中國のポータル/情報サイトの新浪網(wǎng)は9月30日付で、日本で品種改良された多くの果物が韓國に流出して、韓國からの輸出が盛んに行われている狀況を紹介する記事を掲載した。同記事は、中國では品種改良が遅れているとして、自主開発に注力する必要があると強(qiáng)調(diào)した。以下はその概要。

■日本は「輸出しないなら海外での登録は不要」と考えた

日本の農(nóng)林水産省は2021年4月9日、イチゴの「あまおう」など農(nóng)産物海外への持ち出しを禁止する農(nóng)産物1900種のリストを発表した。同4月1日に施行された改正種苗法に基づく制度整備の一環(huán)だ。日本は農(nóng)産物輸出5兆円の政府目標(biāo)に向けて國産ブランドの保護(hù)を強(qiáng)化した。

しかし、日本からの「品種の流出」はずっと前に始まっていた。例えば石川県の研究機(jī)関が14年に渡って開発を続け、2007年3月に日本國內(nèi)における品種登録を行ったブドウの「ルビーロマン」も、韓國に流出したとされている。DNA検査をしたところ、遺伝子のタイプが日本の「ルビーロマン」と同じだったからだ。

韓國では、この「ルビーロマン」に由來すると思われるブドウが、英語、日本語カナ、ハングル文字で商標(biāo)登録されていることが分かった?！弗毳萤`ロマン」は數(shù)が少なく、21年には１房140萬円の値がついたこともある高級品種だ。日本では當(dāng)初、「ルビーロマン」を輸出するかどうか未確定として、海外における登録申請をしていなかった。新品種保護(hù)のための國際條約であるUPOVにより、「ルビーロマン」では申請期限の問題により、韓國で新品種登録出願をすることができなくなっていた。

■日本のイチゴ輸出、韓國による損害は2012－17年で220億円

韓國はイチゴの輸出を盛んに行っている國でもある。15年には3303萬ドル（22年10月2日現(xiàn)在のレートで約48億円）だった輸出額は、15年には5379萬ドル（同約78億円）とほぼ倍増した。最大の輸出先は中國大陸部と香港で、他にも東南アジア一帯及び北米大陸やニュージーランドなど、20カ國ほどに輸出されている。

05年時點で韓國産イチゴの90％以上が、日本の品種だった。韓國が日本の品種の導(dǎo)入を始めたのは1990年代で、日本の個人、企業(yè)、地方自治體は當(dāng)初、韓國における「個人名義」での栽培を認(rèn)めていた。韓國ではその後、日本のイチゴ品種を交配して、新たな品種を登場させて全國に普及させることに成功した。

日本の関係省庁はこの事態(tài)に驚いて、韓國産イチゴの遺伝子検査、韓國人研究者の締め出し、栽培室への立ち入り禁止を求めるようにしたが、「時すでに遅し」だった。日本の農(nóng)林水産省によると、12－17年に、イチゴ輸出市場において、韓國の権利侵害により日本は約220億円の損害を被った。

シャインマスカットについても、日本側(cè)が海外での登録を怠っていたために、UPOVの定めに基づいて日本國外での品種登録ができなくなった。日本側(cè)は數(shù)年前になり、シャインマスカットが中國や韓國で大量に栽培されていることを知ったが、やはり「時すでに遅し」だった。

■中國は「日本の失敗」から學(xué)ばねばならない

中國は農(nóng)業(yè)生産大國であり、果樹分野も急速に発展しており、栽培面積と生産量はいずれも世界のトップだ。しかし高級果実では今も輸入品種が主流だ。リンゴ全體に占める國外由來品種の市場占有率は50％、ブドウの場合には90％に達(dá)している。

農(nóng)業(yè)科學(xué)技術(shù)の分野で、もっとも重要なのは「種子」だ。工業(yè)分野の半導(dǎo)體チップと同様の価値を持つ。中國では果物の遺伝子資源は豊富だが、優(yōu)秀品種の選別と育成は外國に遅れを取っている。品質(zhì)では外國の品種に及ばず、消費者の受け入れ度も低い。

果実分野で新たな品種を登場させるには時間がかかる。日本では、新品種の育成に約24年をかけてきたという。中國は今後、品種の育成により多くの力を注がねばならない。自らの手でより多くの品種を生み出してこそ、果物関連の事業(yè)でより多くの自由を獲得することができる。（翻訳?編集/如月隼人）