中國新聞社 2022年4月5日(火) 15時50分
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養(yǎng)蠶が発明されたのは中國だ。絹の主要生産地はその後、歐州や日本を巡り現(xiàn)在では再び中國に戻った。絹にはIC産業(yè)などにも関わる全く新しい利用法が期待されているという。寫真は中國にあるシルク博物館。
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世界で始めて絹を生産し利用したのは中國人だ。歴史上は主力生産地が歐州や日本に移ったこともあったが、今では中國が世界一の絹の生産國だ。今ではIC産業(yè)などにも関わる全く新しい絹の利用法が研究されているという。國際的な養(yǎng)蠶學(xué)の権威で、西南大學(xué)養(yǎng)蠶學(xué)?系統(tǒng)生物學(xué)研究所の所長などを歴任した向仲懐氏はこのほど中國メディアの中國新聞社の取材において、中國の「養(yǎng)蠶事情」を説明した。以下は向氏の言葉に若干の説明內(nèi)容を追加するなどで再構(gòu)成したものだ。
【その他の寫真】
■飛び切りの高級品だった絹、須臾生産地は世界各地を移動
中國では今から5000-6000年前に養(yǎng)蠶が始まった。最も古い時代には、絹は帝王だけが使える布地だった。紀(jì)元前2世紀(jì)には、絹が西洋に輸出されるようになった。いわゆるシルクロード交易だ。古代ローマでも絹はとびきりの高級品だった。東ローマ帝國のユスティニアヌス1世は571年にササン朝ペルシアとの戦爭を起こしたが、その大きな原因にペルシア人が絹取引の利益を獨占したことがあった。
18世紀(jì)になると産業(yè)革命や実験科學(xué)の隆盛で、イタリアやフランスなど歐州が世界の養(yǎng)蠶産業(yè)の中心になった。一時は歐州での繭生産量が全世界の3分の1以上に達(dá)した。しかしフランスなどで微粒子病によって蠶が大被害を受けた。また歐州の絹産業(yè)は臺頭した中國や日本との競爭にも直面して、1950年代ごろまでに衰えていった。
歐州に次いで臺頭したのは日本だった。明治維新後の日本では、外貨獲得のために養(yǎng)蠶業(yè)が極めて重要な産業(yè)とされた。歐州から先進(jìn)的な技術(shù)を?qū)毪?、研究教育機関が設(shè)立された。官民が一體となって輸出先市場の開拓もした。最盛期には日本の農(nóng)家の6割以上が蠶を飼った。桑畑の面積は日本の全耕地面積の26.3%にも達(dá)した。日本から輸出される絹の歐米市場におけるシェアは75%に達(dá)した。
■日本が蠶ゲノムの共同解析を放棄、中國は「自力更生」の道
中國では中華人民共和國成立後に、絹は外貨獲得のための重要な輸出品とされた。1970年には繭生産量が12萬1500トンに達(dá)し、日本を抜いて世界一になった。1994年には繭生産量が67萬4000トンに達(dá)した、現(xiàn)在のところ中國は世界の繭の8割前後を生産している。養(yǎng)蠶業(yè)の中心は中國から歐州へと移り、日本を経由して再び中國に戻ってきた。
21世紀(jì)になると遺伝子資源が極めて重視され、ヒトゲノム計畫やイネゲノム計畫も本格化した。養(yǎng)蠶業(yè)でも例外でない。技術(shù)體系はすでに蠶や絹繊維に直接関係するものではなく、遺伝子をめぐるものだ。
世界の養(yǎng)蠶産業(yè)で、新たな技術(shù)體系は日本で構(gòu)築された。中國と日本などの科學(xué)技術(shù)の水準(zhǔn)の差は大きかった。私は1982年に日本留學(xué)に派遣された。私は中國の養(yǎng)蠶業(yè)振興のために、科學(xué)技術(shù)の飛躍を?qū)g現(xiàn)すると決意した。私も関係した「中國カイコゲノムプロジェクト」が1995年に提出されたが、実施するための條件は整っていなかった。
日本は2001年、カイコゲノムの解析での國際協(xié)力を目的として、8カ國20人以上の科學(xué)者と協(xié)力して國際鱗翅目昆蟲ゲノム計畫準(zhǔn)備會をフランスで開催した。絹の生産量が世界全體の7割を占めていた中國は招かれなかった。2002年には日本でカイコゲノム計畫の國際會議が開かれた。中國人科學(xué)者の実力を踏まえた協(xié)議の結(jié)果「日中両國が率先して5割ずつを擔(dān)當(dāng)して、2004年にカイコゲノム解析を完成させる」との合意に達(dá)した。
しかし日本側(cè)は2003年初頭に、一方的に共同研究を打ち切ってしまった。そこで我々は、広東省深セン市に本部を置きゲノム解析を行っている華大基因と協(xié)力して、蠶のゲノム解析を始めた。400人以上のスタッフが24時間體制で作業(yè)を続け、100日余りで蠶ゲノムの骨格部分を解明することができた。
■半導(dǎo)體生産などへの利用が期待できる絹たんぱく
伝統(tǒng)的な養(yǎng)蠶業(yè)はすでに成熟している。しかし、新たな分野を開発する余地は大いにある。例えば絹を絹たんぱくという素材物質(zhì)として利用することだ。絹たんぱくには生體適合性、生分解性、物理的?化學(xué)的安定性などの特長がある。絹たんぱくは生物由來の物質(zhì)として、まずは醫(yī)療分野での利用があるが、それだけではない。
蠶ゲノム生物學(xué)國家重點実験室と中國科學(xué)院重慶グリーンスマート技術(shù)研究院は2021年5月、シルク?フォトレジスト実現(xiàn)チームを結(jié)成した。フォトレジストとは、光や紫外線、電子ビームなどを照射すると性質(zhì)が変化する物質(zhì)を使う技術(shù)だ。その物質(zhì)を薄膜にして加工したい物に貼り、微小なパターンを描くように光をなど照射する。露光した部分としない部分で薄膜の性質(zhì)が変化するので、後処理によって貼られた物の表面に微小なパターンを作ることができる。半導(dǎo)體回路やプリント配線の製作に使われる技術(shù)だ。
チームは遺伝子組み換えでフォトレジストに利用できる絹たんぱくを作る研究しており、産業(yè)化への動きが急速に進(jìn)んでいる。
中國の養(yǎng)蠶農(nóng)家人口は2000萬人以上だ。蠶と桑が先端科學(xué)の成果を取り入れて現(xiàn)代産業(yè)のシステムに組み入れて市場のニーズに対応すれば、新たな「絹の道」、すなわち「新シルクロード」はますます広くなるに違いない。(構(gòu)成 / 如月隼人)
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