最近、中國(guó)の若者の間ではテーブルの上にタブレットやスマートフォンをセットした後、食事を始めるのが習(xí)慣となっている、と中國(guó)紙が報(bào)じた。食事をしながら「おかず」のように動(dòng)畫(huà)を楽しむことから、「電子ザーサイ」と呼ばれている。

AFP通信が紹介した東方新報(bào)の記事によると、中國(guó)では外食でも家族や友人らと一緒に食事し、大皿料理を何點(diǎn)か注文して箸をつつき合うのが當(dāng)たり前だった。日本のように定食メニューが豊富な飲食店は多くはない。

しかし、2020年からのコロナ禍により「ステイホーム」を余儀なくされ、若者を中心に食事のデリバリーが急増。自宅にいながら1人で食事をする機(jī)會(huì)が増えた。また、仕事先から定時(shí)で帰るのが普通だった中國(guó)社會(huì)も大きく変化し、IT関係など殘業(yè)や休日出勤が必要な企業(yè)も増加。深夜に帰宅し、1人で食事をするライフスタイルが若者の間で広がっている。

さらに、映畫(huà)やテレビのほかSNS、サブスクリプションサービスなどコンテンツが急増していることも大きい。話題の番組?作品などを情報(bào)として取り込むため、海賊版を含めた人気作品の「まとめ動(dòng)畫(huà)」が流通している。

「電子ザーサイ」の需要の高さを反映して、最近はSNSで「10分間ドラマ」の制作が増えている。中國(guó)のショート動(dòng)畫(huà)アプリ大手「快手（Kuaishou）」では、ショートドラマの1日當(dāng)たりの視聴者が2億6000萬(wàn)人に達(dá)し、動(dòng)畫(huà)配信サイト「芒果TV（Mango TV）」では視聴回?cái)?shù)が6億回を超えたショートドラマもある。

中國(guó)のドラマは今も1時(shí)間の放送でシリーズ全體が50回に及ぶ作品が多いが、ストーリーが中だるみして「注水劇（水増しドラマ）」と批判される作品も少なくない。制作開(kāi)始から放映まで數(shù)年を費(fèi)やし、スピード社會(huì)において視聴者の感性とズレが生じる場(chǎng)合もある。

「スマホでドラマの最初の5分だけ見(jiàn)て、つまらないと思ったらスワイプする」という若者が増える中、制作時(shí)間も制作費(fèi)も少なく済むショートドラマは、流行の最先端を反映しやすいメリットがある。

東方新報(bào)は「無(wú)駄なく短時(shí)間で楽しみたい」という心理を反映した『電子ザーサイ』やショートドラマの流行は、1人で過(guò)ごす時(shí)間が増え、忙しい日々に追われるライフスタイルの象徴と言える」と伝えた。（編集/日向）