中國新聞社 2022年1月23日(日) 10時0分
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北京と浙江省杭州市を結(jié)ぶ総延長2500キロの京杭大運(yùn)河(寫真)が完成したのは西暦610年だった。本業(yè)は蕓術(shù)家だが京杭大運(yùn)河の世界遺産登録のために奔走した朱炳仁氏が、京杭大運(yùn)河について大いに語った。
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北京と浙江省杭州市を結(jié)ぶ総延長2500キロの京杭大運(yùn)河が完成したのは西暦610年だった。日本では聖徳太子が活躍していたとされる時代だ。京杭大運(yùn)河は2014年、世界遺産リストに登録された。朱炳仁氏はリスト登録を目指す運(yùn)動の立ち上げに、他の二人とともに奔走したことでに「運(yùn)河三老」の一人と呼ばれるようになった人物だ。朱氏はこのほど、中國メディアの中國新聞社の取材に応じて、京杭大運(yùn)河の魅力や価値を説明した。朱氏は中國政府にも重視される伝統(tǒng)美術(shù)工蕓の銅彫の代表的な伝承者だ。それだけに運(yùn)河の美についても蕓術(shù)家ならではの見方があるようだ。以下は、朱氏の言葉に若干の説明內(nèi)容を追加するなどで再構(gòu)成した文章だ。
【その他の寫真】
■素人の私も大運(yùn)河保護(hù)の運(yùn)動で貢獻(xiàn)ができた
中國の大運(yùn)河は中華民族の血脈であり文化の命脈でもある。1400年余りにわたり、華北を流れる海河、中國北部を流れる黃河、中國の南北に分けるとも言われる淮河、中國で流域面積が最大の長江、浙江省を流れる銭塘江の五大水系を結(jié)び、國家や民族の統(tǒng)一、経済社會の発展に重要な役割りを果たしてきた。
私は、運(yùn)河や水利の専門家ではない。2005年に鄭孝燮先生と羅哲文先生と共に、京杭大運(yùn)河が流れる18市の市長に公開書簡を送り、ユネスコの世界遺産登録の運(yùn)動に加わるよう呼びかけたという立場だ。その後、全國政治協(xié)商會議の委員58人に賛同していただくなどで、運(yùn)河の世界遺産登録という夢がかなった。
今考えればあの運(yùn)動は、中國における文化遺産保護(hù)を指し示す役割を果たした。それ以前の中國で、社會は文化遺産を十分に重視していなかった。多くの人は、文化遺産を自分とはかけ離れた存在と考えていた。
しかし運(yùn)動を起こしたことで、京杭大運(yùn)河のほとりに住む3億人が、身近に接してきた運(yùn)河が、どれほどの文化的価値を持つのか知った。そして、文化遺産は後世に殘さねばならないと、熱い思いが全國に広まった。長期的に見れば、中國でこのような認(rèn)識が確定したことは、全世界の文化遺産を保護(hù)する仕事にとっても大きな意義がある。
■運(yùn)河とは人々の生活と奮闘努力の記録
私は浙江省杭州の出身で、子どものころから大運(yùn)河のほとりで暮らしてきた。だから、大運(yùn)河については美しい記憶と深い愛著がる。2006年に大運(yùn)河の調(diào)査をしたのだが、河道すら消失していたり、汚いどぶ川になってしまった場所もあるなど、悲慘な狀態(tài)だった。
現(xiàn)在は狀況が一変した。沿岸都市はいずれも、保護(hù)についての責(zé)任感を持ち、制度や計畫を定めて必要な措置を取っている。
大運(yùn)河は現(xiàn)在でも利用されている。中華の地を流れる大運(yùn)河は、人と人、人と大自然、人と歴史、人と文化など緊密な関わりのなかで、沿岸住民の生活に溶け込んでいる。また、中國以外にも大規(guī)模な運(yùn)河がある國もあるが、いずれの場合も運(yùn)河は人々の生活と奮闘努力を記録してきた。
■使われ続けてこそ運(yùn)河の「景観美」は完全なものになる
西洋が造った運(yùn)河と比べれば、中國の大運(yùn)河には中華の伝統(tǒng)文化と強(qiáng)く結(jié)びついている特徴がある。例えばスエズ運(yùn)河もパナマ運(yùn)河も、水運(yùn)に利用という機(jī)能性に特化している。中國の運(yùn)河が、経済産業(yè)への貢獻(xiàn)という比重を減らしていった時期に、外國の運(yùn)河は機(jī)能性を強(qiáng)化していった。
「運(yùn)河」にとって「運(yùn)」の機(jī)能は重要だ。大運(yùn)河の保護(hù)については、船が歴史的な石造アーチ橋に衝突して破損するリスクを恐れて、迂回水路を造って新たな航道を設(shè)けて、船が橋に近づくことを禁止した事例もある。しかし、橋が保護(hù)されたと言っても、その部分では「運(yùn)河」の「運(yùn)」が死んでしまうことになる。船が全く通らず橋だけが殘された景観は、あまりにも寂しい。航行する船の大きさと通行量をきちんと制限すれば、橋の保護(hù)と両立するはずだ。
私は大運(yùn)河の周辺に「空白」を殘すことを主張している。必要に応じて「開発ゼロ」、「使用ゼロ」、「介入ゼロ」を適用するのだ。街全體に手をつけるなというのではない。例えば大運(yùn)河に沿った民家は、リフォームする場合でも前からの外観を殘すようにするなどだ。大運(yùn)河の周囲を、できるだけ「手つかず」に近い狀態(tài)にして、次の世代に殘す。そこに、古い時代を想像できる空間を殘しておく。これはちょうど、水墨畫が余白の部分を重視するのと、同じことだ。(構(gòu)成 / 如月隼人)
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