人生90年の足跡―體験で語る日本と中國(guó)―(1)日本軍國(guó)主義下の華僑の生活

凌星光    2023年4月1日(土) 15時(shí)0分

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コラム「人生90年の足跡―體験で語る日本と中國(guó)―」第1回は「日本軍國(guó)主義下の華僑の生活」。

2月15日に満90歳の誕生日を迎えました。振り返ってみれば、よくもまあここまで生き長(zhǎng)らえたものだと萬感の思いが募ります?,F(xiàn)在、人生100年と言われます。あと10年を健康で過ごせればと願(yuàn)っていますが、やはり今のうちに想いを後世に殘さなくてはならないと強(qiáng)く思う次第です。とりわけ、昨年7月1日に大動(dòng)脈弁置換術(shù)を受け、牛の弁膜を頂戴してからは、この想いは一層強(qiáng)くなりました。今年は日中平和友好條約締結(jié)45周年です。今日の話が日中両國(guó)の友好促進(jìn)に貢獻(xiàn)し、この記念に資するものとなれば幸いです。

ここでまず言っておきたいのは、現(xiàn)在の中國(guó)を知るには、中國(guó)共産黨に対する理解が不可欠です。私は中國(guó)共産黨を信じて帰國(guó)し、現(xiàn)在に至っても変わりません。しかし、その歴史は紆余(うよ)曲折を経て、波亂萬丈の100年でした。一昨年、中國(guó)共産黨成立100周年記念式典が盛大に行われましたが、私はその後半の70年を共に歩んできました。今日の私の話を通して、日本の方々の中國(guó)共産黨に対する理解が少しでも深まり、私が日中友好のために生涯を捧げてきたことを分かっていただければ幸いに存じます。

1.日本軍國(guó)主義下の華僑の生活

私は満州事変が起きた3年目の1933年に生まれました。すなわち、15年にわたる日本の中國(guó)侵略が始まったばかりの時(shí)で、日中関係は敵対関係に向かいました。日本では軍國(guó)主義化が加速し、治安維持法による左翼への弾圧が強(qiáng)まり、特別高等警察(特高)が強(qiáng)化されました。そして敵國(guó)民である在日華僑は特高の監(jiān)督下に置かれることになりました。わが家は靜岡県浜松市の郊外北浜村貴布禰にあり、靜岡県庁の警察に籍を置く特高Y氏の監(jiān)督下にありました。移動(dòng)範(fàn)囲は靜岡県內(nèi)に限られ、県外への移動(dòng)は申請(qǐng)し許可を得る必要がありました。

私は兄、弟と共に3人で北浜村幼稚園に通いましたが、1937年に日中戦爭(zhēng)が勃発した頃、シナ人、チャンコロと侮辱されるばかりか、日本の児童が一緒になって棒などを持って暴力を振るってきました。私と弟はまだ小さく、私の兄が二人の弟をかばいながら、一人でホールの片隅で踏ん張って闘う姿は一生忘れられません。問題は先生方です。彼らはただ見ているだけで、止めようとしませんでした。今では全く考えられない情景でした。

北浜村小學(xué)校は1000人を超える付近では最も規(guī)模の大きい小學(xué)校でした。が、中國(guó)人はわれわれ三人兄弟だけでした。當(dāng)時(shí)多くの華僑は日本名に改姓しましたが、わが家は中國(guó)名で通したため、中國(guó)人であることがすぐに分かり、よくいじめられました。その一方では、兄弟三人共成績(jī)が良かったため、辺りでは名を知られていました。特に兄は成績(jī)優(yōu)秀で、けんかも強(qiáng)く、相撲では優(yōu)勝もしたので、日本軍國(guó)主義下でも評(píng)価された「少年模範(fàn)」でした。母の話によると、學(xué)校の模範(fàn)生として選ばれるところでしたが、中國(guó)人であるということで外されたそうです。

われわれ兄弟は、中國(guó)人としての民族意識(shí)が非常に強(qiáng)いが、それは少年時(shí)代に受けた民族差別に根差しているのです。祖國(guó)を人から侮れないようにしなければならない、立派な中國(guó)にしなければならないという自覚が、私たち兄弟の生涯の原動(dòng)力となっていました。私にとって、中國(guó)籍を放棄して、日本籍に入ることは考えられないことです。それは私の個(gè)人の経歴が定めた運(yùn)命で、子供たちには國(guó)籍を自由に選ぶよう言ってきました。

北浜村は農(nóng)村地帯の田舎で、都市にいるような開明的なインテリは少なかったです。周囲は軍國(guó)主義の影響を受けやすい人たちが多く、民族的差別を受ける度合いは極めてひどかったように思います。が、先生の中には、いい先生がおられました。私にとって竹內(nèi)友一先生は、魯迅にとっての藤野源九郎先生のような存在で、生涯忘れられません。

■筆者プロフィール:凌星光

1933年生まれ、福井県立大學(xué)名譽(yù)教授。1952年一橋大學(xué)経済學(xué)部、1953年上海財(cái)経學(xué)院(現(xiàn)大學(xué))國(guó)民経済計(jì)畫學(xué)部、1971年河北大學(xué)外國(guó)語學(xué)部教師、1978年中國(guó)社會(huì)科學(xué)院世界経済政治研究所、1990年金沢大學(xué)経済學(xué)部、1992年福井県立大學(xué)経済學(xué)部教授などを歴任。

※本コラムは筆者の個(gè)人的見解であり、RecordChinaの立場(chǎng)を代表するものではありません。

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