって、市場(chǎng)の発展を制約している。

このほか、國(guó)産ブランドにはキンドルだけではなく、スマホという競(jìng)爭(zhēng)相手もある。スマホはキンドルよりさらに攜帯しやすく、読書類スマホアプリが電子書籍のリソースや無(wú)限読書カードなどを次々に送り込んで、電子書籍リーダーの利用者を自分たちの陣地に取り込もうとしている。

業(yè)界関係者は、「中國(guó)國(guó)産ブランドはコンテンツとブランドの構(gòu)築で『補(bǔ)習(xí)授業(yè)』を受ける必要がある。コンテンツがなければ、顧客のロイヤルティーを絶えず高めることは出來ない。ブランド力があってこそ、ユーザーの支持を得られ、末端のルートをめぐって価格交渉権を持てるようになる」と指摘した。（提供/人民網(wǎng)日本語(yǔ)版?編集/KS）