2022年3月30日、中國紙?環(huán)球時報は、濱口竜介監(jiān)督の映畫「ドライブ?マイ?カー」が米アカデミー賞國際長編映畫賞を獲得したことに関連して、日本人の若手監(jiān)督が頭角を表す背景について考察する文章を掲載した。

記事は、1970年代生まれの濱口監(jiān)督が同作でカンヌ映畫祭、アカデミー賞で表彰を受け、「偶然と想像」でベルリン映畫祭の賞を獲得したことで、日本の新世代監(jiān)督の臺頭を全世界に印象付けることになったと紹介。かつて日本映畫は世界においてアジア映畫の代表と目され、黒澤明、小津安二郎、成瀬巳喜男、今村昌平といった國際的にも有名な監(jiān)督を次々輩出したものの、その後は後発國として急速に力をつけた中國や韓國の陰に追いやられた感があり、「世界的に有名な日本人監(jiān)督」のイメージは黒澤明などの古い世代にとどまっていたとした。

そして、今世紀に入って以降、日本の映畫界には新しい風(fēng)が吹き出し、是枝裕和、黒沢清、園子溫、行定勲、河瀨直美、上田慎一郎などの個性豊かな若手監(jiān)督が世界の人々から人気を博すようになったと説明。濱口監(jiān)督はまさにこの流れを象徴する人物であり、2008年に卒業(yè)作品をリリースしたという濱口監(jiān)督の「出世」の速さに日本、アジア、そして世界の映畫が驚きを抱いたと伝えている。

その上で、濱口監(jiān)督は多くの作品で自ら腳本を手掛け、メガホンを取るスタイルとする一方、日本の新世代監(jiān)督を代表する黒沢清監(jiān)督の「スパイの妻」の制作にも參加していると紹介。その黒沢監(jiān)督はリアリティーがありかつ重厚な日常生活の描寫を得意としているとした。また、是枝監(jiān)督については日本の社會問題や一般市民の心理にフォーカスを當て、そこに見られる人文主義、人道主義精神が日本のみならず世界の観衆(zhòng)を引き付けると解説している。

さらに、河瀨監(jiān)督は女性の持つ細やかさを活かし、より蕓術(shù)的な作品の創(chuàng)作に長けていると説明。これら監(jiān)督に代表される日本の新世代の監(jiān)督は、前の世代に比べて一層個人に注目し、日常生活の中に自らの視點を溶け込ませる傾向がある一方で、前の世代の風(fēng)格を受け継ぎ、日本の伝統(tǒng)文化と現(xiàn)代の精神の結(jié)合という點についてより自然で、細やかな思考を試みていると評した。（翻訳?編集/川尻）