華為技術(shù)（ファーウェイ）は8日、広東省深セン市內(nèi)の會(huì)場と世界各地をオンラインでつなぐ形式で「イノベーションの新たな視野を広げる2022」と題したフォーラムを開催した。同フォーラムでは2年に1度発表される、同社の「十大発明」も発表された。

■ファーウェイの「十大発明」、今回は異例の11件が受賞

ファーウェイは2年に1度、社內(nèi)での「十大発明」を発表してきた。同社は知的財(cái)産について、確保せねばならないのは「數(shù)」ではなくて「質(zhì)の高さ」と認(rèn)識(shí)しており、同社製品や事業(yè)の改良に大きく貢獻(xiàn)した特に優(yōu)秀な知的財(cái)産の創(chuàng)出を奨勵(lì)している。また、受賞者はいずれも若い技術(shù)者や科學(xué)者であり、次の世代を鼓舞する意味もある。

「十大発明」として発表された研究成果は、実際には11件だった。最終選考でも、優(yōu)劣をつけ難い優(yōu)秀な成果が11件殘り、あえて11件を?qū)澫螭摔筏郡趣いΑ?/p>

選ばれた11件の中には、いわゆる機(jī)器やシステムの性能を大いに向上させた新理論もあり、機(jī)器の仕組みを創(chuàng)造したものもある。例えば受賞事例の筆頭として紹介された「加法ニュートラルネットワーク」は、數(shù)學(xué)理論を応用して計(jì)算精度の維持を前提に、演算処理の際の回路の負(fù)擔(dān)を大きく軽減するものだ。この手法による関連技術(shù)は各種端末や家電製品、スマートカー、電気通信応用技術(shù)に応用でき、演算の際の消費(fèi)電力と回路面積を70％削減できるという。

2番目に紹介された、マルチターゲットアルゴリズムも理論研究の成果で、自動(dòng)運(yùn)転に必要な複雑な狀況な道路上の測位やセンシング、意思決定のための演算量を85％も削減した。

いわゆるハード分野の受賞としては、3番目に挙げられた光ファイバーについての「光虹膜」と名づけられた技術(shù)がある。産業(yè)のスマート化やデジタル関連施設(shè)の急増に伴い、光ファイバーの使用も猛烈な勢いで増えている。しかし光ファイバーはその特質(zhì)上、大量に扱い管理することは非常に困難だ。そこで光ファイバーに光虹膜（光光彩）」という部分を刻むことで、一種のタグにした。この技術(shù)により、通信業(yè)者は資源の利用を30％削減し、運(yùn)用コストを20％削減できるなどで、光ファイバーによる通信網(wǎng)の展開を加速することができるという。

■大きな資金を投じて開発した高度な技術(shù)は積極的にライセンス付與

ファーウェイは毎年売上高の10%以上を研究と開発に投じることを堅(jiān)持している。21年に投じた研究開発費(fèi)は1427億元（約2兆8600億円、22年6月9日時(shí)點(diǎn)の為替レートによる。以下同じ）だった。報(bào)告書「2021年EU産業(yè)研究開発投資スコアボード」によると、ファーウェイの同年の研究開発投資は全世界の企業(yè)の中で第2位だったという。過去10年間に投入された研究開発費(fèi)は累計(jì)8450億元（約16兆9000億円）を超えた。

しかしファーウェイは、高度な技術(shù)を「獨(dú)占」することで、市場で「一人勝ち」することを狙っているのではない。フォーラムの基調(diào)講演を行った宋柳平最高法務(wù)責(zé)任者は、「全世界に特許と技術(shù)ライセンスを提供し、世界と科學(xué)技術(shù)革新の成果を分かち合いたい。革新の視野と構(gòu)想を共に開拓することで、産業(yè)の発展と技術(shù)の進(jìn)歩を促進(jìn)したい」と述べた。

ファーウェイが狙っているのは業(yè)界全體と社會(huì)全體の進(jìn)歩であり、そのために技術(shù)を他社に積極的に供與した方が有利との発想という。また現(xiàn)実問題として、技術(shù)を供與すればライセンス料などの形で、売上に貢獻(xiàn)できるという。

ファーウェイ知的財(cái)産部の樊志勇部長によれば、過去5年間でスマートフォン20億臺(tái)以上にファーウェイから取得した4G/5G特許ライセンスを利用した。現(xiàn)在では毎年約800萬臺(tái)のコネクテッドカーがファーウェイの4G/5G特許ライセンスを利用している。

ファーウェイは複數(shù)の企業(yè)や組織が持ち寄った特許を扱う組織の「パテントプール」の利用にも積極的だ。樊部長によると、現(xiàn)在はメーカー260社の攜帯端末10億臺(tái)が、新しいタイプの動(dòng)畫圧縮プログラムのHEVCに関連して、パテントプールを通じて取得したファーウェイの特許ライセンスを使っている。

ファーウェイは新たなパテントプールの設(shè)立を積極的に検討しており、より多くのWi-Fi機(jī)器にファーウェイの特許ライセンスを提供することを期待しているという。（取材/構(gòu)成　如月隼人）