中國(guó)メディアによると湖北省武漢市警察はこのほど、山東省內(nèi)の大學(xué)に學(xué)生として在籍する20歳の男の身柄を拘束した。男はネット通販を利用して購(gòu)入した菓子類に蟲を混入させ、販売側(cè)から損害賠償金を受け取る行為を43回も繰り返していた。中國(guó)ではネット通販に関連して、消費(fèi)者保護(hù)と業(yè)界の健全な発展を促すために、商品に問題があった場(chǎng)合の販売側(cè)の対応を定め、問題があった場(chǎng)合には當(dāng)局が厳格に対処している。男の行為は當(dāng)局側(cè)が目指す「質(zhì)の高いネット社會(huì)の構(gòu)築」の落とし穴を示したとも言える。

【その他の寫真】

Zさんは湖北省にある企業(yè)のカスタマーサービス擔(dān)當(dāng)者だ。2021年10月のある日、いつものように顧客からの問い合わせに対応していたところ、こんなクレームメッセージが屆いた?！袱浃膜蛸Iったんだけど、蟲と羽が入っていた」――。

製品はすでに開封されていると伝えられたが、Zさんは「顧客を信じる」の原則に従って処理することにした。相手は「もう食べてしまった。體の調(diào)子が悪い。200元を賠償すべきだ」と伝えてきた。Zさんは従った。「一件落著」と思ったが、そうではなかった。その後も同様の苦情と賠償請(qǐng)求が続くようになった。

相手はいつも「商品は開封した」と主張し、送り返すことを拒否した。さらに、生産段階で混入するはずのない物が入っていたと主張することもあった。例えば、パンの中からスチールウールが出てきたと言ったりした。

會(huì)社の品質(zhì)検査擔(dān)當(dāng)者は工場(chǎng)を検査した上で「奇妙だ。この種類の蟲は、この地域にはいない」と言った。さらに生産と管理について調(diào)査した結(jié)果、苦情を言ってくる顧客の主張には疑問點(diǎn)が多いことが分かった。

ベテランの顧客サービス擔(dān)當(dāng)者が大人數(shù)で、過去2年間の苦情と賠償支払いの事例を調(diào)査した?？嗲椁蚋妞菠苼恧毳ⅴΕ螗趣鲜?dāng)?shù)種があると分かった。アカウントにひも付けられている住所や電話番號(hào)はさまざまだった。しかしすべてを整理した結(jié)果、アカウントと住所と電話番後の組み合わせを変えていることが分かった。つまり、會(huì)社が問題のある商品を流通させてしまい、たまたまその商品を購(gòu)入した人が苦情の連絡(luò)をしていたのではなく、特定の個(gè)人かグループが、商品に問題があると偽って、繰り返し賠償金を受け取っていた可能性が高まった。

これらの調(diào)査を踏まえて、會(huì)社の法務(wù)部が警察に通報(bào)した。その結(jié)果、會(huì)社所在地の武漢市公安局東西湖區(qū)分局金銀湖警察署が速やかに捜査に乗り出した。

警察は、同一の食品會(huì)社に苦情を送り続けた人物が山東省內(nèi)の大學(xué)に學(xué)生として在籍する20歳の男と割り出した。そして、山東省まで出向いて容疑者の男の身柄を購(gòu)入した。警察は學(xué)生寮で、男が飼育していた蟲も発見した。蟲はネット通販で購(gòu)入したものだった。

警察の取り調(diào)べに対して、男は自分が繰り返し行っていたと認(rèn)めた。きっかけは、2021年10月にネット通販で菓子類を買った際に、商品の包裝の內(nèi)側(cè)に正體不明の黒い微小なものが入っていたことだった。すぐに販売側(cè)に連絡(luò)したところ、意外に思えるほど簡(jiǎn)単に賠償金を得ることができた。その後、開封した食品に蟲や羽を入れて、畫像などを示して賠償を求めることを繰り返した。

不正な行為は累計(jì)で43回に達(dá)した。調(diào)査のために返品を求めた企業(yè)側(cè)に応じた商品は3點(diǎn)だけだった。3點(diǎn)とも、製造時(shí)に異物が入ったのではなく、後になり異物を入れた痕跡があった。

男は、「針で食品の包裝に穴をあけて、蟲を入れた」と供述した。不正に得た賠償金は7800元（約15萬5000円）以上に達(dá)していた。警察は男を正式に逮捕した。男の同級(jí)生の別の學(xué)生も同じ手口で食品會(huì)社から損害賠償金を得ていたが、回?cái)?shù)が少なかったため、警察は「教育的指導(dǎo)」をするだけで身柄の拘束はしなかった。同級(jí)生は警察の指導(dǎo)に従って、會(huì)社側(cè)に全額を返金し、手書きの謝罪の手紙を會(huì)社側(cè)に提出した。

中國(guó)でネット通販で商品を販売する會(huì)社は、顧客からの評(píng)判を極めて気にしている。そのため、購(gòu)入者から商品に問題があったと連絡(luò)を受けると、きちんとした?jī)?nèi)部調(diào)査を行う前に、損害賠償をすることが一般的だ。43回も行為を繰り返した男は「簡(jiǎn)単に金を得られる方法」と思ったという。

中國(guó)では2年ほど前から、同様の手口で食品會(huì)社を狙う事例が増えているという。比較的高級(jí)な食品を扱う企業(yè)の関係者によると、2023年前半だけでも、疑わしい事例は9件あった。うち1件では、苦情を申し立てた消費(fèi)者が、他の企業(yè)の苦情を申し立てた際のスクリーンショットを送信してきたという。

この大學(xué)生以外にも、江西省省內(nèi)で、いずれも2000年以降に生まれた夫婦が、ネット通販を行う會(huì)社から繰り返し賠償金をだまし取ったとして、警察に身柄を拘束された。

この2人の場(chǎng)合、きっかけは飲食店で注文しためん料理に、異物が入っていたことだった。2人は店主に苦情を言ったが、店主は取り合わなかった。そこで、地元當(dāng)局の市場(chǎng)監(jiān)督管理部門に訴えたところ、當(dāng)局側(cè)が介入して2人は賠償金を受け取ることができた。

2人は無職なので、簡(jiǎn)単に金銭を得られる方法だと思い、家電製品や食品類をネット通販で購(gòu)入しては、商品に問題があったと稱して損害賠償を受け取っていた。黒竜江省ハルビン市でも、同様の手口による犯行を繰り返していたグループが2月に摘発された。同様の犯行を繰り返す者は多くの場(chǎng)合、「食品安全法」などの関連條文をそらんじるほど熟知しており、メディアへの情報(bào)提供やSNSを利用した暴露、當(dāng)局の監(jiān)督管理部門に訴えるなどと言って、會(huì)社側(cè)を脅迫するという。（翻訳?編集/如月隼人）