スバシ（蘇巴什）故城は天山山脈南麓のクチャ（庫車）東北約23km、クチャ河の東西両岸に所在している。東西伽藍(lán)はもともと小川を挾んで一體であったが、1958年の大洪水で中央部が流され完全に二區(qū)畫に分?jǐn)啶丹欷郡趣いΑ?世紀(jì)に造営が始まり10世紀(jì)後に次第に放棄された。西域に殘る最大規(guī)模の仏教建築群遺跡である。1996年第4次「全國重點(diǎn)文物保護(hù)単位」に指定され、保護(hù)が行われている。スバシはウイグル語で「水源」を意味する。

求法の念やみがたく629年長安（西安）からインドへ旅立ち、645年帰朝した玄奘三蔵の『大唐西域記』に「クチャ國」（當(dāng)時は亀茲）は「伽藍(lán)が百余ヵ所、僧徒は五千余人で、小乗教の説一切有部を?qū)W習(xí)している。教義の基準(zhǔn)は手本を印度にとり、その読みならうものは印度文である。…清らかにたのしみつとめ、人々は功徳を積むことを競っている」（水谷真成訳?平凡社）などとクチャ一帯で仏教が盛んであった様子が記され、スバシ故城は「昭怙釐伽藍(lán)」として次のように記している?！干饯稳毪辘长撙私婴芬护膜魏婴颏丐坤皮贫膜钨に{(lán)がある。東昭怙釐?西昭怙釐と位置に従って稱している。仏像の荘厳はほとんど人工とは思えないほどである。僧徒は持戒甚だ清く、まことによく精勵している」と。

スバシ故城には仏塔?寺院?洞窟?殿堂?僧房などの建築物が遺存している。西伽藍(lán)は南北約685m?東西約170m。仏塔內(nèi)にはかすかに壁畫が殘っている。東伽藍(lán)は南北約535m?東西約146m。西伽藍(lán)から東伽藍(lán)へはスバシ河を渡る必要があり、渇水時以外は行けない。筆者も3度試みたが、1回のみ渡ることができた。古銭などが散見され、案內(nèi)の新疆文化庁幹部が持ち帰った。なお「故城」は中國で「古い街?古い城」を意味する。またスバシ故城はスバシ仏寺遺跡と稱されることもある。

第一次大谷探検隊(duì)が1903年東伽藍(lán)の仏塔內(nèi)（一説ではクムトラ石窟）から持ち帰った舎利容器（寫真）の蓋には奏楽する有翼天子像が4體、その間に鳥などが描かれている。容器の側(cè)面には21人の楽人?舞人などが豊かに表現(xiàn)され、西域美術(shù)を代表する名品で、當(dāng)時の風(fēng)俗などを伝える貴重文物である。同様の舎利容器はフランス隊(duì)も持ち出し、パリのギメ東洋美術(shù)館に所蔵されている。

ご參考：小島ほか編『新疆世界文化遺産図鑑』（日本語版?本田朋子訳?日本僑報社2016）

■筆者プロフィール：小島康譽(yù)

浄土宗僧侶?佛教大學(xué)內(nèi)ニヤ遺跡學(xué)術(shù)研究機(jī)構(gòu)代表?新疆ウイグル自治區(qū)政府文化顧問。1982年から新疆を150回以上訪問し、多民族諸氏と各種國際協(xié)力を?qū)g施中の日中理解実踐家。
ブログ「國獻(xiàn)男子ほんわか日記」
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