甘粛省博物館で展示されている疾走する馬が空飛ぶツバメをとらえた銅像「銅奔馬」をモチーフにしたぬいぐるみが最近、ネット上で「ブサかわいい」と大きな話題となり、売り切れ続出となっている。人民網(wǎng)が伝えた。

甘粛省博物館文化クリエーティブセンターの責(zé)任者?崔又心（ツイ?ヨウシン）さんは、「伝播という角度から見ると、『銅奔馬』をモチーフにしたこのぬいぐるみが大人気となっているのは、『時(shí)代の選択』で、偶然であり、必然でもある。まず、初期の宣伝推進(jìn)のために資金を投じておらず、単に來(lái)場(chǎng)者がショート動(dòng)畫プラットホームに投稿したことがきっかけで、雪だるま式に拡散し、メディアや多くの人に注目されるようになったという點(diǎn)では、偶然ということができるだろう。一方、早くも2015年から、當(dāng)博物館は、文化クリエーティブグッズのデザインと制作を展開しており、積み重ねにより、非常に良い市場(chǎng)の基礎(chǔ)ができていたという點(diǎn)では、必然的ということができるだろう。また、中國(guó)の観光や輸送、インターネットといった業(yè)界が急速に発展するにつれて、オンラインでも、オフラインでも『西北エリア観光』が爆発的人気となっており、人々は、西北エリアの人的?文化的環(huán)境について理解を深め、期待を高めるようになっている」との見方を示す。

そして、「デザインが若者の美的意識(shí)にマッチしたことも、人気を集めた條件だろう。銅奔馬文化クリエーティブデザインチームは若者がメーンで、文化財(cái)にもともと備わっている文化的屬性を殘しながら、大膽な発想をそこに注入している。銅奔馬を文化財(cái)という側(cè)面から見ると、力強(qiáng)く、優(yōu)美なその姿が、中國(guó)國(guó)內(nèi)外で有名だ。ただ、正面から見ると、歯がむき出しにしたユニークな表情を浮かべている。デザイナーは、少しゆがんだ口のイメージを殘しつつも、細(xì)かなところは生き生き、かつユーモラスにデザインし、それを見た人が、『銅奔馬とすぐ分かるけど、思わず笑ってしまう』というキャラクターに仕上げた」と説明する。

中國(guó)のネットユーザーは「かわいい」「かわいくて、しかもなぜか癖になる」といったコメントを寄せ、次々と「いいね！」を押している。ただ、その一方で、「文化財(cái)をこのようにデザインすると、イメージが崩れてしまい、歴史をきちんと尊重していないし、あまりよくないと思う」といったコメントを寄せるネットユーザーもいる。

その點(diǎn)に関して、崔さんは、「私たちは全ての人の観點(diǎn)と聲を尊重しており、優(yōu)れた意見を常に取り入れている。2015年以來(lái)、當(dāng)博物館はさまざまなスタイルの文化クリエーティブグッズの制作にトライし続けてきた。例えば、手の込んだグッズ、中國(guó)伝統(tǒng)文化の要素をふんだんに取り入れた『國(guó)風(fēng)』のグッズ、キレイ系のグッズ、伝統(tǒng)的なグッズ、定番なグッズなどがあり、どれも獨(dú)特なスタイルとなっている。今回、銅奔馬の文化クリエ＾ティブグッズをデザインするに當(dāng)たり、チームは一番初めのサンプル作成の時(shí)から、それを見た人がリラックスできるようなキャラクターにしたかった。文化クリエーティブグッズというのは、それを発信して多くの人に見て、覚えてもらえることにその価値がある。銅奔馬は『當(dāng)館の寶』で、デザインチームは、それを人気文化クリエーティブグッズにすることに力を入れた。文化クリエーティブグッズを通して、一人でも多くの人に銅奔馬という文化財(cái)や関連の歴史を知ってもらいたかった」と説明する。

「ビンドゥンドゥン」や「三星堆」、「故宮」、「銅奔馬」といったお馴染みの文化クリエーティブが大人気となっている背後で、中國(guó)の文化クリエーティブ産業(yè)が今、急速に発展している。

2021年、中國(guó)全土の一定規(guī)模以上の文化企業(yè)や関連産業(yè)の企業(yè)（年売上高2000萬(wàn)元以上の企業(yè)）の売上高は前年比16．0％増の11兆9064億元（約238兆1280億円）に達(dá)した。ここ2年の増加ペースは平均8．9％となっている。文化クリエーティブ産業(yè)へのサポートを強(qiáng)化するために、中國(guó)政府は関連の産業(yè)政策や指導(dǎo)的意見を打ち出し、中國(guó)の文化クリエーティブ産業(yè)の発展を促進(jìn)している。

崔さんは、「文化クリエーティブグッズを通して、人々が伝統(tǒng)や歴史文化をもっと重視するようになるほか、博物館にもっと注目するようになることを願(yuàn)っている。人気の文化クリエーティブグッズをたくさん生むことで、旋風(fēng)を巻き起こし、文化に対する自信を高めたい」と語(yǔ)った。（提供/人民網(wǎng)日本語(yǔ)版?編集/KN）