香港ではコロナ前の正常が戻りつつあり、舊正月に新界大埔エリアの林村（ラムチュン）で許願(yuàn)節(jié)（Hong Kong Well-wishing Festival）が無(wú)事に開(kāi)催された。許願(yuàn)節(jié)は香港の舊正月に欠かせない大切な行事の一つ。2021年と2022年は新型コロナウイルス蔓延のため、やむなく取り消しとなっていた。

許願(yuàn)節(jié)は林村の「許願(yuàn)樹(shù)」近辺で行われる。この許願(yuàn)樹(shù)とは古くから香港の人々に親しまれてきた神聖な大木だ。

願(yuàn)いや名前を書(shū)いた札にミカンをくくりつけ、それをこの村の入口に位置するガジュマルの大木にに投げる。ミカンが大木に屆き、枝に引っかかれば願(yuàn)いが成就すると言い伝えられており、現(xiàn)在でも願(yuàn)掛けのミカン投げが続けられている。

一時(shí)期はミカンの重さに耐えられず、大木が傾くことがあった。そのため、現(xiàn)在はミカンではなくミカンを模したプラスチックを使用しており、大木も人工的に作られたものに置き換えられている。

ミカン投げ自體は年中行うことができるが、舊正月の許願(yuàn)節(jié)は特別だ。香港中から大勢(shì)の人がこの地を訪れ、新しい一年の願(yuàn)掛けや家內(nèi)安全、健康などを願(yuàn)う。許願(yuàn)樹(shù)の周辺には多くの店が出て、華やかで盛大なイベントが行われる。今年の許願(yuàn)節(jié)は舊正月元日に當(dāng)たる1月22日から元宵節(jié)の2月5日まで開(kāi)かれた。

許願(yuàn)節(jié)が終わる2日前には雨天にもかかわらず多くの人が訪れた。

食べ物から土産品までさまざまな店が出店した。

こちらが現(xiàn)在の許願(yuàn)樹(shù)。木の枝から多くの赤い札とミカンが吊り下がっているのが分かる。

このように札に願(yuàn)いを書(shū)き（現(xiàn)在は願(yuàn)いにチェックを入れるようになっているが、裏面に手書(shū)きで改めて願(yuàn)いと名前を書(shū)くことができるようになっている）、ミカンと共に投げるのが習(xí)わしだ。

こちらでミカンと札を買(mǎi)う。1セット50香港ドル（約830円）。

地元の人々によるライオンダンスの體験ブースもあった。

林村の許願(yuàn)樹(shù)といえば、山間エリアならではの豆腐花が有名だ。おいしい水がある場(chǎng)所ではおいしい豆腐花が作られると言われており、この豆腐花を食べて帰る人が多い。

お詣りといっても実にさまざまな場(chǎng)所でいろいろな參拝方法がある。しかし、許願(yuàn)樹(shù)のようにミカンを投げることで願(yuàn)掛けをするのは珍しいのではないだろうか。

ミカンは軽いプラスチックに変わってからというもの、重みがなく、なかなか遠(yuǎn)くへ飛ばずことができない。そのため、木にかけるのも技術(shù)が必要で、なかなかに楽しめるアクティビティーとも言える。香港を訪れた際はぜひ挑戦していただきたい。（提供/フライメディア）