2022年10月18日、米VOA（ボイス?オブ?アメリカ）は、米國政府が対中半導體輸出規(guī)制で「勝ちっ放し」の狀態(tài)になるのかどうかについて展望する文章を掲載した。以下はその概要。

米政府が10月7日に出した新たな対中半導體輸出規(guī)制措置では、ハイエンド半導體の輸出規(guī)制範囲が10ナノメートル以下から14ナノメートル以下のプロセスにまで拡大されたほか、AIやスーパーコンピューター用演算チップ、128層以上のNANDフラッシュメモリなどの製品も対象に含まれるようになった。さらに、米國人や永住権を持つ者、および米國で法に基づき設立された法人を含む米國の技術(shù)人材が米政府の許可なしに中國のハイエンド半導體の開発、生産を支援することを禁止するという切り札まで繰り出してきた。

中國內(nèi)外のメディアによれば、この規(guī)制が12日に発効して以降、アプライド?マテリアルズやKLA、ラムリサーチ、東京エレクトロンの米國籍エンジニアが続々と中國の半導體工場から撤収したという。また、ウォール?ストリート?ジャーナルの16日付報道によれば、中國の上場半導體企業(yè)16社に少なくとも43人の米國籍幹部がおり、彼らは中國での業(yè)務を続けるか、米國籍を守るかの難しい二者択一に迫られている。

臺北にある米國半導體企業(yè)の従業(yè)員は、「中國に駐在する會社幹部は米國籍中國人が多くなっているが、彼らは中國の半導體工場に駐在しているわけではないので、現(xiàn)時點では撤収の問題は起きていない。トランプ政権時のファーウェイ（華為技術(shù)）に対する規(guī)制発動以降、ハイエンド半導體で影響を受けているものの、米政府からの許可を得ているので、中國の顧客向けには引き続き出荷を行っている」と語り、米政府の新たな規(guī)制についても「會社への影響は限定的」との見方を示した。しかしその一方で、政治的リスクを避けるために昨年から対中輸出を大幅に減らしているとも打ち明けた。

同従業(yè)員はまた「半導體業(yè)界では、バイデン大統(tǒng)領の方がトランプ前大統(tǒng)領よりも手厳しいと感じているものの、米政府の目的が自國半導體産業(yè)全體の競爭力を守ることにあると理解しているため、米國企業(yè)は短期間のインパクトは甘んじて受ける姿勢だ」と語っている。

一部のアナリストは、米國による対中半導體輸出規(guī)制の強化が、販売、製造、技術(shù)、人材いずれの面においても中國を「死」へと向かわせる一撃も同然だと見ている。以前はファーウェイ単體をターゲットにしていた制裁がすでに軍用ハイエンド半導體の規(guī)制、さらには全面的な封殺へと拡大しており、英フィナンシャル?タイムズは「米國が中國の半導體産業(yè)を石器時代にまで戻そうとしている」とまで形容している。

北京の科學技術(shù)アナリストで海豚智庫の創(chuàng)始者である李成東（リー?チョンドン）氏は、「米國の対中半導體規(guī)制のエスカレートは米國自らも損害を被るものの、半導體製造基盤がなおも脆弱な中國が受けるダメージはさらに大きく、米國が勝利を収めるというのが市場の共通認識だ」と語る。その一方で、長期的に見れば中國がこのまま息の根を止められるシナリオとともに、向こう5?8年かけて中國が技術(shù)の自主性を獲得して「逆転勝ち」する可能性も存在すると指摘した。

李氏はまた、米中間の半導體人材の奪い合いについても言及。招きを受けて中國企業(yè)に入った中國系米國人幹部の多くは「米國による規(guī)制が解決案を提示していない」ことから、中國にとどまることを選択するはずだとした。

また、臺灣の著名ベンチャー投資家である藍濤亜洲の黃斉元（ホアン?チーユエン）氏も「世界で最も多くの半導體人材を抱えているのは米國ではなく、臺灣だ。それゆえ、米國による人材規(guī)制は中國が米國以外から人材を引き抜くことを阻止しようがない。いたずらに世界の半導體人材の価格を3?5倍、もしくはそれ以上に釣り上げるだけだ」と語った。（翻訳?編集/川尻）