2022年5月31日、観察者網(wǎng)は、米國の電気自動車（EV）大手、テスラのイーロン?マスクCEOが中國のEV業(yè)界を絶賛したことについて「だまされてはいけない」とする文章を掲載した。

文章は、マスクCEOが先日英フィナンシャル?タイムズの取材に対して「中國には才能にあふれ、勤勉な人が非常に多い」と中國を稱賛したのに続き、5月30日にはSNS上で「中國は再生可能エネルギー発電とEV分野でまさに世界をリードする地位にあることを意識している人はほとんどいない」と発言したことを紹介した。

そして、マスクCEOがSNSのヘビーユーザーであり、突如自分の考えを表明するのも決して驚くべきことではないとしつつ、中國に対する「褒め倒し」には深い理由があるのだと指摘。マスクCEOが中國の新エネ車業(yè)界を絶賛した背景には、中國の風(fēng)力発電容量が世界トップであること、22年1?3月期における新エネ車販売臺數(shù)が299萬臺と世界の59％を占めたことがあると分析した。

その上で「マスク氏が世界をリードしていると語った中國のEVは実際、どの程度の水準(zhǔn)にあるのか」とし、化石燃料車では遅れをとっていた中國の業(yè)界も新エネ車分野ではかなり大きな市場シェアを獲得し、外國企業(yè)よりも高い実力を備えるに至っており、関連の特許申請數(shù)からみても新エネ車の「技術(shù)大國」であることには間違いないとの見方を示した。

一方で、中國の新エネ車産業(yè)は世界の上位にこそあるものの、世界をリードするには至っていないとし、「正視しなければいけないのは、極めて重要な自動車半導(dǎo)體分野において今なおボトルネックから抜け出せていないことだ」と指摘。新型コロナにより半導(dǎo)體の供給に混亂が生じる中で、外國製の半導(dǎo)體に依存してきた中國の新エネ車は「自給自足」が難しく、生産の停滯や納車の遅延が生じているとした。また、特に車載バッテリー分野において、中國企業(yè)が高い技術(shù)力を持つ一方で、ニッケル、コバルト、リチウムなどの資源や、炭酸リチウム、水酸化リチウム、ヘキサフルオロリン酸リチウムといった重要材料をなおも輸入に依存している點(diǎn)についても弱點(diǎn)として言及している。

さらに、現(xiàn)在BYD、蔚來といった中國の新エネ車ブランドが続々と歐州市場に參入するなど、中國産新エネ車の海外進(jìn)出が盛んになりつつあるとする一方で「中長期的に見れば、國産ブランドが海外市場で信頼を確立するためにはなおも長く険しい道程が必要だ」とした。

記事は最後に「技術(shù)開発面で資金投入を続けて優(yōu)位性を保ち、國內(nèi)自動車産業(yè)サプライチェーンのスケールメリットをさらに強(qiáng)めた上で技術(shù)を掌握することで初めて、『全世界をリード』する中國のEV産業(yè)をつくり上げることができるのだ」と結(jié)んでいる。（翻訳?編集/川尻）