2022年3月30日、新民晩報(bào)は、新型コロナ感染者の増加に伴い突然封鎖された上海市內(nèi)の古い住宅地域で、清掃員が公衆(zhòng)トイレに「4連泊」して管理を行う事態(tài)が発生したことを美談風(fēng)に報(bào)じた。

記事は、同市楊浦區(qū)にある古い住宅地の鳳城三村で清掃員として働いていた李春巧（リー?チュンチアオ）さんが17日、新型コロナ感染者の拡大に伴う地域のロックダウンにより、地域內(nèi)にある公衆(zhòng)トイレの管理をトイレに住み込みで擔(dān)當(dāng)することになったと紹介。李さんは突然この仕事を言い渡された際に「夜はどうやって寢るのか、食事はどうするのか、感染の心配はないのか。さまざまな思いが去來(lái)して、大きなプレッシャーを感じた」ものの、トイレのない住宅もあり、公衆(zhòng)トイレを閉鎖するわけにはいかないことから、所屬する會(huì)社と相談の上に引き受けることを決めたと伝えた。

そして、李さんのために椅子や布団、毛布やせっけんなどの生活用品が送られ、十分なマスクや手袋、防護(hù)服、ゴーグルなども用意されたほか、時(shí)間になると溫かい食事も運(yùn)ばれてきたとする一方で、住民が外出できず自宅にいること、PCR検査のスタッフが多くやって來(lái)たことから公衆(zhòng)トイレは普段以上に「盛況」となり、早朝から夜まで行列ができ、當(dāng)局からの厳しい消毒要求もあり、李さんの仕事は非常に忙しくなったと紹介した。

窮屈なトイレの管理室に寢泊まりする李さんは、午前5時(shí)開(kāi)門にもかかわらず4時(shí)過(guò)ぎにドアを叩く音で起こされやむなくトイレを開(kāi)けるところから1日が始まり、午後10時(shí)にトイレを閉めるまで働き続けた。李さんは「最初の夜は寒いわ慣れないわで眠れなかった。そして大雨が降ると臭いがひどく、蚊取り線香を焚くしかなかった。SNSではみんな勵(lì)ましてくれるが、スマホを閉じると一人きりになってとても心細(xì)かった」とその苦悩を語(yǔ)っている。

記事は、李さんの會(huì)社が李さんの心理ケアや生活保障に努め、動(dòng)畫(huà)を通じて李さんを勵(lì)ましつつ、その生活狀況や體調(diào)についてボランティアスタッフが配慮を行う體制を取ったことを伝えた。ただ、李さんをトイレに住み込ませる形式を変更することはなく、トイレ以外のスペースを確保して寢泊まりさせる、交代勤務(wù)體制にするといったような措置は検討しなかったようだ。

この件について、中國(guó)のネットユーザーからは「トイレの壁に『I（ハート）SH』（アイ?ラブ?上海）と描かれているのがなんとも皮肉っぽい。あなたは上海を愛(ài)しているかもしれないが、上海は一體あなたを愛(ài)しているのか？」「こんな話でわれわれを感動(dòng)させようとでもいうのか」「人をトイレに住まわせて、それを譽(yù)と感じさせるなんて恥ずかしくないのか」「これが國(guó)際的な大都市の萬(wàn)全な感染防止対策だ」「犠牲を吹聴する社會(huì)に進(jìn)歩はない」など冷ややかなコメントが寄せられている。（翻訳?編集/川尻）