2022年9月3日、中國(guó)メデイアの環(huán)球時(shí)報(bào)は、「米國(guó)が韓國(guó)に牙をむき、『価値観』が砕け散った」とする社説を掲載した。以下はその概要。

1日にハワイで行われた日米韓安全保障擔(dān)當(dāng)高官協(xié)議について、米國(guó)世論では「ますます強(qiáng)まる中國(guó)の安全保障上の挑発にどう対処すべきか」が主なテーマになると見られていたが、協(xié)議の報(bào)道では米韓間で近ごろ発生している経済摩擦がクローズアップされ、米國(guó)が東アジアの盟友を引っ張り込んでアピールしてきた「団結(jié)」に亀裂が生じた。

バイデン米大統(tǒng)領(lǐng)が8月中旬に署名した「インフレ削減法案」には、米國(guó)産電気自動(dòng)車（EV）に手厚い補(bǔ)助を與える一方で、韓國(guó)産には一銭の補(bǔ)助も與えないことが盛り込まれた。韓國(guó)國(guó)內(nèi)では同法案が韓國(guó)に対する裏切りであり、韓國(guó)は米國(guó)から背中を刺されたとの見方で一致し、失望と怒りの感情が渦巻いている?！该讎?guó)主導(dǎo)の世界秩序が支える『自由で公平な取引』」という幻想が、ここに再び崩壊したのである。

一方、米國(guó)は韓國(guó)からの問題提起を「意外」に感じ、遺憾であるとした。これはきっと、米國(guó)のリアルな反応だというべきであり、米國(guó)はもともと韓國(guó)の利益を考えに入れていなかったことの表れである。韓國(guó)による再三の交渉に対し米國(guó)は「持ち帰って検討する」とするのみ、誠意ある回答はしてこなかった。この傲慢、軽視は間違いなく韓國(guó)に対する侮辱である。

実のところ、韓國(guó)世論が米國(guó)の「裏切り」に怒りを覚えるのは今回が初めてではない。2018年の米韓自由貿(mào)易協(xié)定改定では韓國(guó)が國(guó)內(nèi)自動(dòng)車市場(chǎng)のさらなる開放を約束した一方で、米國(guó)は韓國(guó)の貨客両用小型トラックに対して賦課している25％の輸入関稅期限を41年まで延長(zhǎng)し、現(xiàn)代と起亜の韓國(guó)2大自動(dòng)車メーカーに「屈辱的」と言わしめた。最近では韓國(guó)の半導(dǎo)體産業(yè)にさまざまな圧力をかけているのもそうだ。そもそも、米國(guó)は韓國(guó)の利益を損ねることを気にしていない。

今回の韓國(guó)の反応は「覚醒」的な意味合いがあるとともに、他國(guó)にも米國(guó)やその「価値観同盟」に対する認(rèn)識(shí)を全面的に改めさせたことだろう。尹錫悅（ユン?ソンニョル）政権は発足後積極的に対米外交を展開し、政策の目玉に據(jù)えようとしてきたが、ここにきてそれが大きな落とし穴になってしまった。韓國(guó)?中央日?qǐng)?bào)は「米國(guó)にとって、國(guó)益の前では『価値観』は単なる表向きの理由にすぎない」と評(píng)している。

米國(guó)にとって、「共通の価値観」は従前より、米國(guó)の利益に対する盟友の無條件服従を意味するものであり、盟友に米國(guó)との交渉カードを與えるものではない。まさに米國(guó)の利益のためにデザインされた「価値観」なのである。

米韓のいざこざで想起するのは、「米國(guó)の敵になるのは危険かもしれないが、米國(guó)の盟友になるのは致命的だ」というキッシンジャー元米國(guó)務(wù)長(zhǎng)官の言葉だ。韓國(guó)は米國(guó)による偽りの面目に疑念を抱いた最初の國(guó)ではない。そしてまた、最後の國(guó)でもないのだ。（翻訳?編集/川尻）