西洋中世社會(huì)では、キリスト教が強(qiáng)い力を持っていた。世俗的な王権が教會(huì)に屈服したこともあった。しかし中國(guó)で、そのような狀況は出現(xiàn)しなかった。國(guó)際儒學(xué)連合會(huì)の副會(huì)長(zhǎng)なども務(wù)める中國(guó)人民大學(xué)の張踐教授はこのほど、中國(guó)メディアの中國(guó)新聞社の取材に応じて、中國(guó)史における政治と宗教の関係を解説した。以下は張教授の言葉に若干の説明內(nèi)容を追加するなどで再構(gòu)成したものだ。

【その他の寫(xiě)真】

■中國(guó)で、宗教指導(dǎo)者が政治指導(dǎo)者になる狀況は発生しなかった

中國(guó)の政治と宗教の関係は長(zhǎng)い歴史を通して「政主教従」、つまり政治が主體で宗教が従う狀態(tài)だった。ただし、政治と宗教の関係が近代國(guó)家のような政教分離だったわけではない。

世界の多くの地方で、歴史の早い時(shí)期に多く存在した國(guó)の形態(tài)は「神権政治」だった。つまり政治の指導(dǎo)者が宗教の指導(dǎo)者を兼任した。エジプトのように、國(guó)王が神の化身と考えられた國(guó)もあった。その國(guó)の宗教は、その國(guó)の唯一のイデオロギーだった。その意味で「教主政従」だったと言える。

次の形態(tài)として、中世歐州で出現(xiàn)したのが「國(guó)教統(tǒng)治」だ。政治権力と宗教組織は分離されていたが、各國(guó)君主は政権の正統(tǒng)性を獲得するために、法王や司教が王冠を授ける形式の戴冠式を行った。キリスト教は歐州全域で、社會(huì)の是非を判斷する究極の基準(zhǔn)であり、宗教法廷は最高の司法機(jī)関だった。國(guó)王と教會(huì)が対立して、國(guó)王側(cè)が屈服したこともあった。

西洋ではその次の段階として「政教分離」型の國(guó)家が登場(chǎng)した。政権の正統(tǒng)性は宗教などには関係なく、人民が支持することと考えるわけだ。政権?fù)?dān)當(dāng)者は國(guó)を統(tǒng)治する一方で、統(tǒng)治される側(cè)の國(guó)民の監(jiān)督を受けねばならない?！弗妤昆?キリスト宗教」思想は依然として西洋近代國(guó)家の政治的合法性の深層文化遺伝子であり続けたが、宗教が政治に直接関與することはなくなった。

■儒教が他の思想を吸収融合することで「中華イデオロギー」が成立

世界の國(guó)の圧倒的多數(shù)で、中世期までは政治が宗教の強(qiáng)い影響下に置かれた。中國(guó)は數(shù)少ない例外の一つだ。孔子は「天」の存在を否定せず、宗教上の祭事を重視したが、儒教の主張は完全に現(xiàn)実社會(huì)に重點(diǎn)を置いた。儒家は當(dāng)初、法家など他の學(xué)派と対立したが、漢の武帝（在位：紀(jì)元前141年－同87年）時(shí)代の大儒者だった董仲舒は陰陽(yáng)家の主張を媒介物として、法家、道家、墨家などの政治思想を儒家の體系に融合させた。このことで帝政時(shí)代の中國(guó)の社會(huì)政治のイデオロギーが完成した。

中國(guó)の宗教は公権力と結(jié)びつき、「天を祭る」「祖先を祭る」「社稷を祭る」などの宗教儀式が盛んに行われた。しかし獨(dú)立した宗教組織はなく、宗教勢(shì)力が政治権力に対抗することもなかった。

漢代以降に外國(guó)から伝來(lái)した宗教が政治権力と結(jié)びつくことや、國(guó)家の政治イデオロギーになることもなかった。中國(guó)ではいかなる宗教も、政治の付屬的な地位に置かれた。宗教が政治に影響を與えたとしても、文化の側(cè)面から政治を支える役割に限定された。

中國(guó)では宗教結(jié)社が王朝に抵抗したこともあったが、いずれも現(xiàn)政権に容赦なく叩かれた。

■外來(lái)宗教は「郷に入っては郷に従え」で中國(guó)に定著

中國(guó)の固有の宗教感覚は一方で、強(qiáng)い影響力を保ち続けた。例としては「三綱五常」がある。「三綱」とは社會(huì)や政治の運(yùn)営の原則である「子は父に従う、臣下は君主に従う、妻は夫に従う」で、「五常」とは倫理の基本である「仁?義?禮?智?信」を指す。

外來(lái)宗教は、自らの教えが「三綱五常」に合致していることを明示せねばならなかった。例えば宋代の高僧である契嵩（1007－1072年）は、仏教の「五戒」で儒家の「五常」を解釈し、仏教の立場(chǎng)から「三綱五常」の倫理を論証した。

中國(guó)には遅くとも唐代（618－907年）にはイスラム教が伝來(lái)していたが、明代（1368－1644年）になると「回儒」と呼ばれるイスラム教信者である儒者が多く出現(xiàn)した。代表的な回儒である王岱輿（1570年ごろ－1660年ごろ）は、「人生における三つの重要な正しい事とは、主（神）に従順であり、君主に従順であり、親に従順であることだ」と論じた。また王岱輿は、「コーランを読んで主を忘れないことは『仁』、貧乏人にアラーの恵みを施すのは『義』、アラーと君主を拝するのは『禮』、自己を戒めるのは『智』、メッカを巡禮するのは『信』」とも主張した。つまりイスラム教を中國(guó)の伝統(tǒng)的宗教感や社會(huì)制度に適合させた。

明代にカトリックの布教をしたマテオ?リッチ（1552－1610年）はキリスト教の解説書(shū)である「天主実義」の序文に「賢聖は人に忠を勧める。忠は無(wú)二なるものである」と書(shū)いた。リッチは同序文で、儒教が尊ぶ倫理関係である五倫（君臣、父子、夫婦、長(zhǎng)幼、朋友）の用語(yǔ)や「三綱五?！工韧秆预せ丐筏馐工盲皮い搿Ｖ袊?guó)社會(huì)の上層部の多くの人、そして皇帝までもが「天主実義」を支持したのは、マテオ?リッチが中國(guó)社會(huì)を深く理解しており、中國(guó)人が肯定しやすい書(shū)き方をしたことが大きく関係している。

中國(guó)では政治が主導(dǎo)し、宗教や思想が積極的に補(bǔ)助するモデルが確立された。この歴史を通しての経験は、現(xiàn)代社會(huì)を運(yùn)営するためにも何らかの參考になるように思われる。（構(gòu)成 / 如月隼人）