2023年1月20日、中國メディア?第一財(cái)経は、補(bǔ)助政策が終了した中國で新エネルギー車の販売増加ペースが鈍化しているとする記事を掲載した。

記事は、今年1月1?15日における中國の新エネ車販売臺(tái)數(shù)が18萬4000臺(tái)で前年同期比20％にとどまり、昨年12月後半から33％減少したと紹介。前年比で倍増を記録した昨年に比べると今年の新エネ車市場(chǎng)は出だしから勢(shì)いが鈍化しており、全國乗用車市場(chǎng)信息聯(lián)席會(huì)が今月18日に発表した報(bào)告の中で「23年より新エネ車補(bǔ)助政策が廃止されることで、新エネ車の販売成長はボトルネックの段階に入っている」と評(píng)したことを伝えた。

そして、10年に始まり16年に本格化した中國の新エネ車補(bǔ)助政策は新エネ車市場(chǎng)を急速に発展させ、16年には1％だった新エネ車の普及率は19年に5％に達(dá)し、ここ2年はバッテリー技術(shù)の進(jìn)歩も普及がさらに加速、22年末時(shí)點(diǎn)で25％にまで到達(dá)したと紹介。一方、急速な普及を?qū)g現(xiàn)したことでここ數(shù)年で補(bǔ)助が段階的に引き下げられて昨年末で補(bǔ)助政策が完全に終了、今年の消費(fèi)者の自動(dòng)車購入コストは22年に比べて最大で1萬2600元（約24萬円）増えるとした。

中國電気自動(dòng)車百人會(huì)の張永偉（ジャン?ヨンウエイ）事務(wù)局長によれば、補(bǔ)助政策の終了による影響はもともと価格に対する感度の低い高級(jí)車消費(fèi)層では小さく、中間の価格帯にあるモデルである程度の影響が出る可能性があるという。

補(bǔ)助政策終了を受けて、今年に入って複數(shù)の新エネ車メーカーが値上げを発表、BYDが先陣を切ると広汽埃安や幾何などのブランドも一部モデルの価格を引き上げた。自動(dòng)車業(yè)界アナリストの張翔（ジャン?シアン）氏によると、新エネ車産業(yè)全體が生産過剰狀態(tài)の中で値上げに踏み切れるのはトップブランドぐらいなものとのこと。現(xiàn)在の市況を見ると、新エネ車企業(yè)の間では成長と停滯の分化が出始めており、これまで好調(diào)だった売れ行きに陰りが見え始めたメーカーもある。

記事は、市場(chǎng)に波を起こした要因の一つとして、テスラによる大幅な値下げを挙げた。そして、値下げによってテスラ車は納車時(shí)間が延長を余儀なくされるほど注文が激増、問界や小鵬といった國內(nèi)メーカーもテスラに追従して値下げに動(dòng)いたとし、その背景には新エネ車市場(chǎng)の競(jìng)爭(zhēng)が激しくなる中でテスラの値下げが各メーカーに大きなプレッシャーとなったこと、今年は新エネ車市場(chǎng)が昨年の急成長から一段落して売上やシェアの拡大が難しくなり、値下げがシェアを高めるための選択肢になっていることがあると説明した。

さすがに22年のような倍増の急成長は実現(xiàn)不可能で、「急成長から一段落」するとはいえ、それでも今年も中國の新エネ車市場(chǎng)が成長を続けることは間違いなさそうだ。記事は、張永偉氏が23年の中國新エネ車市場(chǎng)の成長率について前年比40％増、普及率が40％近くに達(dá)すると予測(cè)するとともに、市場(chǎng)の伸びしろが今後各省の発達(dá)した中小都市である「三線都市」に移動(dòng)していくとの見方を示したことを伝えた。（翻訳?編集/川尻）