2023年4月10日、中國メディアの東方網(wǎng)は、ミシュランガイドで3年連続三つ星を獲得した上海の高級レストランでこのほど、食後に嘔吐（おうと）や下痢などの癥狀が出たという顧客のクレームが相次いで寄せられたと報じた。

記事によると、上海市民の王（ワン）さんは5日、「妻ら計6人で3月23日にバンド付近の『Ultraviolet by Paul Pairet』で4萬800元分（約79萬円）の食事をしたところ、翌日になって全身に悪寒が走り嘔吐を伴った。病院で急性胃炎と診斷され點滴を2本打って帰宅したところ、妻も同様の癥狀を訴えた。また、一緒に食事した殘りの4人も2人は當日の夜に下痢を起こし、2人は翌日に嘔吐や下痢の癥狀が出た。全員の診察記録を店に送ったところ、4日後に『當?shù)辘趣祥v係ありません』と書かれた英語のメールが返ってきた」と東方網(wǎng)に告発した。

また、今月8日には宋（ソン）さんという別の市民からも連絡(luò)があり、3月14日に同店で食事したところやはり悪寒や嘔吐の癥狀が出たと訴えた。宋さんは、仕事が忙しかったこと、「どうせ調(diào)べても何も出てこないだろう」と思ったことからすぐに店側(cè)と連絡(luò)を取らず、ネット上で同様の癥狀を訴える人がいるのを見て同31日に店に連絡(luò)したところ「現(xiàn)時點で、他のお客様から同様の問題に関するクレームは屆いておりません」と返答があり、ネット上の情報を見せると「このお客様はご自身で食中毒だと言っているだけで、當?shù)辘扦悉长欷蓼鞘持卸兢k生したことはありません」との回答を最後に応答がなくなったと説明した。

記事は、同店が「上海ミシュランガイド2023」で3年連続となる三つ星を獲得したことを紹介。ミシュランの中國事業(yè)擔當者が「われわれは消費者の健康と安全を非常に重視している」とした上で、「現(xiàn)在當局による調(diào)査が続いており、最終的な結(jié)論は出ていない。事態(tài)の進展を引き続き注視するとともに、あらゆる要素を考慮して今後のガイドを作る」とコメントしたことを伝えた。

同店を管轄する上海市靜安區(qū)市場管理局の擔當者は「高級店であろうと、大衆(zhòng)食堂であろうと、衛(wèi)生問題には注視している」と述べる一方で、食中毒に関する調(diào)査は72時間以內(nèi)の実施が最も有効で、発生から1週間近く経ってから通報を受けた今回の事例では、當時の狀況を再現(xiàn)して調(diào)査することしかできないと述べているという。（翻訳?編集/川尻）