新型コロナウイルスの感染拡大により事実上のロックダウンに入っている上海市で、ぜんそく患者が救護(hù)を拒否されて死亡する事件が発生した。複數(shù)の中國メディアが伝えた。

3月30日午前8時(shí)ごろ、上海市浦東新區(qū)の集合住宅の804號(hào)室で男性がぜんそくの発作を起こし、隣人が救急車を呼んだ。隣人は敷地の出入り口にいた警察官に助けを求めたが、「持ち場はここだから動(dòng)けない」と拒否された。

その後、救急車が到著したものの、隊(duì)員は「われわれは202號(hào)室の住人の救護(hù)に來た」と説明。AEDの貸し出しを拒否し、202號(hào)室の患者を乗せるとそのまま去っていった。隣人が呼んだ救急車は午前9時(shí)40分ごろに到著したが、男性は処置の甲斐なく死亡した。

上海浦東新區(qū)衛(wèi)生健康委員會(huì)は31日、202號(hào)室の住人の救護(hù)に當(dāng)たった醫(yī)師について「任務(wù)があったとはいえ、（男性の救護(hù)を行わなかった）対応は不當(dāng)だった」として停職処分としたことを発表。亡くなった男性に哀悼の意を示し、區(qū)內(nèi)の醫(yī)療従事者に教育強(qiáng)化を指示した。

男性の子に當(dāng)たる人物は同日、ネット上で「市民と醫(yī)師の対立を招きたくない。この出來事の中でたくさんの親切な醫(yī)療スタッフもいたから」とした上で、「検討すべきなのは、こういう突発的な狀況に直面した時(shí)、醫(yī)療資源をどう分配するか、関係者がどう判斷するか。今後も同じように（コロナで）醫(yī)療資源がひっ迫してすぐに救護(hù)が受けられない狀況がきっと起こる。悲劇は元に戻すことはできないが、父の死によってシステム全體がより完全なものになり、すべての病人が適切な救護(hù)を受けられることを願(yuàn)っている」とコメントした。

ネットユーザーからは「遺族は立派だ」「遺族はもう十分理性的にコメントしている」との聲や、「かわいそうなお醫(yī)者さん」「こういう狀況に出くわした醫(yī)者も巻き込まれたと言える。（AEDを）貸しても貸さなくても間違い」「醫(yī)者は何も間違っていないのになぜ処分するんだ？問題なのは管理。なぜ根本的な問題に目を向けず、一人の醫(yī)師を処分するんだ」「政府の管理の問題だろう」「後は政府が回答を出さなければならない。こういう悲劇はもう二度と起きてほしくない」などの聲が上がっている。

上海市では3月23日にも、ぜんそくの発作を起こした看護(hù)師の女性が、病院の救急窓口がコロナ対策で閉鎖されていたことで適切な処置を受けられずに死亡する事例が起きていた。（翻訳?編集/北田）