経済サイト「科創(chuàng)板日?qǐng)?bào)」によれば、電動(dòng)化、AI化、コネクテッド化、シェア化の「新四化」が自動(dòng)車と交通システムに革命的な変化をもたらしているという。これら技術(shù)の市場(chǎng)浸透率（搭載率）は2025年には75％に上る。この巨大市場(chǎng)に対し、IT企業(yè)は參入の誘惑に耐えられない。IT企業(yè)の象徴であるBAT（百度、アリババ、テンセント）の取り組みについて見(jiàn)ていこう。

■百度1…Apollo計(jì)畫(huà)から集度汽車へ

百度は2017年4月、自動(dòng)運(yùn)転、自動(dòng)車のAI化、智能交通を目指す「Apollo計(jì)畫(huà)」を立ち上げた。同年11月、Apollo計(jì)畫(huà)は國(guó)家4大AIプロジェクトに選定され、以後、百度は自動(dòng)運(yùn)転のリーダーと見(jiàn)なされる。Apollo計(jì)畫(huà)は、オープンプラットフォームとして、環(huán)境認(rèn)識(shí)、経路探索、車両制御、車載システムなどの開(kāi)発テストツールをパートナーへ開(kāi)放した。今では70萬(wàn)以上のオープンソースコード、8萬(wàn)人以上の開(kāi)発者、210のパートナーを抱える。トヨタ、ホンダ、フォルクスワーゲン、BMW、フォード、ヒュンダイ、ボッシュ、マイクロソフト、インテル、クアルコムなどの海外有力企業(yè)を含む。

その成果を基に、2021年3月に「集度汽車」を設(shè)立した。資本金20億元、出資比率は百度55％、吉利汽車45％。6月上旬、コンセプトカー「ROBO-01」をお披露目した。創(chuàng)業(yè)者兼CEOの李彥宏（ロビン?リー）氏は、2022年度下半期から受注を、2023年から納車を開(kāi)始すると発表した。

■百度2…ロボタクシー「蘿蔔快跑」

さらに百度は、「蘿蔔快跑」という自動(dòng)運(yùn)転ブランドを立ち上げた。ニンジン快速という意味のロボタクシーだ。2020年の北京から始まり、上海、広州、深セン、武漢などに展開(kāi)した。2025年までに65都市へ拡大する予定だ。

深セン市のケースを見(jiàn)てみよう。蘿蔔快跑アプリをダウンロードすると、乗車地點(diǎn)とロボタクシーの位置が表示される。場(chǎng)所は深セン市西部の中心、南山區(qū)后海地區(qū)の50地點(diǎn)だ。年末には300地點(diǎn)にまで増やす。車種は百度と國(guó)有「第一汽車」で共同生産した「紅旗EV」だ。初の量産型ロボタクシーで、40ラインライダー1臺(tái)、ミリ波レーダー2臺(tái)、カメラ9臺(tái)、超音波レーダー1組を搭載している。ライダーとはレーザー照射に対する散亂光を測(cè)定し、対象物を分析する注目技術(shù)だ。ロボタクシーが當(dāng)たり前の光景となる日はそう遠(yuǎn)くなさそうだ。

■テンセント…ソリューションを提供

テンセントのスタンスは、自動(dòng)車製造には直接関與せず、自動(dòng)車メーカーの車作りと販売サポートだ。クラウド＆スマート産業(yè)事業(yè)群が構(gòu)築を目指すスマートインフラの重要な一部となる。そのため「車雲(yún)（Car Cloud）一體計(jì)畫(huà)」を策定、上海に開(kāi)設(shè)した「智能汽車雲(yún)専區(qū)」を中心に自動(dòng)運(yùn)転関連のソリューションを提供する。メイン技術(shù)はクラウドコンピューティングと高精度マップだ。

