「恐怖感」乗り越えRCEPを妥結(jié)させた知恵―中國人専門家が背景含め紹介

中國新聞社    2022年1月19日(水) 10時50分

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ASEAN各國と日?中?豪?ニュージーランド、韓國の計15カ國によるRCEPが発効した。それより前に始まっていたFTAにより「恐怖感」が除かれたことがあるという。寫真は中國-ASEAN博覧會の様子。

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東南アジア諸國連合(ASEAN)10カ國と日本、中國、オーストラリア、ニュージーランド、韓國の計15カ國が參加する「地域的な包括的経済連攜協(xié)定(RCEP」が1月1日に発効した。中國-ASEAN商務(wù)理事會の許寧寧執(zhí)行會長はこのほど中國メディアの中國新聞社の取材に応じて、RCEPの交渉妥結(jié)の背景には中國とASEANがそれまでに成立させていた自由貿(mào)易協(xié)定(FTA)の成果に対する評価が生かされたと説明した。以下は、許執(zhí)行會長の言葉に説明部分を追加して再構(gòu)成したものだ。

その他の寫真

■9年の歳月をかけて繰り返した交渉で、各國の思惑の違い乗り越える

RCEPの発効で、世界人口の3割、全世界の貿(mào)易規(guī)模の3割、全世界の國內(nèi)総生産(GDP)の3割をカバーする、世界最大の自由貿(mào)易圏が出現(xiàn)することになった。

寫真は中國-ASEAN博覧會の様子

RCEP成立への動きの発端は、中國が2005年に提唱しはじめたASEANと日中韓による「東アジア自由貿(mào)易圏」と、日本が06年に提唱し始めた「東アジア自由貿(mào)易圏」にインド、オーストラリア、ニュージーランドを加える「東アジア経済連攜協(xié)定(EPA)」を統(tǒng)合する形で、日中両國が11年に、RCEP設(shè)立の共同提案を行ったことだった。ASEAN首脳も、同提案を受け入れることで一致した。

とはいえ、各國の利益が複雑に絡(luò)み合うRCEPが簡単に成立したわけではない。事務(wù)方による第1回の交渉會合がブルネイで開催されたのは13年5月だった。その後、事務(wù)方の交渉會合だけで30回近くも開催され、さらに閣僚會合なども繰り返された。途中でインドが離脫する波亂はあったが、20年11月の第4回首脳會議において、15カ國はRCEPに加わる署名をした。

■FTAには「恐怖感」ある、ただし経験により分かったこととは

かつてASEAN各國には、FTA協(xié)定を結(jié)ぶことで自國の多くの産業(yè)が大打撃を受けると強く懸念する聲があった。しかし中國など域外の大國とASEANの連攜が強まり、ASEAN加盟國に投資をし、國際市場を開拓すると、ASEAN全體の産業(yè)のレベルアップに有利であることが、経験から分かるようになっていた。

例えばインドネシアは、中國とのFTAに最も慎重な國の一つだった。しかし協(xié)定が成立すると、中國の鉱業(yè)企業(yè)がインドネシアに進出し、採掘した鉱物の加工業(yè)パークを建設(shè)した。そのことで、インドネシアの関連産業(yè)がレベルアップした。

ベトナムの場合、EUとのFTA締結(jié)が大きな変化をもたらした。ベトナムからEUに衣料品を好條件で輸出できるようになったからだ。すると多くの中國企業(yè)がベトナムに投資して、同國での生産を開始した。ASEANはFTAの影響で、経済が世界でも最も活況を示す地域になった。

RCEPの発効で、中國とASEANの協(xié)力はさらに高い段階に引き上げられることになった。中國とASEANは互いに最大の貿(mào)易相手であり、投資パートナーだ。RCEPの発効により、ASEANは世界経済を成長させるエンジンになるだろう。そして、そのエンジンを動かす原動力は、主に中國とASEANから來るものだ。

寫真は中國-ASEAN博覧會の様子

■中國はRCEPとは別枠でASEANとの提攜強化を進める

中國とASEANのFTAが起動したのは10年1月2日だった。そして19年には同F(xiàn)TAがバージョン?アップされ、例えば雙方の輸出入品目の9割以上が無関稅になった。しかし中國の習(xí)近平主席は21年10月に行われた中國とASEANの対話関係30周年を記念するサミットで、中國-ASEANのFTAについて「第3バージョン」を構(gòu)築する提案をした。

その理由とは、RCEPに參加した15カ國には、経済の発展レベル、市場の成熟度、産業(yè)特性、開放の度合いなどで違いがあることだった。そのため、「10+1」であるASEANと中國がまず、FTAにおいてレベルアップを行い、RCEPの殘りの4カ國にとっての先行モデルケースになる考えだ。

RCEPと比べて、中國とASEANの「第3バージョンFTA」は雙方の市場開放度がより高く、投資の自由度や利便性もより上昇する。雙方に前回のバージョン?アップの経験があるので、「第3バージョン」の交渉は比較的楽に妥結(jié)すると予想できる。(構(gòu)成 / 如月隼人

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