2022年11月28日、中國メディアの観察者網(wǎng)は「日中製造ネットワークの地位はなぜ逆転したのか」と題する文章を掲載。文章は、中國が「一帯一路」により東アジアにおける製造ネットワークで確固たる主導(dǎo)的な地位を確立したとする中國人民大學(xué)國際関係學(xué)院の翟東昇（ディー?ドンション）氏による講演內(nèi)容を紹介している。以下はその概要。

中國の工業(yè)化の成功には、東アジアの製造ネットワークによるアシストが不可欠だった。2000年當時、東アジアの製造ネットワークは日本が主導(dǎo)し、中國はそのサプライチェーンの一セクションに過ぎなかった。それが09年になると、貿(mào)易規(guī)模で日本を遠く抜き去り、東アジア地域全體の中心的存在になった。

そして21年、「一帯一路」構(gòu)想の推進、実施に伴い、中國は世界の製造ネットワークにおける中心的地位を一層突出させている?！敢粠∫宦贰工瑖H貿(mào)易市場に深く入り込むことで、米國が中國に仕掛ける産業(yè)上の圧力を打破する助けになっている。軍需工業(yè)製品を含むハイテク製品が中國から大量に輸出されることで、中國の外交関係にもポジティブな影響を與えている。

中國は他國に比べて今後におけるハイテク発展の見通しが明るいと言える。なぜなら、中國では大學(xué)教育を受ける人口が総人口に占める割合が徐々に増加しているからだ。また、中國の學(xué)者による學(xué)術(shù)論文の數(shù)もすでに米國を抜いて世界一となっている。日本は発表する論文の數(shù)こそ多いものの、その質(zhì)は相対的に低い。

とはいえ、中國の一般市民がみんな豊かになるには、富士康（フォックスコン）だけでは足りない。引き続き貿(mào)易や中國國內(nèi)消費において自らが持つパワーを発揮していかなければならない。そこで直面している大きな問題が少子高齢化だ。新生児の多寡が今後の中國の消費市場の狀況を左右するが、中國の出生數(shù)は減り続けており、今年は800萬人を切る可能性が高い。

グローバル化指數(shù)、貿(mào)易やクロスボーダー融資に関する指數(shù)がいずれも下落している狀況の中で、中國は質(zhì)の高い発展を堅持しなければならない。そのためには外部市場から新たな「成長點」を見つけることも必要だ。例えば「一帯一路」沿線國の経済成長を促して、中國製の高付加価値な工業(yè)製品を彼らに売れば、ハイエンド製造業(yè)における米國との競爭に勝つための助けとなる。（翻訳?編集/川尻）