対中ODA終了へ、だが日本は初心を忘れるな―中國専門家

Record China    2022年3月17日(木) 6時20分

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環(huán)球時報は14日、「対中政府開発援助(ODA)終了、だが日本は初心を忘れるな」とする論評記事を掲載した。著者は、外交學(xué)院國際関係研究所教授?博士、日本研究センター副主任の周永生氏。

中國共産黨機関紙?人民日報系の環(huán)球時報は14日、「対中政府開発援助(ODA)終了、だが日本は初心を忘れるな」とする論評記事を掲載した。著者は、外交學(xué)院國際関係研究所教授?博士、日本研究センター副主任の周永生(ジョウ?ヨンション)氏。

1979年から40年以上続いてきた日本の対中ODAが、2021年度末(今年3月)をもって全て終了する。主な支援の內(nèi)容は、資金援助(低金利の円借款+無償の助成金)、技術(shù)支援、人材育成などだった。記事は、日本が対中ODAに対し、どのように考えているかについて、「ほとんどが日本、中國、日中関係の三つの角度から見ることができると考える」と論じた。

記事は、日本の立場から見ると、「第2次世界大戦後、ソ連が極東に強力な軍を駐留させ、日本に大きな圧力をかけた。そのため日本は、対中関係を改善することで、ソ連をけん制しようと考えた」とし、「中國は戦後、日本に報復(fù)せず、寛容であることを選んだ。降伏した數(shù)百萬人の日本兵と華僑を送還し、日中國交正?;坞Hには、賠償請求権を放棄した。日本は、日中戦爭で中國に與えた損害をよく知っている。日本の一部の友好的な人や良識のある人々は、経済援助でその埋め合わせをしたいと考えた。日本の企業(yè)もこれにあやかって中國に參入し、市場拡大することができた」とした。その上で、「日本の対中経済援助は、當(dāng)初比較的前向きだった。しかし、改革開放後の中國の急速な経済発展に伴い、日本側(cè)は援助に対して次第に消極的で無関心になっていき、民間でも政界でも、日本國內(nèi)で対中援助の終了を求める聲が高まっていった」と指摘した。

また、中國の立場から見ると、「改革開放當(dāng)初、中國の外貨準(zhǔn)備は比較的少なく、各分野の建設(shè)にも資金投入が急務(wù)だった。日本のODAは、當(dāng)時の中國の一部の分野で、緊急の資金需要を解決するのに役立った」とし、日本の援助の內(nèi)容について、「1979年、當(dāng)時の日本の首相であった大平正芳氏が中國を訪問し、中國との一連の協(xié)定に署名。40年以上にわたる対中経済援助が始まった。長い間日本は、中國への経済援助が最も多い國の一つでもあった。日本のODAは、インフラ建設(shè)や文化教育、醫(yī)療などの分野に重點を置いている。例えば、中國の鉄道、高速道路、空港、港口などに関するプロジェクトへの円借款や、日中友好醫(yī)院建設(shè)のための資金提供、日本語教師の派遣などである」と紹介した。

一方で、「もちろん、日本の対中経済援助は戦爭賠償と同一視することはできない。この二つは根本的に性質(zhì)が異なり、金額の面でも同等に扱うことはできない」とし、「日本のODAは中國の経済社會の発展には貢獻してきたが、侵略戦爭が中國に與えた生命や財産の損失には程遠(yuǎn)い」と主張した。また、「日本の一部の人は、対中ODAは無償であると思っているが、それは彼らの知識不足が引き起こした誤解である」とし、「日本の中國への経済援助のほとんどは低金利の円借款であり、中國側(cè)は元本を返済し、利息を支払わなければならない。このような融資が、日本の対中経済援助のおよそ90%を占めており、無償で提供されているのは10%前後にすぎない」と指摘した。

さらに、日中関係から見ると、「日本の中國へのODAは、日中國交正?;?978年の日中平和友好條約に伴って始まり、當(dāng)時の日中友好関係がある一定の程度に達したことを示した」とし、「日本の対中ODAに関するプロジェクトは、実際は日中の協(xié)力によって完成したプロジェクトであり、一部には日本の融資によるものもあるが、中國の見返り資金も投入されている」と説明した。また、「日本の企業(yè)も、対中経済援助にあやかって中國市場へ進出、投資を拡大した。これは、日本企業(yè)の中國での事業(yè)に長期的な収益をもたらした。80年代、中國は日本の家電技術(shù)を數(shù)多く導(dǎo)入し、中國の家電産業(yè)と製造業(yè)の水準(zhǔn)を大幅に向上させ、中國市場を繁栄させた。このように、日本の対中経済援助は日中両國に利益をもたらした」と分析。日本の対中ODAの歴史について、「當(dāng)初対中関係を改善する意図から始まり、過去40年にわたり、日中関係の浮き沈みを目の當(dāng)たりにしてきた。また、急を要した中國の経済社會建設(shè)への資金援助に、こんなにも大規(guī)模な経済支援をしてくれた日本に対して、中國は何度も感謝の意を表してきた」とした。

その上で記事は、「日本と中國の発展傾向と日中関係を取り巻く國際環(huán)境は、1980年代や90年代と比較して大きな変化を遂げた。日本政府や社會の中國に対する見方も以前とは大きく異なる。しかし、いずれにせよ、われわれは日本が客観的かつ現(xiàn)実的な視點から中國を見ることを望んでいる」と主張した。

そして、第一に、「中國の経済と総合的な國力は絶えず増強している。しかし一人當(dāng)たりの國內(nèi)総生産(GDP)などでは、中國は依然発展途上國である。日本の政治家や國民が、中國の発展を理性的に見ることを望む」とした。

第二に、「中國は古くから東アジアの大國であり、多くの歴史的時代においてポジティブな作用をもたらしてきた。今日の中國は防御的な國防政策を追い求めており、他國を脅かそうとはしていない」と主張した。

第三に、「中國政府と國民は、日本政府と國民との友好関係を発展させ、政治、経済、文化、安全保障を含む二國間関係の改善と発展を心から望んでいる」とし、「今年は日中國交正?;?0周年を迎え、対中ODAは終了するが、日本政府と國民には、対中経済援助を始めた當(dāng)時の日中関係の友好的な雰囲気を忘れず、日中関係の挽回と発展のために初心を忘れず努力をすることを望む」とした。(翻訳?編集/刀禰)

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