大型の新規(guī)株式公開(kāi)（IPO）案件が今年、英國(guó)ロンドンや香港など世界の主要な金融センターではほぼ干上がる中、中國(guó)本土市場(chǎng)が一人気を吐いている、と米ブルームバーグ通信が伝えた。本土市場(chǎng)でのIPOは年初から計(jì)578億ドル（約7兆8000億円）規(guī)模に達(dá)し、8月初めまでの期間としては過(guò)去最大となった。

ブルームバーグ通信のまとめによると、本土市場(chǎng)での10億ドル超えのIPOは5件で、さらに1件控えている。同規(guī)模の案件は米ニューヨークと香港ではそれぞれわずか1件ずつで、ロンドンはゼロだ。世界のIPO規(guī)模全體に占める中國(guó)の割合は今年44％と、2021年末時(shí)點(diǎn)の13％から3 倍強(qiáng)に膨らんでいる。

金利上昇と米國(guó)のリセッション（景気後退）入り懸念で、他の市場(chǎng)は株式発行による大口の資金調(diào)達(dá)が事実上停止?fàn)顟B(tài)にある一方、中國(guó)のIPO市場(chǎng)はそうした向かい風(fēng)を物ともしていない。金融政策は米國(guó)とは異なっており、中國(guó)のIPOはおおむね地元投資家をターゲットにしている。

一部の市場(chǎng)関係者らはまた、IPOの増加は政府の厳格な新型コロナウイルス感染癥対策で景気が今後年內(nèi)に悪化しかねないとの懸念を反映した動(dòng)きとも指摘する。今年の5．5％前後の成長(zhǎng)目標(biāo)について中國(guó)指導(dǎo)部からはトーンダウンの動(dòng)きもあり、景気回復(fù)に向けた楽観論は損なわれつつある。香頌資本の沈萌ディレクターは「企業(yè)がIPOに一段と熱心なのは、上期上場(chǎng)はそれ以降よりも良いタイミングだとみたからだ」と語(yǔ)った。

上場(chǎng)後の株価推移が好調(diào)なことも、IPO予備軍を引き付けている。本土市場(chǎng)でIPOを?qū)g施した銘柄は今年、IPO価格を平均43％上回って取引されている。香港市場(chǎng)では13％下落と対象的だ。ただ、新規(guī)上場(chǎng)銘柄が良好なパフォーマンスを演じる理由は、一つにはIPOの評(píng)価が國(guó)內(nèi)ルールによって制限されているという事実もある。

さらに本土市場(chǎng)のIPOを押し上げた一部銘柄に関しては政治的な背景もある。米國(guó)の「エンティティーリスト」（安全保障や外交政策上の利益に反すると判斷された企業(yè)などのリスト）に掲載されたチャイナモバイル（中國(guó)移動(dòng)）と中國(guó)海洋石油（CNOOC）は今年、本國(guó)で新規(guī)上場(chǎng)を果たした。規(guī)模はそれぞれ86億ドル、50億ドルで、IPO価格をかなり上回って取引されている。

業(yè)種別ではテクノロジー部門(mén)が中國(guó)でのIPOが活況な業(yè)界の一つだ。コンピューター部品製造の海光信息の108億元（約2160億円）規(guī)模のIPOへの応募も極めて旺盛で、申し込み開(kāi)始はちょうどペロシ米下院議長(zhǎng)の臺(tái)灣訪(fǎng)問(wèn)で世界の金融市場(chǎng)が揺れた8月3日だった。（編集/日向）