獨國際放送局ドイチェ?ヴェレの中國語版サイトは12日、「新型コロナウイルスとゼロコロナ政策が中國社會にさまざまな問題をもたらした」とする記事を掲載した。以下はその概要。

■経済成長の鈍化

アジア開発銀行が4月に発表した報告によると、2021年に回復(fù)を見せた中國経済は22年と23年に成長が鈍化する見通しだ。原因は國內(nèi)の需要低迷がなお改善されていないこと。また、國際通貨基金（IMF）は同月、中國の今年の成長予測を中國が目標(biāo)とする5．5％前後より低い4．4％に引き下げた。中國が感染対策で取った強(qiáng)硬なゼロコロナ政策、広範(fàn)な封鎖管理が経済活動に影響を及ぼしたことが下方修正の主因で、ロシアによるウクライナ侵攻が中國経済に対する圧力を激化させた。

■感染から回復(fù)した人への差別

最近、ネット上である文章が注目を集めた。新型コロナに感染して回復(fù)した女性が求職で行き詰まり、上海?虹橋駅のトイレで暮らしているのが分かったという內(nèi)容で、女性は「今の従業(yè)員募集は感染したことのある人を求めていない」と語った。これに対し、上海市政府は関連する狀況に注意を払っていると表明。労働者は法に基づき平等な就業(yè)と職業(yè)選択の権利を有していると指摘し、感染から回復(fù)した人により多くの関心を寄せるよう呼び掛けた。

■若者の失業(yè)率

中國國家統(tǒng)計局が6月に発表した経済指標(biāo)データによると、感染拡大の雇用に対する悪影響は依然続いている。5月の都市部の失業(yè)率は5．9％で、16～24歳は前月比0．2ポイント上昇の18．4％だった。また、今年の大學(xué)新卒者は前年より167萬人多い1076萬人で、國家統(tǒng)計局は「卒業(yè)生が雇用市場に入るにつれ、雇用圧力がさらに強(qiáng)まる可能性がある」との見方を示した。

■市民の不自由な移動

中國は海外からウイルスが持ち込まれるリスクを最大限減らすことを望んでおり、入國者は厳しい隔離措置を受け入れなければならない。一方、國內(nèi)でも感染者が確認(rèn)されれば直ちに大規(guī)模なPCR検査と封鎖管理が実施される。「健康コード（中國で運用されている新型コロナの感染危険度を表すスマートフォンアプリ）と常態(tài)化されたPCR検査が中國の大都市における防疫の日常になる」というのが外部の予測だ。

■ロックダウン期間の受診難、食事難

上海などの都市は數(shù)週間に及ぶ隔離を経験し、多くの住民が収入的な損失に直面しただけでなく、受診難や食事難も気をもむ問題となった。陝西省西安市ではロックダウンの期間中、PCR検査の陰性証明期限が切れていた妊婦が病院の外で待たされ死産する事件があった。

■防疫手段が亂用にさらされる

中國は防疫期間に「健康コード」を?qū)毪筏?。各地の住民にとってこれは日常生活における身分証の一つとなっており、通常、健康コードが赤に変わることは感染や濃厚接觸者を意味し、移動の自由は制限を受ける。今年4月、ある村鎮(zhèn)銀行（農(nóng)村小型金融機(jī)関）の預(yù)金者がネットバンキングを利用できないことに気付き、監(jiān)督管理機(jī)関に預(yù)金引き出しを求めて苦情を言ったが回答は得られなかった。そこで預(yù)金を引き出そうと河南省の村鎮(zhèn)銀行に向かったものの健康コードが赤色になり、強(qiáng)制隔離などの措置が取られたが預(yù)金者らのPCR検査の結(jié)果はいずれも陰性だった。この出來事はネットで注目を集め、人々は防疫に用いられるビッグデータが亂用されたのではないかと疑い始めた。

■社會管理の強(qiáng)化

感染が流行した過去2年半の中で、中國は社會への管理?コントロールをさらに引き締めた。天津市では最近、一部市民が時間通りにPCR検査を受けなかったため「信用失墜リスト」に入れられている。（翻訳?編集/野谷）