「三農(nóng)（農(nóng)業(yè)、農(nóng)村、農(nóng)民）」の近代化構(gòu)築は中國の最優(yōu)先事項だ。先日、國務(wù)院は農(nóng)業(yè)と農(nóng)村の近代化を促進するための「第14次5カ年計畫」（以下「計畫」）を発表し、戦略的方向性、主な目標、主要な任務(wù)および政策措置を包括的に策定した?！傅?4次5カ年計畫」期間中の農(nóng)業(yè)と農(nóng)村の近代化を促進するため、経済および社會的発展とバランスを基軸に農(nóng)業(yè)と農(nóng)村地域の支援と保障を強化し、農(nóng)民の生活水準を向上させるとしている。

「計畫」では、中國の特徴を備えた農(nóng)業(yè)と農(nóng)村地域の近代化を促進するために、10の戦略的方向性を遵守しなければならないとしている。管理システム、小規(guī)模農(nóng)家の近代化、農(nóng)業(yè)技術(shù)と設(shè)備を強化し、また農(nóng)業(yè)産業(yè)チェーン全體の発展を促進し、農(nóng)村整備を強化、革新する。また都市部と農(nóng)村部の統(tǒng)合発展、農(nóng)業(yè)と農(nóng)村部の持続可能な発展を促進し、農(nóng)民と農(nóng)村部の「共同富?！工虼龠Mさせるとしている。

「計畫」では7つの発展タスクを掲げる。

1．農(nóng)業(yè)生産の基盤を強化、穀物貯蔵と技術(shù)を促進し実施し、重要な農(nóng)産物の供給安全レベルを改善する。

2．イノベーション主導(dǎo)の開発では、農(nóng)業(yè)の科學(xué)技術(shù)革新をさらに促進し、管理メカニズムを改善し、優(yōu)良品種の確保、品質(zhì)改善、ブランド構(gòu)築、標準化された生産を促進する。また農(nóng)業(yè)の質(zhì)量と効率、競爭力を改善する。

3．農(nóng)村産業(yè)システムの近代化を構(gòu)築し、農(nóng)村地域における一次、二次、三次産業(yè)の統(tǒng)合を加速し、地域の産業(yè)チェーンを維持し、雇用機會と付加価値を生みだす。農(nóng)民への産業(yè)チェーン、そして産業(yè)チェーンとサプライチェーンの近代化レベルを改善する。

4．交通手段の利便、生活の利便、サービス品質(zhì)の向上、環(huán)境に焦點を當て、住みやすくビジネスに直結(jié)する農(nóng)村建設(shè)活動を?qū)g施する。

5．農(nóng)村の環(huán)境文化構(gòu)築を強化し、農(nóng)村の生産とライフスタイルのグリーンによる低炭素改革を促進する。

6．郷村整備を強化改善し、黨指導(dǎo)の下で自治、法の支配、道徳を組み合わせた郷鎮(zhèn)統(tǒng)治システム構(gòu)築を加速させ、文化と調(diào)和のとれた郷村を構(gòu)築する。

7．貧困撲滅の拡大を進め、農(nóng)村の活性化と貧困から脫出を目指す。

2025年までに、農(nóng)業(yè)基盤をより強固にし、農(nóng)村活性化戦略を推進し、農(nóng)業(yè)と農(nóng)村地域の近代化において重要な進歩が見られるようにする。農(nóng)業(yè)や農(nóng)村の近代化を?qū)g現(xiàn)し、貧困緩和の統(tǒng)合と拡大で農(nóng)村の活性化と効果を?qū)g現(xiàn)する。

これまでの実績內(nèi)容：

穀物などの重要な農(nóng)産物の供給を効果的に保障する。穀物の総合生産能力を著実に改善されており、生産量は6500億トンを超え、穀物は基本的に自給自足狀況にある。食糧配給は完全に保障されている。生豚の生産能力は整備と改善が進み、綿花、種子油、砂糖作物、水産物は著実に発展しており、その他の重要な農(nóng)産物は合理的なレベルの自給自足を維持している。

農(nóng)業(yè)の質(zhì)量、効率、競爭力の向上。農(nóng)業(yè)生産構(gòu)造と地域構(gòu)造が大幅に最適化され、材料、技術(shù)、設(shè)備條件が継続的に改善され、規(guī)?；?、集約化、標準化、デジタル化のレベルに改善された。グリーンで高品質(zhì)の農(nóng)業(yè)の供給能力の向上で近代的農(nóng)村産業(yè)システムが基本的に形成された。

