2022年11月10日、中國メディアの環(huán)球網(wǎng)は、「プーチン大統(tǒng)領(lǐng)が下した3つの決定は、どんなシグナルを発したのか」とする評論記事を掲載した。

記事は、プーチン大統(tǒng)領(lǐng)のG20サミット対面出席見送り表明、ショイグ國防相によるロシア軍のヘルソン撤退命令、現(xiàn)狀を考慮してウクライナとの交渉を望むとするロシアのザハロワ外務(wù)省報道官の発言というロシアによる3つの動きが、この2日間で國際世論から注目を集めたと紹介した。

その上で、プーチン大統(tǒng)領(lǐng)が対面によるG20サミット出席を見送った理由についてロシア國內(nèi)では「參加する意味があまりない」「安全や健康を考慮して、オンラインによる?yún)⒓婴蜻x択した可能性が高い」「米國はG20を使ってロシアを非難し、協(xié)力に向けて話し合うはずのG20サミットを?qū)澘工螆訾摔筏瑜Δ趣筏皮い搿工趣い盲客茰yが出ていると伝えた。

また、ロシア軍のヘルソン撤退については「ロシア側(cè)もはっきりと説明している」とし、対ウクライナ特別軍事行動司令官のスロビキン氏が「現(xiàn)狀を全面的に評価した上で、ドニプロ川左岸で防御することを提案した。また、軍人の生命とドニプロ川右岸の限定區(qū)域を堅守する全體的な戦闘力を保護することが重要だ」と語ったことを紹介した。一方で、ウクライナ側(cè)は大統(tǒng)領(lǐng)府が「ロシア側(cè)にヘルソン撤退の兆候は見られない」とコメントし、ロシア側(cè)の発表に懐疑的な姿勢を崩していないとしている。

さらに、米バイデン大統(tǒng)領(lǐng)が米國の中間選挙後にヘルソン撤退を発表したことについて「興味深い」とコメントしたことを紹介。その背景には共和黨のマッカーシー議員が中間選挙で仮に共和黨が過半數(shù)を獲得した場合「（ウクライナに）白紙の小切手を書くことは不本意だ」と発言したことがあり、中間選挙で共和黨が思ったほどの勝利を得られなかったため「バイデン大統(tǒng)領(lǐng)はいささか得意げに、『興味深い』と発言したかもしれない」と評している。

そして、ロシアとウクライナの交渉については、ゼレンスキー大統(tǒng)領(lǐng)がまず8日に「領(lǐng)土の完全性の回復(fù)、國連憲章の尊重、ウクライナに生じたすべての損失の賠償、戦犯全員への懲罰、今後同様の事態(tài)が発生しないようにすること」という5つの交渉條件を提起し、これに対してザハロワ報道官が9日に「彼らの目的は破壊的なものであり、交渉の必要はない」と突っぱね、ロシア國內(nèi)でもウクライナ側(cè)の姿勢を非難する聲が噴出したものの、10日にはザハロワ報道官が「現(xiàn)狀を考えて、ウクライナと交渉を行うことを望む」と発言したという経緯を紹介した。

記事は、ロシア側(cè)の動きについてロシア問題専門家の張弘（ジャン?ホン）氏が「ロシアは米國とのコンセンサスが得られない狀況でG20サミットに出席しても前向きな効果は得られず、しかもインドの外相がロシアを訪れたばかりであり、G20サミットで中國、インドとの協(xié)調(diào)性をアピールする必要性も低いことから、行って外交的な孤立を深めるくらいならば行かないほうがよい、顔を合わせるためにわざわざ行く必要はないと判斷したようだ」と語るとともに、米國の中間選挙が終わったばかりで今後の米國政府の方針が定まっていない中、ロシアとしては機が熟すのを待ってから米國と交渉したほうが効率的だと判斷したという憶測もあるとしたことを伝えている。

さらに、ヘルソン撤退からは、ロシアが一つの都市や地域の得失よりも、地政學(xué)的爭い全體の中で安定とコントロールを求めており、世界に向けて「ロシアは西側(cè)との間で忍耐力が試される消耗戦を行う構(gòu)えで、今冬だけでなく來年の戦いの準(zhǔn)備まで見據(jù)えて動いている」との姿勢を示したことが見て取れるとした。（翻訳?編集/川尻）