それらは騰訊智能汽車雲(yún)（テンセント?スマートカー?クラウド）プラットフォームに具現(xiàn)化した。BMW、アウディ、フォード、マセラッティ、第一汽車、上海汽車、長(zhǎng)城汽車など100を超えるメーカーと協(xié)力関係を構(gòu)築。そのうち35社とは提攜関係へ進(jìn)み、すでに700萬(wàn)臺(tái)以上へ搭載されている。高精度マップは全國(guó)35萬(wàn)キロの高速と都市高速をカバーし、今年の第4四半期には全國(guó)トップ100都市の主要道路を全面的にカバーする。さらに7月中旬、ベンツの中國(guó)法人と子會(huì)社?騰訊雲(yún)計(jì)算（テンセント?クラウドコンピューティング）の提攜が発表された。

■アリババ…物流をメインに

アリババのスタンスは、ネット通販企業(yè)らしく、物流ソリューションが中心だ。ドローン、配送ロボット、ピッキングロボット、幹線無(wú)人トラックなどだ。2020年、アリババの研究機(jī)関?達(dá)磨院は自動(dòng)運(yùn)転物流車「小蠻驢」を開(kāi)発した。これはラストワンマイルの宅配、フードデリバリー、生鮮配送に実験的に使用され、2022年3月末までに延べ1000萬(wàn)回の配送をこなした。

さらに7月上旬、アリババは杭州市に隣接する湖州市徳清県で嬴徹科技（2018年設(shè)立）と共に全國(guó)初の自動(dòng)運(yùn)転トラックの公道テスト免許を取得した。ここではアリババの無(wú)人運(yùn)転トラック「大蠻驢」號(hào)が高速道路を含む路上試験を行う。いずれも完全無(wú)人のL4級(jí)テストが可能だ。

自動(dòng)運(yùn)転トラックでは、米物流大手UPS出資の「図森未來(lái)」（2015年設(shè)立）が先行した。2016年、河北省唐山市の自動(dòng)運(yùn)転試験區(qū)と自動(dòng)化物流基地の運(yùn)営で提攜した。2021年4月、米ナスダックに自動(dòng)運(yùn)転企業(yè)として史上初めて上場(chǎng)した。しかし、今年になって中國(guó)事業(yè)を売卻するとうわさされている。すると徳清県試験區(qū)とアリババの「大蠻驢」は自動(dòng)運(yùn)転トラック技術(shù)のトップランナーとなるかもしれない。

■お祭り騒ぎ

上記以外にも、中國(guó)にはたくさんの自動(dòng)運(yùn)転試験區(qū)がある。例えば通信3大キャリア（中國(guó)移動(dòng)、中國(guó)聯(lián)通、中國(guó)電信）による5G連動(dòng)自動(dòng)運(yùn)転試験區(qū)が全國(guó)に24カ所ある。地方政府と通信キャリアがバス、タクシー、無(wú)人物流車などさまざまな車種の自動(dòng)運(yùn)転試験サポートを競(jìng)い合っている。

また、北京、上海、広州、深セン、重慶など40省市が無(wú)人運(yùn)転の管理法や実施細(xì)則を発表し、法制度面でも先陣爭(zhēng)いをしている。自動(dòng)運(yùn)転に関するニュースは小さくても必ずメディアが取り上げる。自動(dòng)運(yùn)転は國(guó)を挙げたお祭り騒ぎとなっているのだ。その喧噪の中で、BATはそれぞれ自らの立ち位置を確立していると言えるだろう。

■筆者プロフィール：高野悠介

1956年生まれ、早稲田大學(xué)教育學(xué)部卒。ユニー株（現(xiàn)パンパシフィック）青島事務(wù)所長(zhǎng)、上海事務(wù)所長(zhǎng)を歴任、中國(guó)貿(mào)易の経験は四半世紀(jì)以上。現(xiàn)在は中國(guó)人妻と愛(ài)知県駐在。最先端のOMO、共同購(gòu)入、ライブEコマースなど、中國(guó)最新のB2Cビジネスと中國(guó)人家族について、ディ－プな情報(bào)を提供。著書(shū)：2001年「繊維王國(guó)上?！箹|京図書(shū)出版會(huì)、2004年「新?繊維王國(guó)青島」東京図書(shū)出版會(huì)、2007年「中國(guó)の人々の中で」新風(fēng)舎、2014年「中國(guó)の一族の中で」Amazon Kindle。