農(nóng)村のインフラ建設(shè)において新たな進歩が見られた。郷村建設(shè)活動は結(jié)果を挙げ、郷村構(gòu)造はさらに最適化された。農(nóng)村生活施設(shè)は継続的に改善され、都市部と農(nóng)村部の基本的な公共サービスの平準化は著実に改善された。

農(nóng)村の生態(tài)環(huán)境は大幅に改善された。農(nóng)村部は全體的に生活環(huán)境が改善され、農(nóng)業(yè)の面源汚染が効果的に抑制され、化學(xué)肥料や農(nóng)薬の使用が減少した。資源利用効率が改善され、農(nóng)村部の生産とライフスタイルは低炭素型へと向かっている。

郷村整備能力がさらに強化された。黨組織が主導(dǎo)する農(nóng)村基層組織の建設(shè)が大幅に強化され、農(nóng)村整備システムがより完全に近づいている。農(nóng)村の慣習(xí)と文化が大幅に改善された。

農(nóng)村住民の収入は著実に増加した。農(nóng)民所得を増やすための経路は継続的に拡大されており、農(nóng)村住民の一人當たり可処分所得の伸びは基本的にGDPの伸びとシンクロナイズしている、都市住民と農(nóng)村住民の所得格差は縮小している。農(nóng)民の科學(xué)的?文化的質(zhì)量と雇用スキルはさらに向上し、質(zhì)の高い農(nóng)民群が日々成長している。

貧困緩和の成果が拡大した。貧困緩和政策システムと活動メカニズムは、農(nóng)村の活性化と効果的にリンクされ、貧困人口に対する「2つの不安と3つの保障」は達成した。貧困問題は改善され、大規(guī)模な貧困揺り戻しがないように効果的に運用された。

「十四五計畫」農(nóng)業(yè)農(nóng)村近代化主要指標

指標、2020年基準値、2025年目標値、平均増速（累計）、指標屬性

1．糧食総合生産能力（億t）、―、＞6．5、―、コミット

2．肉類総生産量（萬t）、7748、8900、2．8％、予定

3．農(nóng)業(yè)科學(xué)技術(shù)進歩貢獻率、60％、64％、（4）、予定

4．高基準農(nóng)地面積（億ム）、8、10．75、（2．75）、コミット

5．農(nóng)作物作付け?収穫総合機械化率、71、75、（4）、予定

6．畜産屎尿総合利用率、75、＞80、（＞5）、コミット

7．農(nóng)産品質(zhì)量安全條例行政監(jiān)督合格率、97．8、98、（0．2）、予定

8．農(nóng)産品加工業(yè)＆農(nóng)業(yè)総生産比率、2．4、2．8、（0．4）、予定

9．農(nóng)村水道水普及率、83、88、（5）、予定

10．郷村義務(wù)教育學(xué)校専任教師、60．4、62、（1．6）、予定

11．郷村醫(yī)師比率、38．5、45、（1．6）、予定

12．郷鎮(zhèn)範囲の総合養(yǎng)老サービス機構(gòu)カバー率、54、60、（6）、予定

13．農(nóng)村住民平均可処分所得増速（％）、3．8、―、対GDP成長と基本的同歩調(diào)、予定

14．全體収益5萬元（約90萬円）以上の村割合（％）、54．4、60、（5．6）、予定

15．県レベルおよび以上の文化的村割合（％）、53．2、60、（6．8）、予定

16．農(nóng)村住民教育文化娯楽の消費支出割合（％）、9．5、11．5、（2）、予定

農(nóng)村の給水保障レベルの改善。水源と給水施設(shè)の合理的配置を確定し、水源建設(shè)と水源保護を強化する。大規(guī)模給水事業(yè)の建設(shè)と小規(guī)模給水事業(yè)の標準化された改革が実施され、農(nóng)村における水道水の浸透率を向上。都市の給水管網(wǎng)を周辺の村鎮(zhèn)に拡大するよう奨勵する。合理的な水価格メカニズムと水道料金徴収メカニズムを確立し、農(nóng)村給水プロジェクトの建設(shè)、運営、管理、維持のための長期メカニズムを改善する。農(nóng)村部の消防用水支援施設(shè)の建設(shè)を強化する。農(nóng)村の洪水制御と干ばつ救援施設(shè)を改善し、洪水災(zāi)害の早期警戒と予防を強化する。

