2023年4月10日、米國際放送局ボイス?オブ?アメリカ（VOA）の中國語版サイトは「中國は一體先進國なのか、発展途上國なのか」と題する文章を掲載した。

文章は、米下院で3月27日に「中國は発展途上國ではない法案」（PRC Is Not A Developing Country Act）が可決され、中國はすでに米國に次ぐ世界第2の経済大國であることが可決の理由とされたと紹介。中國の「身分」については中國と西側(cè)による「口げんか」の焦點の一つになっており、その論爭はすでに客観的な事実だけでは決められない政治的なものになっているとし、今回の下院での法案可決も中國が途上國の名義で各種の優(yōu)遇を受けられないようにし、先進國の條件に基づき義務(wù)と責(zé)任を履行させることを目的としたものだと伝えた。

一方、中國が斷固として途上國の身分を放そうとしないのは、貿(mào)易での優(yōu)遇など経済面でのメリットだけでなく、「途上國のリーダー」として影響力を持ち、米國を主とする西側(cè)と対抗する上でアフリカなどの途上國の支持を得るという地政學(xué)的な理由もあると指摘している。

その上で「中國は途上國なのか、先進國なのか」を判斷する指標(biāo)として、米國が世界貿(mào)易機関（WTO）に訴えた際に示した「1人あたりの収入、OECD（経済協(xié)力開発機構(gòu)）メンバー、G20メンバー、輸出額が世界の商品貿(mào)易総額の0．5％以上を占めるという指標(biāo)のうち1つでも適合していれば先進國である」という內(nèi)容に言及。この條件で言えば中國はG20メンバー、貿(mào)易額の2項目を満たしており、先進國ということになるものの、世界銀行などは米國が示した指標(biāo)について「厳格さに欠ける」と否定的な見方をしていると説明した。そして、「一國の経済規(guī)模の大きさは當(dāng)然國力の大きさを示す一方で必ずしも強くて発展していることを示すものではないというのは、基本的な常識だ」と論じ、中國政府に加えて中國國民もが自國を先進國と認(rèn)めようとしない背景には、1人あたりの収入が依然としてかなり低いという認(rèn)識があると伝えた。

文章は、1人あたりGDPは先進國の下限に近づいているもののまだ低く、人類発展指數(shù)も先進國に比べて低い一方、科學(xué)技術(shù)では特に5GやAIといった分野ではすでに米國と肩を並べているほか、インフラ建設(shè)や産業(yè)構(gòu)造の充実ぶり、対外投資規(guī)模といった點でも世界トップクラスにあると紹介。このことから「中國の地位を正確に表現(xiàn)するなら、先進國でも途上國でもない、両者の間にあって先進國側(cè)に近づいている、先進國の特徴を持った途上國ということになるかもしれない」とした。そして、全體的に見て途上國のグループに位置しながらも、國の実力を示す一部の要素ではすでに世界トップクラスにある中國について、米國が「途上國から卒業(yè)して先進國入りせよ」と要求することは、必ずしも完全に道理に背いている訳ではないと結(jié)んでいる。（翻訳?編集/川尻）