人生90年の足跡―體験で語る日本と中國―(13)日本華人教授會議の危機を克服

凌星光    2023年6月17日(土) 16時0分

拡大

コラム「人生90年の足跡―體験で語る日本と中國―」第13回は「日本華人教授會議の危機を克服」。

13.日本華人教授會議の危機を克服

日本華人教授會議は2003年に発足しました。順調(diào)に進み、日本と中國での評判はますます高まってきています。しかし、2013年夏に初代代表が中國関係部門に拘留される事件が起き、一大危機に直面しました。

教授會議の一部メンバーからは、中國関係部門はけしからん、抗議聲明を出すべきだという意見が出ました。他方、初代代表に利用されたこんな組織からは退會した方がよいかもという動きもありました。多くのメンバーはその中間で判斷に迷いました。

こうした中、當時の幹事代表部(「指導部」)は専ら內(nèi)部解決に努力しました。私は中國に帰る機會がある都度、人を通じて早期解決に努めました。ところが事態(tài)は悪化し、組織として公式な態(tài)度を表明せざるを得なくなりました。そこで聲明書を出すことを決め、次の3點を強調(diào)しました。

第一點は初代代表の功績と人となりをたたえ、絶大の信頼を寄せている意思を表明しました。第二點は、中國は法治國家であり、法に基づいて必ず正しい結(jié)論が出されると固く信じるとしました。これは関係部門への信頼と尊敬の念を示したものです。第三點は、もし萬一のことがあっても、華人教授會議はしっかりした組織であり、今まで通り活動する、引き続きご協(xié)力をお願いしたい、というものでした。この三點の態(tài)度表明は內(nèi)外から好評を得ました。

初代代表は約半年後に無事日本に戻り、今までと変わりなく積極的な活動を展開してきました。その結(jié)果、華人教授會議の名譽は徐々に回復し、メンバーの団結(jié)は一層強化されました。こうして、華人教授會議は危機を乗り切り、この10年間、著実な発展を遂げ、最近は幹部(指導部)の若返りが図られました。設立當時の目標は、アメリカの100人委員會(著名な華僑華人100人の集まり)を目指すとしましたが、今や完全にそれを上回り、世界に類を見ない華僑華人の學者組織に発展してきました。

■筆者プロフィール:凌星光

1933年生まれ、福井県立大學名譽教授。1952年一橋大學経済學部、1953年上海財経學院(現(xiàn)大學)國民経済計畫學部、1971年河北大學外國語學部教師、1978年中國社會科學院世界経済政治研究所、1990年金沢大學経済學部、1992年福井県立大學経済學部教授などを歴任。

※本コラムは筆者の個人的見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China?記事へのご意見?お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業(yè)務提攜

Record Chinaへの業(yè)務提攜に関するお問い合わせはこちら

業(yè)務提攜