八牧浩行 2022年4月3日(日) 11時(shí)0分
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ロシアによるウクライナ侵攻により戦爭(zhēng)が勃発。慘劇が展開(kāi)され犠牲者が増え続けている。
ロシアによるウクライナ侵攻により戦爭(zhēng)が勃発。慘劇が展開(kāi)され犠牲者が増え続けている。一刻も早い停戦を切望したい。世界で7000萬(wàn)~9000萬(wàn)人が亡くなった第2次世界大戦から77年。平和な世界を願(yuàn)うオーケストラ付き男聲合唱曲「最後の手紙?The Last Message?」は「反戦鎮(zhèn)魂歌」である。
「最後の手紙」は第2次世界大戦で亡くなられた12カ國(guó)の兵士の最後の手紙をもとに作曲家?三枝成彰氏が作曲。2010年に東京で初演されて以來(lái)、世界各國(guó)で演奏され感動(dòng)を呼んだ。
第2次世界大戦で亡くなった、日本、中國(guó)、朝鮮、米國(guó)、ソ連、ドイツ、フランス、イタリア、英國(guó)、ポーランド、トルコ、ブルガリアの12カ國(guó)13人の、死を前にした「最後の手紙」をもとにした13曲。それに、各國(guó)語(yǔ)で「私たちに平和を與えてください」という祈りを歌う終曲が付く。
「いのちの祈り」ともいえるこの曲は三枝氏が、自ら団長(zhǎng)を務(wù)めた六本木男聲合唱団倶楽部(総勢(shì)約120人の市民合唱団)10周年のために、書(shū)き下ろした作品。「戦爭(zhēng)を憎み、かつ平和を望み、祈る姿は世界共通であり、全人類(lèi)がその姿勢(shì)を共有しようという、祈りと願(yuàn)いを曲に込めた」という。東京での初演の後、世界中で大きな反響を呼び、2011年11月にはジュネーブで公演、好評(píng)を博した。2013年4月にはロシア?ボルゴグラード(舊名スターリングラード)公演を成功させた。スタンディングオベーションが続き、拍手が鳴りやまなかった。
第2次世界大戦で亡くなった人々の最後の手紙が、1961年に『人間の聲』という一冊(cè)の本として出版された。どの手紙も、殘酷な戦爭(zhēng)とそれによって愛(ài)する家族との絆が裂かれることが2度と起こらないように願(yuàn)うものばかり。三枝氏は東京蕓大時(shí)代に和訳されたこの本を読んで以來(lái)、彼らの生きた聲を、音楽の形で後に続く世代に殘したいと思い続けてきた。多くの手紙の中から13通の手紙をもとに作曲、「戦爭(zhēng)で命を落とした人びとの思いが、この作品を通じて、世界に平和をもたらすことを切に願(yuàn)ってやみません」と同氏は語(yǔ)っている。
レジスタンスで捕まり処刑された、フランスの16歳の少年の「最後の手紙」は「兵士たちが僕を連れに來(lái)ます。僕の字は少し震えていて、読みにくいかもしれません。それはえんぴつが短いせいです。死を恐れて怯えているのではありません。ささやかな蔵書(shū)はお父さんに。思い出のコレクションはお母さんに。一生懸命勉強(qiáng)した教科書(shū)は弟に。大切な日記は愛(ài)しいジャンヌに贈(zèng)ります」。
中國(guó)兵は「服に涙が落ちる。誰(shuí)も過(guò)去の日々を忘れることなど出來(lái)はしない。母に別れを告げなければならない時(shí)が來(lái)る」と辭世の手紙をしたためた。
日本人兵士は「日曜日の朝、思うのはいつもお前のこと。お前のまつげにそっと觸れ、靜かに抱いていたい。日傘をさし、青いプリンセスのワンピースを著たお前の夢(mèng)を見(jiàn)た」と妻に宛てた。
アメリカ兵は「戦爭(zhēng)は地獄だ、地獄だ」と叫び、イギリス兵は「神よ、僕たちに力を與えてください。僕たちが造ったものが世の中の役に立つものとなり、決して僕たちの支配者にならないように」と訴えている。
この曲は戦爭(zhēng)の悲慘さをアピールする総合蕓術(shù)といえる。當(dāng)然ながら、悲嘆にあふれた曲がほとんどで、男聲合唱と管弦楽が、激しく、時(shí)には切々と「絶望」と「別れ」を表現(xiàn)する。特に殘された人への思いがヴァイオリンなどで悲しく美しく奏でられ、心に染みる。
舞臺(tái)上のスクリーンに、英語(yǔ)と日本語(yǔ)でそれぞれの「最後の手紙」が映し出された。時(shí)折、ナレーションも入り、會(huì)場(chǎng)內(nèi)には思わず涙ぐむ姿も。
演奏の最後にスクリーン上に、第2次世界大戦での各國(guó)別のおびただしい犠牲者數(shù)がつぎつぎ明示されたあと、「全世界で7000萬(wàn)~9000萬(wàn)人」の數(shù)字が冷酷に浮かび上がった。休憩をはさまず1時(shí)間45分ぶっとうしの演奏にもかかわらず、聴衆(zhòng)は最後まで熱心に耳を傾けていた。
合唱団メンバーの弁護(hù)士は「戦死者一人一人の『最後の手紙』は悲痛で我々の感情を揺さぶる。音楽を通じて、戦爭(zhēng)の悲慘さを改めて認(rèn)識(shí)し訴える意義があると思い、これからもこの曲を歌い続けたい」と語(yǔ)っていた。
ニュースでウクライナでの戦死者數(shù)が冷酷に報(bào)じられるが、一人の兵士にとってはかけがえのない命。一刻も早い停戦を望みたい。
■筆者プロフィール:八牧浩行
1971年時(shí)事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長(zhǎng)、常務(wù)取締役編集局長(zhǎng)等を歴任。この間、財(cái)界、大蔵省、日銀キャップを務(wù)めたほか、歐州、米國(guó)、アフリカ、中東、アジア諸國(guó)を取材。英國(guó)?サッチャー首相、中國(guó)?李鵬首相をはじめ多くの首脳と會(huì)見(jiàn)。東京都日中友好協(xié)會(huì)特任顧問(wèn)。時(shí)事総合研究所客員研究員。著?共著に「中國(guó)危機(jī)ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外國(guó)為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。
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