日本にも縁ある中國國寶「五星錦」題材の舞臺作品、大ヒットしてウルムチで凱旋公演

Record China    2023年3月5日(日) 16時30分

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舞劇「五星出東方」の凱旋連続公演が新疆ウイグル自治區(qū)のウルムチ市京劇院で行われた。同作品の「土臺」になった“中國スーパー國寶”の「五星出東方利中國」の錦の布の発見には日本人も大きく貢獻した。

新疆の歴史を題材にした舞劇「五星出東方」の凱旋連続公演が2月28日から3月2日まで、新疆ウイグル自治區(qū)ウルムチ市京劇院で行われた。同作品は、同自治區(qū)內で出土した「五星出東方利中國」(五つの星が東方に出て中國を利する)の文字が縫いこまれた錦の布のひじ當てにインスピレーションを得て制作が始まった?!肝逍浅鰱|方利中國」のひじ當ては、日本の國寶に相當する國家一級文物に指定され、2002年には、展覧會出展目的でも中國大陸外に持ち出せない貴重品と定められた。言わば「スーパー國寶」に指定されたわけだ。この錦の布の発見には、日本人も大きく貢獻した。

中國「スーパー國寶」の発見には、日本人も大きく貢獻

舞劇「五星出東方」

中國でもトップクラスの歴史的文化財である「五星出東方利中國」の発見に大きく貢獻したのが日本人の小島康譽氏だ。小島氏が新疆ウイグルにあるキジル千仏洞に初めてに足を運んだのは1986年だった。

當時の中國はとても貧しかった。小島氏は、新疆に點在する遺跡とそこに存在する文化財は、人類共通の至寶との信念を持った。小島氏は巨額の寄付をただちに約束し、日本に帰國してからは浄財あつめに奔走した。中國側関係者は、小島氏の誠意溢れる言動を目のあたりにして、小島氏を深く信頼し、尊敬するようになった。

新疆ウイグル自治區(qū)のホータン地區(qū)にあるニヤ遺跡について、日中共同の學術調査隊が取り組むことになったのは、このような経緯があったからだ。そして同調査隊は1995年10月に、ニヤ遺跡の墓で「五星出東方利中國」の錦ひじ當てを発見した。

人々の歴史ロマンの感情をかきたてる「五星出東方利中國」

舞劇「五星出東方」

「五星出東方利中國」の錦のひじ當ては後漢(西暦25-220年)時代に作られたとみられている?!肝逍恰工趣いΔ取⒅袊?a target='_blank' href='http://www.wenhuatang.com/search.php?filter=國旗'>國旗が「五星紅旗」と呼ばれるように中華人民共和國のシンボルである「五つの星」を連想するが、「五星出東方利中國」の「五星」とは、當時肉眼で観測できた水星?金星?火星?木星?土星を指す。また、「中國」とは中國文明の中心地だった現(xiàn)在の河南省や陝西省、すなわち中原一帯を意味した。

実際には、「五星出東方利中國」のひじ當てが専門家だけでなく一般大衆(zhòng)の関心を集めた大きな一因は、現(xiàn)在の中國人が見ても縁起のよさと自信を強く感じる、この漢字8文字の文句にあったようだ。また、舞劇「五星出東方」は舞臺を約2000年前の漢代に設定して、當時の人々を生き生きと描くことで、人々の「歴史ロマン」の感情を掻き立てることに成功した。

舞劇とは、主に踴りによって物語を展開する舞臺蕓術のジャンルで、中國では人気が高い。多くは豪華な大型舞臺で、舞劇「五星出東方」もその例に漏れない。「五星出東方」は初演から現(xiàn)在までの2年あまりの間に、中國の7省8市でツアー公演を行い、観客総數(shù)は5萬人を超え、インターネットを通じての鑑賞者は延べ6億人を超えた。舞臺蕓術作品として成功を収めたと言える。

學術面からも評価できる作品づくりに注力

舞劇「五星出東方」

舞劇「五星出東方」の制作にあたっては、歴史の真実を反映させることにも力が入れられた。腳本、歴史、文化財、宗教などの分野の100人近い専門家が協(xié)力し、制作チームはホータン地區(qū)の現(xiàn)場で取材し、考古學、歴史、民俗、現(xiàn)地の人々の考え方、服飾、音楽などを研究し、歴史を多角的に深く掘り下げる努力を惜しまなかった。いったん形にしてから再検討して練り直す作業(yè)を繰り返したという。

舞劇「五星出東方」の出演者からは、新疆で出土した文化財がヒントになり、往時の新疆を舞臺にした作品を「すべての発端である新疆」で演じることに、緊張するとの聲も出たという。しかし観客は、「劇中の舞踴の演技があまりにも美しく、文化財に基づいて描かれた物語全體がとても美しかった。特別な歴史感覚があり、國寶や歴史と出合うことができて、とても楽しかった」などと、公演を高く評価する聲が出た。

北京演蕓集団副総経理で舞劇「五星出東方」のプロデューサーである董寧氏は、「『五星出東方』という重厚な歴史を感じさせる國寶の文化財を手がかりに、漢代の中原と西域の獨特な文化の美學を深く発掘し、初期の西域文化の要素をさまざまな時空と狀況に置き、編成方式を革新し、多くの民族のさまざまなタイプの舞踴の要素を舞臺上で交錯させ、鮮明な蕓術風格と蕓術的質感を表出した。各民族の交流と交融の歴史を十分に體現(xiàn)し、舞臺上で『史』と『史』を共に表出した」と、同作品の出來栄えに胸を張った。(翻訳?編集/如月隼人

舞劇「五星出東方」

舞劇「五星出東方」

舞劇「五星出東方」

ウルムチ市京劇院

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