中國(guó)を代表するハイテク企業(yè)のひとつである華為技術(shù)（ファーウェイ）は2019年に米國(guó)の圧力によりスマートフォンなど消費(fèi)者向け商品の製造販売に支障をきたすようになって以來(lái)、産業(yè)界向けビジネスへの注力が目立つようになった。同社にとって重要な分野の一つが、企業(yè)などを顧客とするクラウドサービスだ。

ファーウェイは11月29日には、インターネット関連の市場(chǎng)調(diào)査やコンサルティングを手掛けるアイリサーチ（iReserch、本社?上海市）との連名による、「クラウドコンピューティングが中小企業(yè)の『専?精?特?新』へのアップグレードを後押ししている」と指摘するリポートを発表した。

「専?精?特?新」とは中國(guó)政府?工業(yè)および情報(bào)省が11年7月に提唱し始めた中小企業(yè)の進(jìn)むべき方向を示した標(biāo)語(yǔ)で、「専」は「業(yè)務(wù)の専門(mén)性が強(qiáng)く、守備範(fàn)囲で強(qiáng)みを発揮する」、「精」は「精密な（緻密）な生産や企業(yè)管理、サービスなどにより、良質(zhì)の製品やサービスを提供する」、「特」は「製品やサービスに獨(dú)自色を盛り込むことで、影響力やブランド力、知名度を向上させる」で、「新」は「イノベーションを続けることで、新たな産業(yè)分野や新たな技術(shù)、新たなビジネスモデルで成果を挙げ、発展の潛在力を持ち続ける」だ。

中國(guó)政府は「専?精?特?新」を満たす中小企業(yè)の基準(zhǔn)を設(shè)けており、さらに19年からは4回にわたり、「専?精?特?新」型の中小企業(yè)の中で特に優(yōu)秀な企業(yè)を「専?精?特?新の小さな巨人」として発表してきた。第1回の発表では155社が「小さな巨人」に認(rèn)定された、第2回以降は1584社、2930社、4328社と、認(rèn)定された企業(yè)は急増している。

なお、中國(guó)政府が定めた基準(zhǔn)で「中小ミニ企業(yè)」に分類(lèi)される企業(yè)は、例えば工業(yè)企業(yè)の場(chǎng)合には、従業(yè)員數(shù)が1000人以下などとされており、日本では中小企業(yè)基本法の対象となる企業(yè)が製造業(yè)の場(chǎng)合の「常時(shí)使用する従業(yè)員數(shù)が300人以下」などと、日中では基準(zhǔn)が異なる。ただし、いわゆる零細(xì)企業(yè)までを含む點(diǎn)では同様だ。

ファーウェイとアイリサーチが発表したリポートは、中國(guó)は中央政府と各地方政府が産業(yè)チェーンにおける中小企業(yè)の配置の最適化に力を入れていると紹介。また、ファーウェイが構(gòu)築し産業(yè)向けクラウディングサービスが、公共的プラットフォームとして中小企業(yè)の要求に合致していると主張した。リポートは、中小企業(yè)向けのクラウディングサービスに求められる特徴とは、方式が明確で更新周期が短く、低コストであることと指摘。そのようなクラウディングサービスこそ「専?精?特?新」型の中小企業(yè)を育成することに役立つと論じた。

リポートはさらに、一部の中小零細(xì)企業(yè)がクラウディングサービスの有効な利用法を確立すれば、その利用法が「模範(fàn)」となり、業(yè)界全體さらには他の業(yè)界全體にも浸透して、産業(yè)全體の質(zhì)の向上が実現(xiàn)すると期待を示した。

リポートはデジタル技術(shù)を活用して「専?精?特?新」型の中小企業(yè)を増やすために克服せねばならない問(wèn)題點(diǎn)として、技術(shù)力の不足や人材の層の薄さ、資金力の不足、さらに大企業(yè)に対して業(yè)界內(nèi)の弱さを挙げた。技術(shù)力の不足については、技術(shù)関連の支援サービスなどの利用以外にも、産學(xué)提攜にも取り組むべきとした。人材育成については、政府による支援策も必要と論じた。資金調(diào)達(dá)については、北京証券取引所がイノベーション型企業(yè)向けに新たな資金調(diào)達(dá)の道を開(kāi)いたと指摘。そしてそれ以外にもさらに、稅制や信用付與について行政側(cè)の支援策の必要性を唱えた。

中小企業(yè)の立場(chǎng)については、デジタル化の推進(jìn)により自社の能力を向上させた上で、多くの企業(yè)との密接なつながりを必要とする企業(yè)との関係を強(qiáng)化し、自社が抱える問(wèn)題を協(xié)力して解決していくことを訴えた。さらには、多くの企業(yè)が補(bǔ)完しながら生存していく「企業(yè)生態(tài)系」の構(gòu)築が必要と論じた。

なお、中國(guó)各地政府はすでに、中小企業(yè)向けに支援プラットフォームを構(gòu)築して、デジタル関連などの技術(shù)や人材確保の支援、株式上場(chǎng)支援、投融資のマッチングなどの、各種サービスを提供している。

クラウド分野でのファーウェイの中小企業(yè)向けのクラウディングサービスの大きな動(dòng)きとしては、7月末に正式発表された福建省政府と提攜しての「賦能クラウド」の提供がある。同省內(nèi)の5000社以上のデジタル化モデルチェンジの後押しをすることが目的だ。事業(yè)內(nèi)容としては人材育成の支援も行うという。

ファーウェイ中國(guó)區(qū)の副社長(zhǎng)で、ファーウェイ?クラウド?チャイナの総裁も兼任する張修征氏は同事業(yè)の発表に際して、「産業(yè)のデジタル化が加速する流れの中で、地域の産業(yè)革新と産業(yè)チェーン生態(tài)系の強(qiáng)力な発展なくして地域の経済成長(zhǎng)はあり得ない」と述べた。この「賦能クラウド」の事業(yè)では、イノベーションと融合のための1つのプラットフォーム、企業(yè)の活性化のための2つのサービス、3カ所のセンター構(gòu)築の「1＋2＋3」の方式で中小企業(yè)やパートナーの成長(zhǎng)を加速させ、地域のデジタル経済の発展や産業(yè)界のデジタル化の急速な進(jìn)展に貢獻(xiàn)する考えという。

7月末の発表以前の予備的な試験運(yùn)用を通じて、すでに恩恵を受けている福建省企業(yè)も存在する。電気自動(dòng)車(chē)（EV）関連の事業(yè)を手掛ける星雲(yún)電子の劉作斌総裁は、ファーウェイのクラウドを利用することで、大量の充電スタンドの支援、安全な充電などの問(wèn)題が大いに解消したと述べた。メモリーやコンパイルの最適化などの技術(shù)が追加されているので、端末側(cè)に対する反応速度が30％向上したという。

福州東沢醫(yī)療器械の周少文董事長(zhǎng)（會(huì)長(zhǎng)）によると、ファーウェイのクラウドは、腎疾患があり透析を必要とする患者に応用されている。患者は自宅で夜間に透析を受けられるので、晝間の仕事には影響がなく、透析のたびに通院する必要もなくなったという。（翻訳?編集/如月隼人）