2022年9月6日、中國メディアの湖北日報は、ブドウの高級品種シャインマスカットの栽培で豊かになった湖北省の村について紹介する記事を掲載した。

ブドウ販売の最盛期を迎えている今、湖北省京山市羅店鎮(zhèn)では道路の両脇にある溫室內(nèi)で鮮やかな緑色のシャインマスカットが丸々と実る光景が見られ、道路を行き交うトラックの姿が後を絶たない。栽培拠點の一つである秋満口1號基地の入口では、社員がせわしなく作業(yè)を続けている。

この拠點を経営する41歳の段生遠（ドゥアン?ションユアン）さんは、外地で営んだIT事業(yè)の利益を持って17年に地元に戻り、「ブドウのエルメス」と言われるシャインマスカットを栽培するビジネスを起業(yè)した。20ヘクタールの土地にシャインマスカットを栽培し、翌年には約2億円の売り上げ、4000萬円余りの利益を確保した。成功で自信をつけた段さんはこの5年間で10億円を投じて規(guī)模を拡張、京山市を華中地域屈指のシャインマスカット栽培地域にまで成長させ、今年は収穫期に入った8月中旬以降の1日當たり販売量が100トンに達する規(guī)模になったという。500グラム400円で売れ、主に大手小売チェーンに卸している。

段さんは「ブドウの栽培は簡単そうに見えるが、一つ一つのセクションがとても重要」と語る。特にシャインマスカットの栽培では土壌や肥料の質(zhì)が大切で、內(nèi)モンゴル直送の羊ふんを1ヘクタール當たり約20トン使っている。間引き作業(yè)では雲(yún)南省から専門家を招き、単位面積當たりの房數(shù)のほか、1房當たり70粒以內(nèi)、1粒當たり12グラムといった條件を守って間引く。栽培中は物差しや溫度計を使って各種データを小まめに記録する。日照が足りなければ人工照明で補い、水やりと施肥を一體化したインテリジェント灌漑システムにより土壌の溫度と濕度、pHなどをベストな狀態(tài)に調(diào)節(jié)する。段さん曰く「見た目、食味がちょっと違うだけで、値段が大きく変わる」とのことだ。

さらなる品質(zhì)向上を目指し、今年は陝西省のハイテク農(nóng)業(yè)企業(yè)と契約を結(jié)び、年間約1億円を投じて土の配合、水、肥料のコントロール、種無し処理、病害蟲対策といった全方位的な指導を受けるようになった。その効果もあり、記録的な高溫が続いたにもかかわらず、現(xiàn)地のブドウは豊作で、品質(zhì)も良好だという。

羅店鎮(zhèn)では今年、シャインマスカットを主とするブドウの生産量が5000トンを突破し、売上高は24億?32億円に達する見込み。ブドウの栽培、ブドウ狩りなどのレジャー、エコツーリズム、コールドチェーンが一體化した現(xiàn)代農(nóng)業(yè)モデルパークができつつあり、次はワイナリーの呼び込みを計畫しているそうだ。（翻訳?編集/川尻）