桜（ソメイヨシノ）の開花が3月14日に東京からスタートしたが、例年この時(shí)期になると、日本のニュースでは開花や満開予想が話題になる。

中國(guó)でもファンが多く人気の「桜」。「2023全國(guó)桜の花見マップ」といったものが現(xiàn)地でも発信されている。それによると、上海（顧村公園）は3月初旬から4月初旬が見頃とか。ちなみに顧村公園は、上海で有名な桜の名所で、毎年この時(shí)期には多くの花見客が訪れる。

ただ、3月中旬になり、上海の天気が崩れはじめ、雨予報(bào)が続いている。グレーの空では花の色も映えず、それならば春の気配を感じに花市場(chǎng)をたずねてみる。ぐずついた天気とは裏腹に、週末の花市場(chǎng)は大盛況。ムスカリ、フリージア、チューリップやラナンキュラスといった春の花が華やかに店頭に並び、春の香りさえ感じる。

日本で花を買う先はフラワーショップやオンラインが主流かと思うが、上海市民が花を買うとき、真っ先に考えるのが「花市場(chǎng)へ行こう」だ。ほとんどの「花市場(chǎng)」が小売対応もしている。

少量でも購(gòu)入することができ、市民が日常使いするほど親しみのある存在で、色とりどりの花や観葉植物が所狹ましと並んでいる空間は、買わずとも見て回るだけで楽しめる。歩いていると、呼び込みの聲がかかる。価格交渉も市場(chǎng)の“定番”だ。

市場(chǎng)內(nèi)はおおまかに鉢植え、切り花（生花）、造花、ガーデン雑貨といったいくつかのエリアに分かれている。日本で例えるならば、ホームセンターの花売り場(chǎng)といった感じだろう。

さて、この時(shí)期に花市場(chǎng)へ行くと、目をひくのがカラフルな花々の中で圧倒的存在感を放つ、見事な枝ぶりの花だ。梨の花や桜など、可憐な花をつけた豪快な枝が人目をひく。地元の人だけではなく、腕に大きな枝を抱える上海在住の外國(guó)人の姿もちらほら見かける。

「春は桜…」、思わず口に出る。名所に咲く桜の花が散る前に、青空のもとで花見ができることを願(yuàn)い、花市場(chǎng)に咲く桜を後にした。（提供/フライメディア）