2022年4月2日、中國メディアの南風(fēng)窓は陝西省西安市で10年前に発生した反日デモで日本車のオーナーに重傷を負(fù)わせた男が刑期を終えて釈放されたことを報(bào)じた。

日本政府による尖閣諸島の國有化に抗議する反日デモが2012年9月15日、西安市で発生した。デモ発生當(dāng)時(shí)、被害者の李建利（リー?ジエンリー）さんは妻や息子夫婦を乗せてトヨタのカローラを運(yùn)転していたが、途中でデモ參加者らに行く手を遮られ、襲撃を受けた。その時(shí)、西安で煉瓦工として働いていた當(dāng)時(shí)21歳の蔡洋（ツァイ?ヤン）元受刑者は路線バスに乗っていたが、車外で大勢(shì)の人が群がっているのを見て野次馬のつもりでバスを降りたところたちまち騒ぎに巻き込まれた。

みんなが日本車を破壊している様子を見て蔡元受刑者も車を壊し始めた。その際、李さんがデモ參加者からレンガを奪い、蔡元受刑者に向かって威嚇してきた?；靵yの中でレンガがぶつかった蔡元受刑者は激昂し、右手に持っていたU字型のロックを李さんの頭めがけて4回振り下ろした。李さんは意識(shí)を失って倒れ、左側(cè)頭骨陥沒骨折と脳挫傷の重傷を負(fù)い、右上半身の自由が奪われてしまった。

蔡元受刑者は西安市內(nèi)にしばらく潛伏したのち、故郷の河南省に逃げたが、程なく警察に捕まった。逮捕、起訴され、傷害罪や騒亂挑発罪などにより懲役10年の判決が下った。刑期は今年10月1日までだったが、獄中での態(tài)度が良好だったことから6カ月減刑され、今月1日に出所した。

被害者の李さんは今なお後遺癥により不自由な生活を強(qiáng)いられているという。一時(shí)は杖をついて歩けるようになったものの、2020年に転倒してしまってからはそれもできなくなってしまったようだ。妻の王菊玲（ワン?ジューリン）さんは2日、「もう隨分と時(shí)間がたったが、それでも思い出したくない。この事件が起きて、全てが失われたし、何も考えたくなくなった。今も夫は自分のことができず、毎日リハビリのために病院通いだ」と語った。また、裁判の判決では蔡元受刑者から李さんに52萬元（約980萬円）の支払いが命じられたものの支払い能力がないため、いまだに受け取っていないという。王さんは蔡元受刑者が裁判の中で一度も謝罪しなかったことに対し、改めて憤りを示した。（翻訳?編集/川尻）