3週間後に迫った北京冬季五輪で中國政府は新型コロナ対策として東京夏季五輪同様、選手や関係者を外部と接觸させない「バブル方式」を徹底する方針だ。しかし、感染力が強(qiáng)い新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」が隣接する天津でも拡大。ロイター通信は「バブル方式は破裂の危機(jī)」と報(bào)じた。

北京の通勤圏でもある天津では8日に感染が確認(rèn)された2人がオミクロン株と判明。11日までに濃厚接觸者など約100人の感染が確認(rèn)された。事態(tài)を重視した市當(dāng)局は感染者がいる地域を封鎖した上、約1400萬人の全市民を?qū)澫螭薖CR検査を急いでいる。

ロイター通信によると、2月4日に開幕する北京五輪では海外から2000人余りの選手が入國するほか、2萬5000人に上る大會(huì)関係者は大半が外國からの入國となる。大會(huì)組織委は選手や関係者のうち、どの程度の人數(shù)が「バブル」內(nèi)に入るのか公表していない。

大會(huì)が開かれる北京と河北省張家口市の規(guī)制は、昨夏の東京夏季五輪よりもはるかに厳しい。選手や大會(huì)関係者を國內(nèi)居住者と物理的にバブル方式で厳重に隔て、海外からの渡航者は専用機(jī)を使って直接バブル內(nèi)に入り、直接出て行く。

さらに大會(huì)參加者は専用機(jī)で北京入りする前に、複數(shù)回の検査で陰性を証明することが義務(wù)付けられる。ワクチンを接種していない參加者は到著後、3週間の隔離が必要で全員が毎日検査を受ける。大會(huì)組織委によると、昨年初めに海外から約2000人が參加して行ったテスト大會(huì)では選手の中で感染者數(shù)がわずかに出ただけで、中國政府のコロナ感染防止策の有効性が示されたという。

一方で、こうした検査を行ってもコロナが潛伏期間中であれば必ずしも感染を捕捉できない。大會(huì)組織委も海外から大量に人が押し寄せることを考えれば、ある程度の感染発生が予想されると認(rèn)めている。

ロンドン大學(xué)の感染癥専門家、アイリーン?ピーターソン教授はオミクロン株について「私は時(shí)々、短距離走者と呼んでいる。とにかく感染力が強(qiáng)く、感染速度が速い」と指摘。「検査で感染者を除くなら、水際での実施が不可欠だ」と強(qiáng)調(diào)した。

オタゴ大のマイケル?ベーカー教授によると、さまざまな國から人が訪れ、選手やスタッフが集まれば対応が難しく、感染力が強(qiáng)く、潛伏期間が短いオミクロン株の特質(zhì)が、それに拍車を掛ける。ベーカー教授は「大會(huì)期間中に感染拡大を抑え込むのは難しく、大會(huì)參加者の間で感染が広がり、さらに地域へと拡散するリスクがある」と警鐘を鳴らした。（編集/日向）