中國(guó)メディアの中國(guó)食品報(bào)は9日、シャインマスカットは「悪貨は良貨を駆逐す」を演じることになるのかとする記事を掲載した。

記事は、シャインマスカットについて「日本が原産で『ブドウ界のエルメス』と呼ばれて高値で販売されていたが、中國(guó)や韓國(guó)に持ち込まれてから価格が急落している」と指摘。その原因として、中國(guó)果品流通協(xié)會(huì)の魯芳校（ルー?ファンシアオ）會(huì)長(zhǎng)が「當(dāng)初は生産量が少なく、消費(fèi)者にとっても新鮮だったため高価だったが、近年は栽培面積が増加し、供給量が増えたことで全體的な価格が下がった」と語(yǔ)ったことを紹介した。

魯氏はまた、供給量の増加と共に品質(zhì)にバラつきが現(xiàn)れたことも価格低下の原因だと分析。記事によると、中國(guó)では現(xiàn)在のところ統(tǒng)一した品質(zhì)基準(zhǔn)がなく、一般に買い取り業(yè)者が糖度や粒の大きさ、実の數(shù)などによって1～3級(jí)に區(qū)別している。グレードの高い1級(jí)の価格は依然として高値で推移しているものの、2、3級(jí)はかなり安価になっており、消費(fèi)者に「価格急落」との印象を與えているという。

記事は、消費(fèi)者から「味は驚くほどではなかった。他の品種のブドウにも劣る」「以前ほど香りが強(qiáng)くなくなった。皮も厚くなった」「実が小ぶりで甘みも足りない」などシャインマスカットに対する不評(píng)が相次いでいるとした上で、中國(guó)農(nóng)業(yè)科學(xué)院果樹(shù)研究所の王海波（ワン?ハイボー）副所長(zhǎng)が「作るのは簡(jiǎn)単だが、うまく作るのは難しい」と語(yǔ)ったことを説明。同氏によると、栽培する農(nóng)家が増える一方で技術(shù)の普及が追いつかず、市場(chǎng)は玉石混交になってしまったそうだ。

魯氏は「シャインマスカットはよく売れるため、一部の農(nóng)家が利益ばかりを追求して品質(zhì)を軽視している」と指摘。利益追求のため、中には熟しきる前に収穫してしまう農(nóng)家や、生産管理がきちんとなされていないケースもあるという。江蘇省南京市で農(nóng)家を営む李（リー）さんは、「量を優(yōu)先して味を犠牲にする人がいる。農(nóng)家は長(zhǎng)期的な利益に目を向け、この品種の評(píng)判を落とさないようにすべきだ」と語(yǔ)った。

また、南京農(nóng)業(yè)大學(xué)経管學(xué)院農(nóng)経學(xué)部の胡浩（フー?ハオ）教授は「シャインマスカットはすでに供給過(guò)多になっている。將來(lái)的には品質(zhì)の悪い製品がさらに大量に出回り、品種全體のイメージに悪影響を及ぼし、『悪貨が良貨を駆逐する』（悪いものほど流通し、良いものがなくなってしまう）現(xiàn)象が起きる可能性がある」と警鐘を鳴らした。

王氏は「価格の変動(dòng)は市場(chǎng)によって決まるが、品質(zhì)はある程度自分で決めることができ、質(zhì)の良い商品は高値で売れる。農(nóng)家は市場(chǎng)の飽和度を考慮し、生産量を抑えて質(zhì)を高めるべき。質(zhì)を高めることこそ利益につながる」と述べた。（翻訳?編集/北田）