2023年5月30日、深セン衛(wèi)星テレビは、日米半導(dǎo)體協(xié)力が中國に與えるリスクについて「特に日本の規(guī)制が悪辣（あくらつ）だ」とする論説委員のコメントを伝えた。

同局の微信アカウント「直新聞」は、同局の特約論説委員である陳氷（チェン?ビン）氏による日米半導(dǎo)體協(xié)力に関する解説を紹介。陳氏が「日米半導(dǎo)體協(xié)力は中國経済に大きな危害をもたらすが、特に日本による対中規(guī)制は悪辣だ。日本は今年1月に中國向けの先進半導(dǎo)體製造設(shè)備供給を制限したのに続き、3月には23種類の半導(dǎo)體製造技術(shù)?設(shè)備の輸出に規(guī)制をかけた。規(guī)制は中國の自動車や洗濯機などの製品に幅広く影響を與えることになる」とし、西側(cè)メディアからも「日本の措置は中國の先進半導(dǎo)體製造の可能性を封殺するものだ」との見方が出ていると紹介したことを伝えた。

陳氏はまた、日米半導(dǎo)體協(xié)力が韓國、オランダ、臺灣などほかの米國の盟友も対中規(guī)制に參加し、中國市場への半導(dǎo)體、およびその製造技術(shù)と設(shè)備の供給を大幅に減らす動きを生む可能性があるほか、米國による「差別的、排他的なグループ協(xié)力」により、対中規(guī)制の影響が半導(dǎo)體にとどまらず人工知能、バイオ技術(shù)、量子コンピューターなどの他分野にまで「ウイルスのごとく拡散」するリスクもあると主張している。

一方で、半導(dǎo)體設(shè)備輸出の4割が中國向けである日本にとって、対中半導(dǎo)體輸出規(guī)制は大きなギャンブルであり、日本の業(yè)界関係者からも「日本國內(nèi)に十分な半導(dǎo)體市場がない中、大きな市場への輸出を規(guī)制すれば日本の設(shè)備メーカーにとって打撃になる」との懸念が出ているとした。

その上で、大きなリスクを伴いながらも日本が米國に追従して対中規(guī)制に走る理由について、米バイデン政権が自らの安全保障の観點から日本の國際的地位を高めようとしており、これに「岸田文雄首相が興奮して浮かれている」としたほか、米國の半導(dǎo)體輸出規(guī)制に加わることであわよくば自國を再び世界の半導(dǎo)體研究、製造の中心地にしたいという日本の思惑があると論じた。

陳氏は「これは大博打（ばくち）であり、危険だ」と述べるとともに、「中國という大きな市場を失えば半導(dǎo)體産業(yè)は活力を失う。そして、米國が日本を世界トップの半導(dǎo)體大國となることを許しはしない。日本が今のドラスティックな半導(dǎo)體規(guī)制政策によって、1980年代に米國にたたかれて勢いを失った歴史的な悲劇を繰り返す可能性が高い」との見方を示している。（翻訳?編集/川尻）