農(nóng)村生活環(huán)境の向上を目指す。地域の狀況に応じて農(nóng)村のトイレ革命を推進する。中西部の農(nóng)村トイレの改造を強化する。農(nóng)村の公衆(zhòng)トイレの合理的な計畫と配置を行い、郷村景勝地の観光トイレの建設(shè)を加速させる。乾燥地域や寒冷地に適した公衆(zhòng)トイレ技術(shù)や製品の研究開発を加速する。農(nóng)村のトイレ革命と家庭汚水処理間の有機的なつながりを促進し、家庭、農(nóng)村、村鎮(zhèn)の統(tǒng)合的な処理を奨勵しする。政府が定めた基準により、農(nóng)民は基準に従い自主的にトイレを交換することで、政府検査に合格した場合、規(guī)則に従い各世帯に補助金が與えられることを奨勵する。農(nóng)村トイレ建設(shè)の管理システムを改善し、プロジェクト品質(zhì)責任システムを厳格に実施する。

農(nóng)村生活汚水処理を段階的に整備する。県域を基本単位とし、郷鎮(zhèn)政府は農(nóng)村部の生活汚水処理を整備し、農(nóng)村部の大面積悪臭汚水水域を排除する。農(nóng)村の実情に合わせた汚水処理モデルとプロセスを採用し、低運用コスト、簡便な管理と保守技術(shù)の普及を優(yōu)先させ、資源の活用方法を積極的に模索する。

健全な農(nóng)村生活ごみ処理の長期的効果メカニズムを整備する。農(nóng)村生活ごみ発生源でごみ分別と削減を促進し、農(nóng)村生活ごみの効果的な処理と資源利用ルートを模索する。農(nóng)村生活ごみの収集、搬送、処分システムを整備し、農(nóng)村の再生可能資源の回収と利用ネットワークを整備する。

農(nóng)業(yè)の面源汚染の防止と管理強化?，F(xiàn)狀では2025年には、主要作物化學(xué)肥料と農(nóng)薬利用率が43％以上に達すると予想されているため、化學(xué)肥料と農(nóng)薬の削減と効率を促進する。徹底的な土壌試験と配合施肥を?qū)g施し、肥料投入の構(gòu)造を最適化し、有機肥料の使用量を増やし、効率的な施肥技術(shù)を促進する。高毒性?高危険農(nóng)薬の排除を推進し、低毒性?低殘留農(nóng)薬や高効率の大型?中型植物防除技術(shù)の推進を加速させる。地域の現(xiàn)狀に応じたグリーンな害蟲駆除技術(shù)の適用を進める。動物用抗生物質(zhì)の使用量の削減し、飼料および飼料添加物の生産と使用を基準化する。

重點區(qū)域に生態(tài)環(huán)境保護を促進する。長江流域の重點水域で10年間の漁業(yè)禁止を完全実施する。長江を重點とした漁業(yè)法執(zhí)行力を構(gòu)築し、漁業(yè)を廃業(yè)した漁民の再定住保障活動を?qū)g施する。長江の水生生物資源と水生態(tài)の保護と回復(fù)を促進し、カラチョウザメ、長江イルカ（すでに絶滅）、長江チョウザメ（すでに絶滅）の保護活動計畫を?qū)g施する。長江流域と黃河流域の農(nóng)業(yè)の面源汚染管理を?qū)g施し、徹底的な節(jié)水と水管理活動を?qū)g施する。

以上が一部環(huán)境保護分野に焦點を當てた「計畫」の要約である。

■筆者プロフィール：內(nèi)藤 康行

1950年生まれ。橫浜在住。中學(xué)生時代、図書館で「西遊記」を読後、中國に興味を持ち、臺灣で中國語を?qū)Wぶ。以來40年近く中國との関わりを持ち現(xiàn)在に至る。中國の環(huán)境全般と環(huán)境（水、大気、土壌）に関わるビジネスを?qū)熼Tとするコンサルタント、中國環(huán)境事情リサーチャーとして情報を発信している。著書に「中國水ビジネス市場における水ビジネスメジャーの現(xiàn)狀」（用水と廃水2016?9）、「中國水ビジネス産業(yè)の現(xiàn)狀と今後の方向性」（用水と廃水2016?3）、「中國の農(nóng)村汚染の現(xiàn)狀と対策」（CWR定期レポ）など。