田村彰 2022年1月28日(金) 7時(shí)20分
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沖縄におけるさらなるインフラ、ソフト面の整備、強(qiáng)化を図り、人流、物流の拠點(diǎn)としての強(qiáng)みをより発揮させていくことが、國策としても極めて重要である。寫真は那覇の埠頭。
コロナ禍が長く続き、出入國に制約がかかる下で極めて大きなダメージを受ける狀態(tài)が続いているとはいえ、沖縄が東アジアとわが國をつなぐハブであることには変わりがない。いずれコロナによる制約が薄れてくれば、ハブとしての強(qiáng)みはずっと強(qiáng)力なものになってくるのは間違いない。沖縄の本土復(fù)帰50周年を目の前に控えた今、そして今後、この強(qiáng)みをいかに有効に活用していくかが一層重要になって來よう。
◆観光客數(shù)、ハワイを上回る
オンリーイエスタデイの2017年には沖縄県を訪れた観光客はハワイを上回る939萬人に達(dá)した。一人當(dāng)たり10萬円の消費(fèi)額とすれば、総額1兆円にも及ぶ計(jì)算となる。これには、沖縄が有するハワイに匹敵する観光資源の魅力もさることながら、沖縄の地政學(xué)上の強(qiáng)みが極めて大きい。沖縄からは東京よりもマニラの方が近い。近年東南アジアの航空ではLCC(格安航空會(huì)社)の割合が5割を超えているが、これらの多くが使用している機(jī)體(ボーイング737、エアバスA320)の飛行距離では、バンコックやシンガポールなどアジアの主要都市から沖縄までは飛べても、東京までは屆かない。來日客はまずは沖縄に向かうことになる。この中継メリットは実に大きい。
また、中國や臺(tái)灣からは1,000~2,000人が乗船する大型客船を利用しての來客が多い??褪窑贤廉b品置き場に活用でき、沖縄に來ることで薬品、家電製品その他メイドインジャパンの優(yōu)れ物を手にすることが出來るのである。
東アジアに向けたハブとしての強(qiáng)みは人流のみならず、物流面でもいかんなく発揮できる。ヤマト運(yùn)輸やANAなどが主導(dǎo)する物流拠點(diǎn)も那覇周辺に整備されてきており、中國各地に翌日には商品を?qū)盲堡椁欷霃?qiáng)みを高めている。インフラの増強(qiáng)はさらに高まるはずである。
◆琉球王國時(shí)代から異國人と交流
沖縄県の陸地面積は全都道府県中第44位と小さいが、海域を含めた面積は本州、四國、九州の合計(jì)の半分にも達(dá)する。琉球王國は昔日から東アジアの大海原を漕ぎまわり、大交易國家として繁栄した歴史もある。さらに、米國による占領(lǐng)、昔日から中國と本土(ヤマト)に従順に従った歴史もあり、異國人との交流を苦にしないどころか、やさしさを武器にして異國人にもホスピタリティーを存分に発揮できるメンタリティー(観光業(yè)にもってこい)も具備している。
上記のようなビジネスチャンスに加え、溫暖な気候、美ら海の魅力もあって、老若を問わず、県外からの転入者も多い。さらに合計(jì)特殊出生率の高さ(「じーじ」「ばーば」が近所にいて孫の面倒をみやすいのも寄與)も加わって、沖縄県の人口は首都圏などと並んで大きく増加し、私が日銀那覇支店長として在籍していた本土復(fù)帰20周年頃(30年前)の120萬人程度から150萬人に屆こうというところまで増加している。多くの地方県が人口減少に悩んでいるのと対照的である。経済成長率も高い。米軍政治下で輸入品依存の製造業(yè)が育たなかった過去の負(fù)の遺産を乗り超えつつあるのは間違いない。
◆インフラ、ソフト面の整備?強(qiáng)化を
本土から遠(yuǎn)隔だとの難點(diǎn)もテレワークの普及や通信?輸送技術(shù)の発達(dá)によって解消方向にある。遠(yuǎn)隔の不便を乗り超えるIT関連やバイオ関連の業(yè)種が育ってきているのも大きい。高度な科學(xué)技術(shù)関係の境域施設(shè)の充実も図られ、成果を挙げてきている。
沖縄の地政學(xué)上の特徴はともすると、米軍基地に代表されるような軍備面で注目されることが多いが、先述の人流、物流を含め、それだけにとどまらないのは言うまでもない。今後沖縄におけるさらなるインフラ、ソフト面の整備、強(qiáng)化を図り、人流、物流の拠點(diǎn)としての強(qiáng)みをより発揮させていくことが國策としても極めて重要である。
■筆者プロフィール:田村彰
東京大法學(xué)部卒、元日本銀行システム情報(bào)局長、元綜合警備保障(株)(ALSOK)代表取締役専務(wù)執(zhí)行役員、現(xiàn)加賀電子(株)社外取締役等。
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