2023年1月10日、中國メディア?金融界は、今年の世界の半導(dǎo)體市況について「楽観的とは言い難い」とする文章を発表した。

文章は、新型コロナがまん延した21年に在宅ワークが普及し、スマートフォンやパソコン、テレビなどのコンシューマーエレクトロニクス製品の需要が一気に高まって半導(dǎo)體の出荷量が激増したものの、このような「コロナ特需」が徐々に疲弊するとともに、新型コロナやロシアによるウクライナ侵攻、そして米國による対中半導(dǎo)體規(guī)制によるサプライチェーンの混亂が重なったことで狀況は22年4?6月に一変、英調(diào)査會(huì)社オムディアのデータで世界の半導(dǎo)體市場収益が1581億ドル（約21兆円）と前の四半期から1．9％減少し、続く同7?9月も前期比7％減の1470億ドル（約19兆円）に縮小したと紹介。同期の半導(dǎo)體企業(yè)の業(yè)績は慘たんたるもので、サムスン電子の純利益が前年同期比31．39％減、インテルは85％減、エルピーダは72％減、AMDは93％減、SKハイニックスが60％、マイクロンが45％減となったことを伝えた。

また、昨年10?12月期のデータは発表されていないものの狀況は引き続き厳しいとみられ、世界半導(dǎo)體市場統(tǒng)計(jì)（WSTS）は22年の半導(dǎo)體市場成長率が4．4％にとどまり、市場規(guī)模が5800億ドル（約77兆円）となる見込みを示していると紹介。半導(dǎo)體市場には明らかな周期性があり、22年に世界的な調(diào)整期に入り業(yè)績が冷え込んだことは理解の範(fàn)囲內(nèi)であるとしつつ、世界的な金融引き締め政策の波による企業(yè)のコスト増、インフレによる消費(fèi)者の購買力低下、世界的な株安などのネガティブな要因も重なって半導(dǎo)體の需要冷え込みに拍車がかかったと評(píng)している。

そして23年の世界の半導(dǎo)體市場についても、世界経済が下降サイクルに入り歐米などの主要経済國?地域の経済が冷え込むことが予測され、企業(yè)や個(gè)人の消費(fèi)喚起が難しいこと、各企業(yè)が抱える大量の在庫品をさばくには時(shí)間が必要であり、短期間のうちに半導(dǎo)體の供給過多が改善する望みが薄いことから「依然として厳しい」と予測。米IT調(diào)査會(huì)社ガートナーが23年の世界の半導(dǎo)體市場規(guī)模を前年比2．5％減と予測すれば、WSTSは同4．1％減の5570億ドル（約74兆円）とさらに厳しい予測を立てたとした。また、半導(dǎo)體市場規(guī)模の縮小は関連企業(yè)の資金投入意欲を削ぐことになり、國際半導(dǎo)體製造裝置材料協(xié)會(huì)（SEMI）の予測では23年における世界の半導(dǎo)體産業(yè)の資本支出が前年比26％減となる見込みだと伝えた。

文章は一方で、5G、自動(dòng)運(yùn)転、データセンター、工業(yè)の自動(dòng)化、人工知能、モノのインターネット（IoT）、メタバース、ウェアラブルデバイスといった新興産業(yè)の成長が今後半導(dǎo)體需要を力強(qiáng)く後押しするという希望もあると指摘。特に自動(dòng)車分野は自動(dòng)運(yùn)転システムをはじめとするさまざまな機(jī)能、システムで大量の半導(dǎo)體が必要で、自動(dòng)車のインテリジェンスレベルが高まるほど半導(dǎo)體のニーズは一層高まるとし、捜狐自動(dòng)車研究室の予測によれば25年までの世界の自動(dòng)車用メモリチップ市場の年平均成長率は14．94％に達(dá)し、調(diào)査會(huì)社IDCも世界の半導(dǎo)體市場規(guī)模が今後10年以內(nèi)に1兆ドル（約130兆円）を突破すると予測していることを紹介した。（翻訳?編集/川尻）